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最適配置で新店長を抜擢。タレントマネジメント機能の複数利用で「選ばれる企業」に

株式会社迫田 管理本部 人事総務部 部長 西さん
株式会社迫田 管理本部 人事総務部 部長 西さん

課題

  • 評価制度が形骸化し、組織の活性化につながっていなかった
  • 従業員のニーズを的確に汲み取れていなかった
  • 人員配置に必要な情報が分散しており、10営業日強かかっていた

解決策

  • 人事評価機能を導入し、360度評価をスタート
  • 従業員サーベイを導入し、コミュニケーションを促進
  • 配置シミュレーション機能を導入し、人員配置を効率化

効果

  • 従業員はもちろん、組織としても成長を実感できる評価体制をつくれた
  • キャリア意向や制度に関する従業員ニーズをすばやく察知
  • 配置検討が3日で完了。従業員の強みを活かした人員配置を実現

株式会社迫田は鹿児島県に本社を構え、家具・インテリアの販売事業を手がける企業です。同社は以前よりSmartHR労務管理の活用を進め、入社手続きや年末調整などの業務が効率化され大幅な工数削減を実現しています(詳しくはこちら)。新たに、SmartHRタレントマネジメント人事評価従業員サーベイ配置シミュレーションなどの機能を活用した取り組みや得られた成果について、人事総務部 部長の西さんにお話を伺いました。

「選ばれる企業」になるため、タレントマネジメントを強化

今回、タレントマネジメント領域に注力した背景を教えてください。

西さん:人材獲得が激化している現状を受け、当社もより「求職者に選ばれる企業」になる必要がありました。そのためには従業員が成長を実感できる環境づくりが急務だと考えたのです。

まず始めたのは、従業員の能力、スキル、価値観などを把握することでした。知り得た情報をもとに、従業員にとって大きな関心時である「評価制度」などを充実させるとともに、企業として一人ひとりが成長を実感できるように支援するのがねらいです。

そうした動きをいっそう加速させるために、今回SmartHRのタレントマネジメント機能を導入しました。

西さん
西さん

人事評価機能で、成長を実感しやすい評価制度をつくる

評価制度について、SmartHR導入前からも試行錯誤されていたのですよね。従来はどのような課題がありましたか?

西さん:以前まで使用していた評価シートは、毎年大幅な仕様変更がありました。記入に関しても、表計算ソフト上で毎回同じ内容の評価を記入する従業員も多く、正直なところ制度としてうまく機能していなかったと思います。

また、上司からの評価が伝えられるのみという一方通行な状態が続いていました。仕事はチームで取り組むものですから、上司と部下だけでなく、同僚や他の部署の声を評価に組み込みたいと考えたのです。

より公平・公正な評価を目指して実施したのが、SmartHRの人事評価機能を活用した360度評価です。これまでに2回実施をしています。

どのような経緯で360度評価を実施されたのでしょうか?

西さん:実は1度目の360度評価の際は、その大枠に関する従業員への詳しい説明をあえて割愛し、「まずはやってみる」精神で実施に踏み切りました。

詳しくは後述するのですが、1度目の360度評価の改善点をSmartHR上で集め、よりスムーズに運営できるように2度目の360度評価を実施しました。実際に運営するなかで評価の仕組みを磨き上げ、従業員も互いのよいところを意識して業務にあたれたのはよかったかと思います。

SmartHRの人事評価機能を使った感想はいかがでしょうか?

西さん:SmartHRを導入したあとは、被評価者の過去の評価も見られるようになったので、それらを参考にしながら評価を行えるようになりました。そのほか、評価者と被評価者が面談をする機会が増えたりなど、自主活性化の効果を実感しています。

評価項目については、当社が店舗の運営企業である以上、数字はやはり大切な指標になります。それ以外にも、学びや自己啓発、目標達成に向けたプロセスなども評価に組み込むようにしたので、組織全体として成長を実感しやすい体制づくりが進んだと考えています。

従業員の皆さんや経営層の反応などはいかがでしょう?

西さん:SmartHRの人事評価機能を活用することに対しては、皆積極的です。評価を入れ終わるとすぐに自分の評価がA~Dなどのランクで表示されるので、反省や励みになっているのではないかと思います。

ちなみに、社長も新入社員の評価などを気にかけているようです。将来的な幹部やマネージャー候補を多角面で評価できる体制がつくれたことを、とてもポジティブに捉えてくれているように感じます。

「従業員サーベイ」機能でニーズをすばやく察知

従業員サーベイはどのように活用されていますか?

西さん:従業員サーベイでは、さまざまなヒアリングを実施しました。なかでも、1回目の360度評価についての改善点を聞けたのは、大きな収穫でした。

これまでに2回実施した360度評価の1回目を終えたのち、従業員サーベイでその振り返りをお願いしました。営業チームから個人実績を評価項目に入れてほしいという意見や、360度評価は自分をよく知っている人から受けたいという意見を集めることができ、360度評価の制度自体の改善につながりました

そのほか、どのようなサーベイを実施していますか?

西さん:入社3年目でのバイヤーへの転向は、これまで当社には前例がありませんでした。

事や物に敏感な若手の引き上げは考えていましたが、店舗で得られる迫田で働くということや、お客様目線からの商品知識や買場※づくりなどの経験と知識が必要な立場であったため、業務経験の長いものが担うケースがほとんどでした。

※株式会社迫田では「売場」ではなく、”買っていただく場”として「買場」と表現します

しかし、従業員サーベイを通じて、バイヤーを希望する従業員がもつ熱意に触れ、本人のキャリア意向を活かしつつ既存のメンバーとよい化学反応を起こす可能性があると考えました。

「配置シミュレーション」で、業務にかかる時間が1/3以下に短縮

「タレントマネジメント」の成功には、適切な人員配置も欠かせないと思います。御社ではどのように人員配置を実施していますか?

西さん:正社員を対象として半期ごとに人員配置を実施しています。SmartHRの導入前は営業本部長、役員、私で配置検討会議を開き、表計算ソフト上に張りつけた従業員の顔写真を動かしながら議論を重ねていました。

また、従業員データを参照する際に複数の情報管理システムを横断しながら確認していました。主に勤続年数と現在のポジションに就いてからの年数(滞留期間)、志望勤務地と希望職種、人事評価などの項目を参照するのですが、これらの確認だけでも3つのシステムを見なければいけませんでした。

SmartHRの「配置シミュレーション」機能の導入によってどのような変化がありましたか?

西さん:従業員のさまざまなデータを、SmartHR上で集約して確認できるようになったのが最大のメリットです。ボタン1つでこれまでの仕事内容や人事評価の結果、勤続年数や滞留期間などを確認できるので、配置検討会議において営業本部や役員からも非常に便利になったと驚かれます。

当社では九州内の店舗を一通り経験してもらい、各店舗の特色やお客さまの違いを理解してから本部に配属されるのが一般的なキャリアパスです。その点で、配置検討の際に社内での職務経歴をすばやく確認できるので助かっています。

具体的に得られた効果があれば教えてください。

西さん:人員配置の準備期間を含めて以前は10営業日以上かけていたのが、最短3日にまで短縮できています。

それまでは、とても効率的とはいえない作業が多く発生していました。たとえば、現在の組織図を営業部に確認するところから始まり、一人ひとりの従業員情報を複数の情報管理システムから集めて、表計算ソフト上の顔写真と紐づけていました。

これだけで3日かかっていた準備作業が、いまはSmartHR上でボタンを押せば一瞬で完了します。丸1日かけていた配置検討会議も1日1時間、3日もあれば完了するので、費用対効果は計り知れません。

「人事評価」「従業員サーベイ」そして「配置シミュレーション」を併用することで、相乗効果が生まれているのですね。

西さん:その一例として人材抜擢も進んでいます。360度評価を実施したところ、上司からの評価は平均的である一方、同僚・部下からはとても高い評価を受けているスタッフがいました。

本人にマネージャー意向があるかどうか打診したところ、突然のことに驚きながらも引き受けてくれました。そして、福岡県内の店舗マネージャーとして異動後、すぐに頭角を現し、現在では店長へ昇格しています。

360度評価で公平・公正な評価を実施し、従業員サーベイで本人のキャリア意向を集め、配置シミュレーションによって適切な人員配置を実現する。SmartHRを活用して、実現したかったタレントマネジメントの形に近づきつつあります。

自ら希望するポジションで、働くことを楽しめる組織へ

今後はどのようなことに取り組んでいきたいですか?

西さん:「従業員が自ら希望するポジションで最大限に力を発揮できる強い組織づくり」を目指していきたいですね。

具体的に、どのような取り組みをされているか教えてください。

西さん:やはり、経営理念や企業ビジョンの浸透が大切だと考えています。

毎年6月に各部ごとの方針発表会があるのですが、私が社長と話して定めた会社の経営や人材の育成方針についてその場で話したり、それを社内報にまとめて全社に発信したりします。

当社の社長は常々、「まずやってみましょう。変化を恐れずに進みましょう。現状を否定しましょう」と語っています。それを念頭に置きつつ、従業員には働くことを楽しみながら「心地よい暮らし、快適な生活を家具・インテリアを通して提案する」ことを続けてほしい。それが迫田の使命だと思っているので、対話やツールなどを活用しながらコミュニケーションを強化していきたいですね。

すばらしい取り組みですね。その実現にSmartHRが貢献できれば嬉しく思います。

西さん:より最適なコミュニケーションを取るという意味でも、従業員に関する情報を集約し、いずれは人に関するバックオフィス業務をSmartHRで完結できるようにしたいと考えています。その一環として、従業員にはアプリ版「SmartHR」を各自の端末にインストールするよう促しています。

従業員サーベイでキャリア意向のヒアリングも、以前は紙の「申請書」という形を取っていました。現在は普段使っているスマホ上で返信できるので、従業員から「とても使いやすくなった」と好意的な声が届いています。

ブラウザ版に比べて使い心地もよく、従業員の好きなタイミングで各種情報を確認してもらえるので、スマートフォン向けアプリの活用はもっと積極的に従業員へ呼びかけていくつもりです。

新たな人材抜擢など、タレントマネジメント機能の複数利用が実を結び始めているのですね。貴重なお話をありがとうございました!

掲載内容は取材当時のものです。

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