社内にペーパーレスの意識が浸透。より生産性の高い職場環境を目指して
課題
- 労務手続きが紙ベースの運用で煩雑、保管スペースの確保も困難に
- 雇用契約更新時、派遣従業員とエリア担当者の予定調整が大変だった
解決策
- 雇用契約更新をSmartHR上で実施
- 雇用契約書をエリア担当者にも共有
- 入退社の手続きや給与明細配付もSmartHRで実施
効果
- 書類保管スペースを大幅に削減
- 雇用契約更新時、エリア担当者の負荷が減り生産性が向上
- ペーパーレス化が進み、社内の意識が変わった
株式会社睦サポートは、三重県を拠点とする一般労働者派遣事業を展開する企業です。地元企業を中心とした多様なニーズに対応し、事業を展開しています。
以前は労務手続きを紙ベースで運用していた同社。とくに入退社に伴う雇用契約更新業務の煩雑さに課題を感じていました。そんな課題を解決するため、2022年にSmartHRを導入。人事・労務業務におけるペーパーレス化が進み、利便性の高さを実感されています。
導入前後の業務や社内における意識の変化について、代表取締役の青山 光秀さんにお話を伺いました。
紙ベースの労務手続きがネックに。派遣先での各従業員の雇用契約締結・更新が課題
SmartHR導入以前に抱えていた課題を教えてください。
青山さん:一番の課題は、紙ベースの労務管理に苦労していたことです。個人情報や保管期間の定められた記録など、残さなくてはならない書類がどんどん増えていきます。その都度、保管場所のキャビネットを追加する必要があり、オフィスも手狭になっていました。
業務では、雇用契約の締結・更新作業がとくに煩雑で課題を感じていました。製造業の派遣従業員は夜勤だったり三交代勤務(※)だったりと、勤務形態がバラバラです。
しかも、契約期間や次の派遣先も人によってさまざまです。雇用契約書を個別でタイムリーに届けることは難しく、さらに弊社で派遣従業員の管理をしているエリア担当者と顔を合わせないと契約更新の手続きが遅れてしまうため、頭を悩ませていました。
※三交代勤務:1日(24時間)を8時間ごとの3シフトに区切り、交代して勤務する形態のこと
SmartHR導入検討のきっかけは何でしたか?
青山さん:お付き合いのあった銀行さんからのご紹介がきっかけです。私たちが紙の管理で苦労していることや契約更新の煩雑さをご存じだったので、SmartHRのお話をもってきてくれたのだと思います。
SmartHRはまさに私たちが抱えていた課題解決につながると考え、ほかのシステムを検討することもなく導入を決めました。
一度は頓挫しかけたものの、代表自らが率先して導入
導入時のエピソードをお聞かせください。
青山さん:実は、契約後に着々と準備を進めていたSmartHRの導入が一度頓挫しかけたことがありました。弊社で導入を担当していた者が退職した関係で、手つかずの状態になったんです。
そのことをSmartHRの担当者に相談したところ、「すでに従業員データも溜まり始めています。ここで足踏みして運用開始が遅れるのは、御社にとってよい選択肢ではありません。私たちもお手伝いしますので、何とか運用開始を目指しませんか?」と熱く説得してくださって。
IT企業特有のビジネスライクなイメージが先入観としてあったのですが、一気に覆りました。そこまで言ってもらえたらやるしかない、という気持ちをもてたのは大きかったですね。
担当者からは、代表自らが手を動かし適宜相談してくださるなど、積極的な姿勢に心を動かされたと聞いています。
青山さん:熱心に伴走してくださったおかげで無事に導入できました。この一件を通じて業務が属人化することの弊害も学べましたし、今では無事に運用できてホッとしています。社内でも定着しましたし、これにより私たちの意識も大きく変わりました。振り返ると大きな転機でしたね。ありがたいご提案だったなと感じています。
SmartHRの多言語対応は、外国人従業員の多い会社にとってありがたい
SmartHRの導入にあたって何か工夫したことはありますか?
青山さん:従業員のなかには「労務手続きは紙でやるもの」という考えをもった者もいました。そこで利便性を感じてもらうにも、まずはSmartHRに触れてもらう機会を増やそうと考えました。
給与明細をはじめ、会社からのさまざまな案内をSmartHR上で送るようにしました。少なくとも月に1度はSmartHRにアクセスする必要が出てくるため、従業員も徐々に慣れ、問い合わせ件数も減っていきました。
現在は退職の合意もSmartHR上で依頼しており、入社から退職までの一通りの手続きをSmartHR上で完結できるようになりました。
外国籍の従業員もいらっしゃるそうですが、スムーズに使えていますか?
青山さん:弊社には中国語、ポルトガル語、ベトナム語でSmartHRを使っている従業員がいますが、不満の声は上がっていません。多様な国籍を持つ従業員に対応できるのは嬉しいですね。
従業員情報の一元管理が効果を発揮。外出先でも「その場で確認」が可能に
SmartHR導入後の効果について教えてください。
青山さん:やはり、ずいぶんと紙が減りました。役所が紙の提出を義務付けている部分もあり一部は残っているものの、SmartHRの導入以降は書類保管用のキャビネットは追加していません。
雇用契約更新に関しても、効果を実感しているところです。これまではエリア担当者が各従業員にあわせて派遣先に書類を届けていましたが、今ではスマートフォン上でSmartHRを通じて本人が文書を確認、合意するだけで済むようになりました。
エリア担当者については、契約更新のために使っていた時間をお客さまのサポートやご提案の時間に使えるようになりました。ただサインをもらうためだけに訪問をしていた頃とは、生産性の面で比べものになりません。
また雇用契約書は、本人だけでなくエリア担当者も見られるように設定しています。取得済みの資格データなど、従業員情報は一元管理しており、お客さまとの打ち合わせで何か尋ねられた際にも、その場で「この従業員はいつまでの契約です」「〇〇の資格を持っています」とお答えできるようになりました。
以前までは会社に戻って書類を確認、さらに本人確認が済んでいないと回答ができなかったため、非常に便利になりました。
電子化の恩恵を享受。導入を起点に社内の意識が変化
現在、SmartHRで効率化を進めている業務を教えてください。
青山さん:今年から社会保険と雇用保険の加入・脱退手続きの内製化に着手しました。去年まではすべて社労士さんに依頼していたのを、SmartHRによる電子申請に切り替える計画です。
弊社は入退社が多いので、そこの業務がラクになると、社労士さんの負担もかなり減ると思います。お仕事に余裕が生まれた分はまた別の業務をお願いするなど、よりよいお付き合いができるのではと期待しています。
そのほか、通勤経路などの申請系、在留資格情報などもSmartHRで一元管理できるよう準備を進めています。
SmartHR導入後、意識の面でも変化があったとのお話がありました。
青山さん:本当に、SmartHR導入をきっかけとして社内でペーパーレス化への意識が高まりました。私自身も今まではとにかく「紙、紙、紙」という姿勢だったのですが、SmartHRを使用してペーパーレスの利便性を知り、電子化がいかに効率的かを実感しました。
労務手続きはもちろんのこと、社内における連絡事項の伝達も、これまでの口頭や手書きのメモといったアナログな方法から、メールやチャットを介したコミュニケーションに置き換わりつつあります。おかげで「言った、言っていない」のやりとりが減るなど、思わぬメリットも感じています。
ペーパーレス化を進め、従業員の負担を減らしたい。SmartHRの影響力にも期待
さらにSmartHRを活用していきたい業務は何ですか?
今後の展望について教えてください。
青山さん:2023年からは年末調整もSmartHRで実施したいと考えています。さらにペーパーレス化を進めることで従業員の負担を減らし、より価値の高い業務にあたってもらえるよう環境を整えたいと思っています。
SmartHRがご支援できる部分がまだまだありそうだと感じました、今後もぜひご相談ください。貴重なお話をありがとうございました。
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掲載内容は取材当時のものです。