組織状態の把握と打ち手の実施。離職防止・定着支援につながるサーベイ活用
課題
- 入社手続きをはじめ、労務業務を効率化したい
- 従業員が気持ちよく働ける環境をつくり、離職対策・定着支援を推進したい
解決策
- 労務業務と人事評価をSmartHRで運用
- 退職サーベイやエンゲージメントサーベイで組織・従業員の状態を可視化
- 従業員がカウンセリングや医師面談を自発的に活用できる環境を整備
効果
- 労務業務と人事評価制度運用の効率化を実現
- 組織・従業員の状態にあわせて、体制変更などの対策を実施
- ハラスメントやメンタル不調を未然に防ぐ体制を構築できた
ゲームデバッグやソフトウェアテスト、ネットサポートなど、多岐にわたるサービスをシームレスに提供するポールトゥウィン株式会社。
同社は、2022年の企業合併を機にSmartHRを導入し、労務業務のペーパーレス化と従業員データの一元管理を実現しました。現在は人事評価や従業員サーベイ機能、Smart相談室のサービスを活用し、従業員の働きやすい環境づくりを強化しています。こうした取り組みの背景や効果について、人事本部 人事管理部の松井さんにお話を伺いました。(※Smart相談室とSmartHRはグループ企業です)
業務効率化からはじまったSmartHRの活用
2022年2月にSmartHRを導入いただきました。現在の活用状況を教えてください。
松井さん:2022年2月の「ポールトゥウィン」「ピットクルー」「クアーズ」の3社合併を機にSmartHRを導入しました。合併前は各社が別々のシステムを活用したり、紙や表計算ソフトの運用が残っていたりと、労務管理方法がバラバラでしたが、現在はSmartHRに業務を集約しています。
入社手続きや給与明細の配付、年末調整、申請・承認など、さまざまな場面で活用が進んでいて、とくに効果を感じているのは入社手続きです。弊社は全国に拠点があることに加え、アルバイト従業員の比率が高く、全従業員の約3/4を占めます。そのぶん入退社も頻繁に発生し、本部・各拠点の労務担当者に大きな負担がかかっていました。しかし、SmartHRの導入により業務は大きく改善され、おおよそ5営業日かかっていた業務が1日で完了するようになりました。
また、従業員情報を一元管理できることも非常に大きな効果です。弊社ではアルバイト従業員の入社手続きは各拠点で対応していますが、そうした場合も従業員情報はSmartHRに自然と集約されます。たとえば、アルバイト従業員から本部に問い合わせが入った際、以前は「どこに所属する従業員だろう…」と確認に時間を費やすこともありました。ですが今では、SmartHRを確認すれば全従業員の情報を確認できるので、問い合わせにスムーズに対応できます。
素晴らしい効果ですね。その後、人事評価機能も活用いただいていますが、導入の背景を教えてください。
松井さん:合併を機に見直しが必要だったのは、労務業務だけではありませんでした。合併時点で各社の人事評価制度も違っていたので、新制度の策定が必要でした。1年をかけて新制度を作り上げていく過程で、今後の従業員の増加を見越し、並行してシステム導入の検討もはじめました。
導入にあたっては、複数のシステムをバラバラに使うのではなく、SmartHRに集約した従業員データをもとに人事評価を運用したいと考えました。従業員目線からいえば、複数のシステムを活用してもらうのではなく、SmartHRを確認すれば「自分がやるべきことがすぐにわかる」状態にしたかったんです。
現在、人事評価は正社員約1,200人を対象に半期に1度実施していますが、評価フローにあわせて評価の進捗状況がひと目でわかります。さらに、リマインダー機能で未記入者への記入依頼や期日にあわせたリマインド設定ができるため、管理工数を削減できています。
離職防止・定着支援につながるサーベイの活用
離職対策や定着支援に従業員サーベイ機能を活用されていると伺っています。詳しく教えてください。
松井さん:離職を未然に防ぐためには従業員満足度・エンゲージメントの向上が重要です。とくに合併や新人事評価制度の導入と変化の激しいタイミングだったこともあり、注意深く従業員一人ひとりが何を感じ、考えているのかを把握し、従業員が気持ちよく働ける環境を整えたいと考えていました。
しかし、急激な従業員の増加を背景に人事本部が全従業員に目を行き届かせるには限界がありました。そこで解決策として導入したのが従業員サーベイ機能です。まずはサーベイで組織と従業員の状態を可視化することからはじめようと考えたんです。
具体的には、退職サーベイとエンゲージメントサーベイを正社員・アルバイトなどの雇用形態に関係なく全従業員に実施しています。退職サーベイでは退職理由と働いていたときに感じた良かったことを聞いていますが、直接面談した際には聞き出せなかった本音が集まりやすくなったと感じています。退職サーベイで明らかになった退職者の本音は従業員が気持ちよく働くためのヒントです。改めるべきところは見直し、良いところは伸ばしていくことで、離職率の改善を図っています。
エンゲージメントサーベイはどのように活用していますか?
松井さん:エンゲージメントサーベイでは、エンゲージメントの低い部署が明らかになりました。サーベイの実施前から予想していた部分もありましたが、実際に数値として可視化されることで、アクションを起こしやすくなりました。エンゲージメントの低い部署に所属する従業員全員との面談を経て、組織体制の変更やコミュニケーションの活性化、やむを得ない場合は配置転換などの対策を進められました。
今後は人事評価サーベイやハラスメントサーベイも実施を予定していて、サーベイ結果をもとに従業員満足度とエンゲージメントの向上に取り組んでいきます。
サーベイをSmartHRで実施する効果について感じることはありますか?
松井さん:サーベイの回答率が非常に高く、約5,000人の従業員の8割がエンゲージメントサーベイに回答してくれています。入社手続きからはじまり、毎月の給与明細の確認、年末調整や身上変更とさまざまな場面でSmartHRを活用することで、従業員にとってもSmartHRが身近な存在になったのだと思います。システムをSmartHRに集約させた効果の表れです。
従業員のストレスチェックと打ち手の実施
Smart相談室をどのように活用されていますか?
松井さん:ハラスメント対策や従業員のメンタル不調を未然に防ぎたいと考え、Smart相談室を導入しました。カウンセリングをはじめ、医師相談、ハラスメント窓口、ご意見箱などのサービスを全従業員が自発的に活用できる環境を整えています。
メンタル不調はセンシティブな問題でもありますから、不調を訴える従業員に対して上司から「クリニックに行ってみる?」と伝えるのはハードルが高い場合もあります。ですが、Smart相談室があるおかげで、「1度、Smart相談室に相談してみる?」と声をかけやすくなりました。社内の人には相談しにくいことでも、Smart相談室を通じてカウンセリングや医師と面談ができるので、悩みの解消につながりやすいと思っています。
ストレスチェックなどのサービスも利用されていますか?
松井さん:ストレスチェックも実施しています。ストレスチェック後のアンケートは従業員サーベイ機能で実施していて、高ストレスの結果がでた従業員に対しては、アンケート内で医師面談の希望を伺い、希望者には医師との面談を案内しています。ストレスチェックで明らかになる従業員の変化から不調の兆しを発見し、早期対処につなげています。
SmartHRの従業員データを活用していきたい
今後取り組みたいことを教えてください。
松井さん:SmartHRに集約された従業員データをさらに活用していきたいです。そのためにはさまざまなデータを収集・蓄積させる必要があります。たとえば、スキル管理機能による従業員のスキルや研修情報などです。そうしたデータを活用しながら、従業員の満足度やエンゲージメント、健康度を高め、離職防止や生産性向上を図り、企業価値の向上を目指していきたいです。
業務効率化のみならず、従業員の皆さまの働きやすい環境づくりや離職防止に意識を傾けられている点に感激しました。引き続きSmartHRがご支援できるよう改善を進めてまいります。本日は素敵なお話をありがとうございました。
※
掲載内容は取材当時のものです。
お役立ち資料
-
SmartHR機能まるわかりガイド
-
SmartHR導入事例集
-
すぐにわかる SmartHR資料 3点セット