申請フローの整備を実現。職員負担を減らし、持続可能な病院経営へ
課題
- 職員の入退職や産休取得にともなう手続きなど、人事労務の分野では紙をベースにしたやりとりが多く、業務負荷が高い
解決策
- 単純に人手を増やすのではなく、限られた人数でも最大限に効率化を進める
- 紙を減らし業務効率化を図るためにシステムを導入
- SmartHRの導入によって業務フローの見直しにもつながる
効果
- 申請手続きのフローが整備できた
- 職員からは「直感的に使える」「見やすい」と嬉しい声が上がっている
- 申請・承認の手続きがタイムリーに行われ、コミュニケーションが円滑に
熊本県熊本市を拠点とする医療法人社団鶴友会 鶴田病院は、1973年に開院。以来、地域の病院として住民の健康を支え続けています。
同院では以前より積極的にシステムへの投資を実施。職員が本来業務に集中できる環境づくりを推進してきました。
さらなるペーパーレス化を目指し、SmartHRを導入した想いと導入後の変化について、鶴田敦子さん、角田大輔さん、奥村泰之さんにお話を伺いました。
紙を減らし業務効率化を図るべく導入
導入の背景を教えてください。
鶴田さん:当院では、以前からシステム導入に積極的に取り組み、ペーパーレス化を通じた効率化を推進してきました。しかし、職員の入退職や産休取得にともなう手続きなど、人事労務の分野ではまだ紙をベースにしたやりとりが多く、業務負荷の高さが課題でした。
単純に人手を増やすのではなく、限られた人数でも最大限に効率化できるように模索するなかでSmartHRの存在を知りました。
最初にSmartHRの存在を知った時の印象はいかがでしたか?
鶴田さん: SmartHRを導入できれば、管理者だけでなく職員さんたちも便利になる。無駄な業務を省けて各自が本来専念すべき業務に集中できるイメージが描けました。
とくに申請フローの整理が必要だと考えていたため、SmartHRの導入によって業務フローの見直しにもつながると考えました。
導入の決め手はなんでしたか?
鶴田さん:「ユーザー目線に立ったシステム」だと感じられたのが最大の決め手です。実際に使って実感したのですが、細かい説明が不要で感覚的に操作できるので使いやすいですね。案内のとおり進めていけば申請が終わるように、誰でも使いやすいシステムだと感じました。
職員からは「直感的に使える」「見やすい」と嬉しい声
導入後、職員の皆さんからの反響はいかがですか?
角田さん:職員には、SmartHRの申請機能で作成したフォームを通じて住所変更や氏名変更などの申請をしてもらいました。「直感的でわかりやすい」という感想が届いております。
給与明細機能もご活用いただいていると伺っています。
角田さん:はい、給与明細が「見やすい」という声が多く寄せられております。過去の明細を見たいときには、支給日に送信された給与メールを探す手間が発生していました。
現在は給与明細発行の通知がメールで届き、そこからSmartHRのマイページにログインすれば過去の明細も含めて確認できるため、便利だという感想が届いています。
申請・承認がタイムリーになり、コミュニケーションが円滑に
導入後の変化について教えてください。
奥村さん:人事労務に関する申請をSmartHRへ移行したことで、各種申請手続きの整理ができたのは大きな収穫です。
申請手続きでは、以前から利用しているグループウェアの稟議申請機能を利用しています。ただこの場合、「個人の身上変更」や「物品の購入」に至るまで、あらゆる申請が混在していて、役職が上の者ほど膨大な数の稟議に目を通さなければならない状態に陥っていました。
また、法人内PCのみにアクセスが制限されていることもあり、休職中の職員による口座名義変更や引っ越しが発生した場合の住所変更など、所属長が代理で申請しなければならないケースも発生していて改善が必要でした。
人事労務手続きをSmartHRの申請・承認機能に切り替えたことで、どんな変化が生まれましたか?
角田さん:場所や端末を選ばずにアクセスできるため、承認手続きが滞ることも少なくなりました。申請を受けた場合には、誰から依頼が届いたのかが通知と共にお知らせの欄でも確認でき、わかりやすくていいですね。
申請・承認の手続きがタイムリーに行われるようになり、コミュニケーションが円滑になったと実感しています。
角田さん:また、導入によって生まれた効果として、社労士さんとのコミュニケーションにも変化がありましたね。導入以前は、主に職員が結婚して氏名が変わる場合など、都度メールで社労士さん宛に情報を共有していました。
現在は、社労士さんにもSmartHRアカウントを付与して使ってもらっているため、職員から申請があった時点で自動的に社労士さんの元にも通知が届くようになっています。
環境を整え、末永く地域から愛される病院へ
今後、SmartHRを活かしてどんな病院づくりをしていきたいですか?
角田さん:まずは「文書配付機能」を使って源泉徴収票の配布や社会保険料の料率が改定された際の案内などをしていく予定です。
またSmartHRをうまく活用し、権限設定を割り振ることで、今までにはない形でのタスクの共有が可能になるのではないかと思います。
権限委譲を積極的に推進することで、特定の人に集中していた業務が分散されるのはとても大きな意義があると考えています。
奥村さん:事務職員によるテレワークを推進していきたいですね。SmartHRの導入をきかっけにペーパーレスが加速していくと思いますので、現在の社会情勢を踏まえて柔軟な対応を進めていきたいと考えています。
また、業務水準の向上を目指したいです。人が仕事をする以上、どうしても個人差が生じてしまいますが、システムの力を借りれば水準を一定に保つことが可能です。
鶴田さん:SmartHRを起点にさらに業務効率化を推進したいと思っています。行政が関わる部分でいえば、各種フォーマットが異なることで業務が煩雑になり、担当者が目の前の作業に追われてしまい悔しい思いを抱いてきました。
今後はSmartHRを活用して可能な限り効率化を進め、皆が自分の能力を発揮できる環境にしていきたいですね。職員は人の役に立ち、組織の役に立ち、組織は地域のために持続的に役立つ組織であり続ける、そんな病院づくりを目指していきたいです。
導入を起点に、より働きやすい病院づくりを目指す姿に感激しました。皆さん、貴重なお話をありがとうございました!
※
掲載内容は取材当時のものです。