ビジョンの浸透で定着率向上へ。人事データ活用を進める人事の想い
課題
- 従業員情報だけでも複数のExcelファイルが存在していて、情報を最新の状態に保てずに困っていた
- ときには手書きの紙だったり、e-Govにもデータを直接入力していたりなど、情報が一箇所に蓄積されない状態だった
- 従業員の入退社の手続きが煩雑でかなりの工数がかかっていた
解決策
- 今後の採用人数増加に対応するため、入退社手続きを効率化
- 従業員情報を一元化
効果
- 入社手続きが断然ラクになった
- 紙での回収が必要なもの以外はSmartHRへの登録で完結するため、人事と入社者、お互いの負担が少なくなっている
ベストリハ株式会社は、デイサービスや訪問看護などのヘルスケアソリューション事業、テクノロジーで課題解決を目指すPHRプラットフォーム事業を展開しています。
同社は人事情報の一元管理を目的にSmartHRを導入。蓄積したデータ活用を見据えプロフェッショナルプランへとアップグレードされています。導入からプラン変更に至る過程について、井上さん、倉上さんにお話を伺いました。
従業員情報の一元化、入退社手続きの効率化のため導入
まずは導入の背景を教えてください。
倉上さん:導入以前は、従業員情報だけでも複数のExcelファイルが存在していて、情報を最新の状態に保てずに困っていました。また、ときには手書きの紙だったり、e-Govにもデータを直接入力していたりなど、情報が一箇所に蓄積されないことも課題でした。
とくに導入の優先度が上がった背景としては、従業員の入退社の手続きが煩雑でかなりの工数がかかっていたことです。今後も採用人数を増やす想定のなかで、手続きの効率化は不可欠だと判断しました。
導入の決め手はなんでしたか?
倉上さん:機能の豊富さが決め手になりましたね。選定時によく話題にあがっていた機能は、「オンライン雇用契約・文書配付」や「給与明細機能」、「申請・承認機能」や「カスタム従業員項目」です。
SmartHRは人事が仕事をするうえで、痛みを感じやすいところにしっかり手が届いている印象です。ほかのサービスに乗り換えると不都合が大きく生じると感じるくらい、すでに替えがきかない存在になっています。
ありがとうございます。選定時に重要視していた点はありましたか?
井上さん:スマートフォンで閲覧する際の見やすさです。従業員目線での使いやすさを考えるうえでは、重要な観点でした。
弊社の従業員の多くは、いわゆる介護職や看護職で、デスクに座って職場に1人1台PCがある環境ではありません。連絡や情報共有などは、各自のスマートフォンでの利用がメインになります。
労務手続きも同様で、スマートフォンからの利用でも案内がわかりやすく、感覚的に使える点がいいですね。手続きによって画面の向きを横にしないと見づらいといった状況もなく、基本は縦表示のまま見やすいレイアウトに統一されているところも気に入っています。
蓄積した人事データを分析し、組織づくりに活かすためアップグレードを決断
導入後は、どのように活用を進めましたか?
井上さん:導入以前の課題解決をメインに、ペーパーレス化による効率化と情報の一元化に注力してきました。最近では、SmartHRでの活用用途を広げるためにプロフェッショナルプランへとアップグレードしたところです。
その背景を伺えますか?
井上さん:プラン変更の大きな理由は、人事が使っていた複数のサービスをできる限りSmartHRに集約したいという意向がありました。
導入以降、継続的に利用するなかで会社としてクラウドサービスを利用するメリットを深く理解するようになりました。それを受けて、勤怠管理や従業員サーベイ、人事評価などの、他社のサービス導入や検討を進めてきたんです。
ただ、ログインがすべて別になることの煩わしさや、従業員のデータベースが連携されないためエクスポートしたデータの取り込み時に都度修正が発生するなど、運用面に課題が残りました。
そこで以前に利用していた従業員サーベイを見直そうとした段階でSmartHRの担当者さんに相談しました。従業員サーベイはもちろん、蓄積したデータを活かせる分析レポート機能も含んだプロフェッショナルプランを紹介いただき、アップグレードを決断しました。
これまで蓄積してきた人事データを、定量・定性の両面から分析し、今後の組織づくりに活かせるイメージが湧いたのが大きかったですね。
プロフェッショナルプランへ変更以降の利用イメージはありますか?
井上さん:まずは、従業員サーベイを活用していきたいですね。弊社では、従業員サーベイ自体は数年前から実施しているんです。私たちは介護事業を展開する特性上、何よりも「人」が肝だと考えています。
介護業界は離職率が高いと言われますが、ビジョンの浸透こそが定着率の向上につながると考え、それを測るために定期的な従業員サーベイを実施しています。
SmartHRの従業員サーベイでの今後の利用方針を教えてください。
井上さん:多くのユーザーさんは初期設定で用意されているテンプレート項目を使用して、必要な項目だけ後から追加する運用が多いと伺っています。私たちも同様の方針で使っていきたいと考えています。
ある程度同じ設問で継続的に従業員サーベイを実施することで、前回、前々回からの変化を見ることが重要ですからね。
毎月紙の整理に費やしていた3日分の作業時間が不要に
あらためて、SmartHR導入後の変化を教えてください。
井上さん:まずは入社手続きが断然ラクになりました。
事業特性上、看護師免許などの資格証こそ、都の調査で必要なことがあり紙でも回収しているものの、それ以外の書類については入社者にSmartHRでの登録を案内するだけで必要な情報を回収できています。私たち人事と入社者、お互いの負担が少なくなり助かりますね。
時期によっては、月に20〜30名ほどの入社者がいるため、紙の整理や並べ替えに毎月3日分ほど作業時間がかかることもありました。導入後は、その作業が完全になくなったわけですから、変化の幅は大きいと実感しています。
年末調整はいかがでしたか?
井上さん:去年(2020年)に初めてSmartHRで実施したのですが、各工程で効果を実感しました。1人の従業員に対して、数種類の紙を用意、送る、配る、記入してもらう、回収する、仕分ける、内容をチェックする……という、すべての工程がラクになっています。
従業員にも、アンケート形式で質問に答えるだけで申告ができる仕組みが好評ですね。ITに苦手意識がある方でも、「この作りはうまいよね」と言っていたのが印象的でした。
SmartHRを利用して初めての年末調整でいい感触が得られたので、2回目以降はより“当たり前のもの”として、社内に定着していくのではと期待しています。
従業員の皆さんから導入後の反響はありましたか?
倉上さん:従業員からは、「紙で配付されていた給与明細が電子化されたのが嬉しい」という声が届いています。紛失することなく、いつでも確認できる点が喜ばれてますね。
雇用契約書も同様です。以前は紙で手続きをしていたのですが、導入後はSmartHR上で表示される書類の内容を見て合意を選択すればいいだけですので、「契約手続きがラクになって嬉しい」という感想を聞きましたね。
SmartHRを基準に人事関連業務の見直しを進める
今後はどのような点に注力していきたいですか?
倉上さん:社内にある従業員情報をすべてSmartHRに集約して、完璧な人事データベースを作り上げたいと思っています。それができれば、分析レポートを活用できる恩恵もより大きくなるはずです。まずは、そこを目指して活用を進めたいですね。
井上さん:社内のすべての人事関連業務をSmartHRのもとに集約できたらと考えています。そのためには、私たちの業務でどう機能を使うかより先に、SmartHRに私たちの業務を合わせていく目線を持って、一つひとつの業務を見直していきたいと思っています。
多くの企業が利用しているクラウド型のサービスということは、それが人事業務のスタンダードであると考えるのが自然です。「自社の業務が特別だから」「この機能は合わないよね」といって別で管理するのではなく、その業務こそが改善すべき点という認識をもって、足元の業務を見直していきたいですね。
引き続きSmartHRがご支援できるよう改善を進めてまいります。貴重なお話をありがとうございました!
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掲載内容は取材当時のものです。