労務管理の業務が80%減。業界を牽引する加和太建設の人事施策
課題
- 採用の加速とともに、煩雑な労務業務でミスが相次いでしまった
- 同じ情報を何度も記入するなど反復的な書類作業も多く、かなり非効率だった
解決策
- 担当者も従業員も直感的に分かりやすいデザインで、労務手続きを効率化
- 電子申請で手続き開始までのタイムラグを解消
効果
- 記入ミスや煩雑な書類作業など、労務の課題は全て解決
- 労務業務の効率化で、作業時間を80%削減
- 労務業務の効率化によって人事が社員教育施策をスタート
加和太建設株式会社は、創業70年以上の歴史を持つ静岡県三島市の老舗企業です。
2017年には経済産業省より「地域未来牽引企業」に認定され、「つくっているのは、元気です」のコーポレートスローガンのもと、名実ともに静岡県東部の活性化に取り組んでいます。
約200名の多岐にわたる有資格者を抱え、実に10におよぶ事業部からなる同社は、幅広いプロフェッショナルが活躍する新時代のゼネコン。事業成長とともに、年々従業員の採用数も増えています。
一方で、課題が顕在化したのが、入退社手続きをはじめとした人事労務。日々増えていく人材に耐えうる労務管理体制のためにSmartHRを導入しました。その導入の背景や変化について、管理本部の勝又さん、井澤さんにお話を伺いました。
書類作成に追われる日々。煩雑な書類作成で記入ミスも発生
SmartHRを導入する以前の課題を教えてください。
勝又さん:採用の加速とともに、毎月10名前後の入社手続きが発生し、書類作成や手続き、役所への申請などに追われる日々でした。
とくに課題となっていたのが、記入ミスです。従業員から集めた書類をもとに、従業員情報をExcelに転記していたため、どうしても入力ミスが発生していました。ミスがかさむと手続きが滞り、従業員に迷惑がかかってしまいます。
また、反復的な書類作業自体も課題でした。具体的には、労働者名簿の作成や資格取得届・異動などの作成に際し、何度も同じ情報を書いたり入力したりする必要があったので、かなり非効率だなと感じていました。
これらの課題を解決するためにシステムの導入を決めました。
「使いやすいデザイン」や「書類の自動作成」で人事労務上の課題がすべて解決
数ある選択肢からSmartHRをお選びいただいたポイントを教えてください。
井澤さん:まず、使いやすいデザインであること。担当者も従業員も直感的に使える仕様なのが大きな決め手でした。
他にも見やすいヘルプセンターに加え、対応スピードの速いチャットサポートなど、サポート体制が充実していることも、担当者としては非常に心強い要素です。
勝又さん:書類の作成もSmartHR上で完結できるため、先ほどあげた記入ミスや煩雑な書類作成、確認作業などの人事労務業務の課題はすべて解決しましたが、嬉しい効果は、それだけではありません。
これまではさまざまな申請が紙ベースだったので、連絡を受けてから手続き開始までにタイムラグが発生していましたが、現在はSmartHRの申請・承認機能で完結するので、すぐに手続きを開始できるようになりました。
とくに年末調整は申告書の作成から全社告知までスムーズに準備ができていて毎年助かっています。
また、給与明細を印刷するのに、全従業員分を印刷し、封筒につめる作業を毎月繰り返していましたが、ウェブ上で給与明細を発行できるようになり、封入や配布でかかっていた作業時間を一気に削減できました。
そのほか、従業員自ら「扶養の対象かどうか」などの確認ができるようにヒントが記載されているため、労務に関する従業員の理解も深まっているように感じます。
労務業務の効率化によって人事が社員教育施策をスタート
狙いどおり課題解決に繋がったとのこと、とても嬉しく思います。何か定量的な変化はありましたか?
井澤さん:以前は労務手続きや管理に月のうち丸1週間ほど費やしていましたが、今では業務が1日で済んでしまうこともあります。作業時間が1/5程度になったので80%減ったことになりますね。とても助かっています。
勝又さん:人事労務の業務はどれも非常に重要な仕事ですが、作業に膨大な時間がかかってしまいます。SmartHRで工数削減とミス防止が同時に実現できるので一石二鳥です。
労務業務が効率化されたことで、新たに取り組まれたことはありますか?
勝又さん:はい。とくに社員教育分野への取り組みを推進できました。「加和太アカデミー」という社内教育施策をスタートしました。Web学習と対面研修を織り交ぜて学ぶ、加和太建設オリジナルの教育体系です。
「一般教養課程」「土木学部」「建築学部」「不動産学部」「安全管理学部」の5つから成り立っています。Web講座は、1講座10分程度の隙間時間でPCやスマートフォンから受講することができる手軽さが特長です。
人事は新入社員や中途入社社員へ、会社での過ごし方や企業文化をはじめ、技術的な部分、例えば土木業の基本的な施工についてや、官庁への対応姿勢などを伝えています。
井澤さん:加和太アカデミーは2019年4月のプレ開校から4年が経ち、講座数や展開方法も進化し、現在では講座数が300を超えています。
各講座の講師はすべて社員が担い、講座用の資料などを制作しています。講座内で紹介する専門的な知識や経験談も重要ですが、取り組んでいる施策の背景や戦略的な目的など、自ら言語化して社内に伝える機会としても有効な場になっています。
また、講座を受ける社員にとって内容をわかりやすく伝えるために、資料の見せ方を工夫したり、講座用の動画撮影時にオーディエンスを用意して臨場感を出したり、情熱を注いでくれる社員も現れるようになりました。
整った「人材活用の土台」を軸に活動の幅を広げたい
今後はどのようなことに取り組んでいきたいですか?
井澤さん:SmartHRの導入によって管理本部が抱えていた煩雑化していた人事労務業務の効率化が進み、従業員の教育の体制が整ったことで、「人材活用の土台」ができたと思います。今後は採用の分野にもさらに注力していきたいと考えています。
弊社は昨年から中期経営計画として、向こう7年間の計画を立てています。私たちの管理部門が担う採用の分野では、「生き生きと働き、チャレンジできる場の創出ができる多様な人材」を掲げており、弊社のビジョンに共感し、個人としても明確な目標を持っている人を探していきたいです。
勝又さん:弊社は「加和太建設だけ成長すればいい」とは考えていません。SmartHRの導入や、加和太アカデミーの発足などの自社の改革推進だけでなく、 静岡県東部を中心とした「まちづくり」や、地域を巻き込んだプロジェクトにも積極的です。今後も「地方ゼネコン」でありながら、革新的なアクションに積極的に参画し、またその経験やノウハウを発信していきたいと考えています。
引き続きSmartHRがご支援できるよう改善を進めてまいります。貴重なお話をありがとうございました!
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掲載内容は取材当時のものです。
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