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契約更新が1か月→1週間に短縮。雇用形態問わず働きやすい環境を

労務ブロック 瀬和さん
(労務ブロック 瀬和さん)
  • 課題
    数千名在籍するアルバイト従業員の契約更新業務が煩雑で、十分な対応が行き届かない
    また、2019年当時、本社(千葉市)、習志野市に続き、つくば市に新拠点の設立が決まり、さらなる従業員数の増加が明確になった
  • 解決策
    「オンライン雇用契約・文書配付」でアルバイトの雇用契約締結を効率化
  • 効果
    雇用契約書の締結では、作業期間が1か月→1週間に短縮
    準備から締結まで、労務以外にも約20名に協力してもらい対応していたのが、現在は労務2名で対応可能に
    在籍者の身上変更では、作業期間が6か月→2か月に短縮

千葉県千葉市に本社を構える株式会社ZOZO。日本最大級のファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営し、多くのユーザーにサービスを提供しています。

そんな同社の躍進を支えるのが、物流倉庫「ZOZOBASE」の存在です。そこで働く数千名規模のアルバイト従業員の労務管理にSmartHRを導入しています。

導入に至るまでの背景と導入後の変化について、労務ブロックの瀬和さんにお話を伺いました。

従業員増にも耐えうる「あるべき労務の姿」に向けて導入

導入以前に抱えていた課題を教えてください。

瀬和さん:最も大きな課題だったのが、数千名在籍するアルバイト従業員の契約更新業務です。ZOZOBASEで働いている従業員は、勤務日数が週1から週5までさまざまです。

以前までの紙の運用だと、書類の提出や回収・管理が煩雑で十分な対応が行き届かない状況でした。そのため、まずは週5出勤以外の従業員の契約更新業務への対応を検討しました。

そこから導入検討に至るまでのきっかけは何でしたか?

瀬和さん:2019年当時、本社(千葉市)、習志野市に続き、つくば市に新拠点の設立が決まったことがきっかけです。

従業員数の増加が明確になり、今後は従業員情報をどのように管理していくのか、労務担当者をどのように配置するのかといった、あるべき労務の姿を議論したことが導入の後押しになりました。

導入の決め手は「オンライン雇用契約・文書配付」機能と操作しやすいデザイン

導入検討時には、他のサービスとも比較検討しましたか?

瀬和さん:最も課題に感じていた雇用契約の締結に絞って、他社サービスとも機能を比較しました。SmartHRの「オンライン雇用契約・文書配付」はアルバイトごとに異なる労働条件の管理にも対応できて使い勝手もいいですね。

また弊社には10代から70代まで本当に幅広い年齢の方々が働いているため、誰もが操作しやすいデザインであるという点も選定理由の一つですね。

SmartHRに関しては機能とデザインのいずれも弊社の要望を満たしており、今後の活用の流れも具体的にイメージでき契約に至りました。

雇用契約書の締結では、作業期間が1か月→1週間に短縮

導入後の変化を教えてください。

瀬和さん:まず効果が大きかったのが、アルバイトの労働条件の変更にともなう雇用契約書の締結業務です。

以前までは、労働条件の変更希望者を募った後、Excelでマクロを組んで作成した契約書をアルバイト数千名×2枚(会社控えと本人控え)を印刷し、直接配布や郵送を通じて締結していました。

現在はこの一連の手続きをSmartHRで完結させることで、1か月要していた作業期間が1週間まで短縮できましたね。

人員についても、準備から締結まで、労務以外にも約20名に協力してもらい対応していたのが、現在は労務2名で対応できています。

なぜそのような大きな変化に繋がったのですか?

瀬和さん:1つ目の理由としては、手続き上多くの関係者の目を通す必要があるためです。該当者である従業員の上長や所属部署社員、労務担当や最終的にその上長など、多くの確認の押印が必要なため工数がかかっていました。

2つ目の理由としては、量への対応です。印刷枚数も数千名×2枚の規模になりますので、たとえば100枚ごとにコピー機が止まってしまったり、最終的にPDF形式で保存するためにスキャンするにも一定枚数ごとにエラーが起こり中断してしまったり、非効率でした。

今では労働条件変更の申請もSmartHR上で出してもらい、承認すれば契約書に反映され、すぐにその契約書を従業員へ送れるので助かっています。

回収の面でも、以前までは従業員の出社日にあわせて配布、内容確認、締結していたので負担になっていたのですが、進捗管理がラクになりました。なおかつ再送機能の活用で締結率も格段に向上していて、スムーズな対応ができることに感謝しています。

(契約更新管理一覧の画面)

(契約更新管理一覧の画面)

在籍者の身上変更では、作業期間が6か月→2か月に短縮

現在はさらに活用の幅を広げられて、申請承認機能も重宝いただいていると伺っています。

瀬和さん:当初は雇用契約書の締結と入社手続きの対応に注力していましたが、十分な効果を得られた現在は在籍者の身上変更フローも見直しています。

最終的には蓄積した情報をもとに本格的な労働者名簿としての活用を考えていて、その後押しになったのが申請承認機能とカスタム社員名簿でした。

申請承認機能はどのような用途で利用されていますか?

瀬和さん:年に一度、数千名規模のアルバイトに対して会社に届けている情報に誤りがないかを確認する機会があり活用しています。

導入以前は、紙の配布、回収、内容に不備がないかの確認を3重チェック、そこからシステムに転記する流れでした。社内でも大規模なイベントになっていたため、効率化すべき優先事項でしたね。

申請承認機能を活用したことで、半年かかっていた作業が2か月にまで短縮できました。人員としても、派遣スタッフを含めて6名体制だったのが、人事労務専任の3名で対応できています。

効率化できた要因はなんでしたか?

瀬和さん:SmartHR上で従業員から正確な情報を集められているため、交通費チェックで外部のRPAツールに接続して効率化できています。情報を移し替える工程が自動反映になるため、丸々工数を省けたのは嬉しい点ですね。

外部サービスでの自動処理につなげるためには、情報回収の段階で意図した形式に整った情報でないと難しい部分があるかと思います。どんな工夫をされましたか?

瀬和さん:従業員がフォームに入力するときに補足で案内できるヒントメッセージを活用しました。

たとえば、交通費チェックにあたって通勤経路の入力欄を設けていますが、駅名だけでなく路線名を含めて記入が必要な旨を補足で表示させたり、公共交通機関を利用する場合にはIC料金での入力をお願いする旨を表示させたりしています。

従業員全体へのお知らせとして細かく案内してしまうと言い過ぎになってしまいますし、あまりしつこく言いすぎると今度は読まれなくなってしまう恐れがあります。

従業員が入力時に迷わないように先回りして案内できるのが、ヒントメッセージ活用のいいところですね。

「ヒントメッセージ」活用例

「ヒントメッセージ」活用例

雇用形態に関わらず、従業員の誰もが働きやすい環境づくりを

今後SmartHRを活用して取り組んでいきたいことを教えてください。

瀬和さん:現在、社内では必要な部署がそれぞれの形式で作成した従業員名簿が点在しているため、「カスタム社員名簿」を活用して1つの正しい名簿に集約していきたいと考えています。

閲覧範囲と表示項目を正しく管理して共有できれば各部署での工数削減も見込めるため、まずは名簿の整備に着手していきたいですね。

最後に、労務ブロックとして取り組んでいきたいことを教えてください。

瀬和さん:労務上、社員にはあってアルバイトにはない制度がいくつかあります。アルバイトについては手続きする人数が多く、なかなか制度まで着手できなかった部分がありました。

SmartHRの導入によって業務を整理していくなかで、今後は雇用形態に関わらず皆がZOZOで働いていてよかったと思ってもらえるような制度づくりをしていきたいと考えています。

労務業務の効率化だけでなく、その先に見据えた働きやすい環境づくりへの想いを強く感じられました。本日は貴重なお話をありがとうございました!