年末調整も「にぎやか」に。不便と不安を減らして親しみやすい労務へ
課題
- 年末調整では、グループ会社を含めて300名×複数の書類を配布・回収する必要があり、毎年休日出勤をしていた
- 従業員情報の一元管理ができておらず、データが複数存在し、変更漏れや記載の誤りが発生しやすい状況
解決策
- 自由度が高い「カスタム社員名簿」で従業員情報を一元管理
- 毎年負担のかかる年末調整のフローを改善し効率化
効果
- 年末調整の回収が2週間で完了し、繁忙期でも負荷がなかった
- 原本提出が必要な書類回収もさほど時間がかからず、年末調整自体のハードルが下がった
ユナイテッド株式会社は、「挑戦の連続によりあたらしい価値を創り出し、社会に貢献する」をミッションにDXプラットフォーム事業や有望なベンチャーへの投資など、インターネット業界で幅広い事業を展開しています。
同社は2019年にSmartHRを導入し、年末調整の効率化を実現。その後も活用の幅を広げ、さらなる効率化と従業員にとっての働きやすさを追求しています。
労務業務をメインで担当する総務労務グループの田中さんに、導入後の変化と労務を通じた従業員への想いについて伺いました。
紙の年末調整とExcelによる従業員情報の管理に課題
SmartHRを知ったきっかけを教えてください。
田中さん:導入の少し前に、マネージャーと先輩社員と一緒に総務・労務がテーマの展示会に参加したのがきっかけです。
情報収集を目的に参加していて、SmartHRさんのブースでお話を聞くうちに、当時の総務労務グループで抱えていた課題を解決できるのではと思い興味を抱きました。
どのような点に課題を感じていたのですか?
田中さん:一番の課題は年末調整でした。グループ会社を含めて対象人数は300名ほど、その人数×複数の書類を配布・回収する必要があります。以前の労務はマネージャーと私、そしてもう1名の担当を含む3名体制でした。しかし、それでも一番忙しい時期には毎年、休日出勤をしている状態でしたので、改善したいと考えていました。
それ以外では、従業員情報の一元管理とメンテナンスにも課題を感じていました。
どのように管理されていたのですか?
田中さん:各種台帳をExcelで管理し、住所や扶養情報、通勤経路など、複数のファイルを使用していました。そのため、1つ変更点があると複数の処理をしなければならず、変更漏れや記載の誤りが発生しやすい状況でした。
なかでも苦労したのは、扶養家族の情報です。よくあるのが、従業員の配偶者がお子さんのご出生とともに扶養に入られて、その後、お子さんが大きくなったことで、パートの仕事を始めたことで扶養から外れるという例です。お子さんが小学校に上がったタイミングでは、また扶養に入ることになります。
情報が更新される度に、管理していたExcelのシートの列がどんどん横に伸びて見づらく、管理上とても苦労していました。
「カスタム社員名簿」の柔軟性が導入の決め手
そんな課題を解消するべく導入いただいたわけですが、決め手はなんでしたか?
田中さん:大きかったのが、「カスタム社員名簿」ですね。自由度が高く、柔軟に使える点が導入の後押しになりました。
というのも、弊社では範囲を限定して情報共有する手段がなく、たとえば経理から「お祝い事で振込みをしたいので、従業員の口座情報を知りたい」といった問い合わせがあった場合に都度、労務担当が個別に対応しなければならず、属人的になっていました。
「カスタム社員名簿」では、必要な情報のみ表示した社員名簿を特定の部署や人に絞って共有できるので、とても重宝しています。
最近では、コロナ禍にともない在宅勤務が続くなか、必要なタイミングで連絡がとれるよう、上長は部下の緊急連絡先が見られるようにしています。閲覧権限の設定が自由にできるので、使いやすく気に入っていますね。
年末調整の回収が2週間で完了。繁忙期でも「負荷がなかった」
導入後の変化について教えてください。当初の課題だった年末調整は、2020年分がSmartHRを使って2度目の実施だったわけですよね。
田中さん:初回と比べても、さらに回収率が良くなりましたね。今回の2020年分に関しては、回収率がほぼ100%に達するまでに、約2週間で済みました。これは前年より1週間短縮されています。
原本提出が必要な書類回収もさほど時間がかからなかったので、従業員が年末調整を終えること自体のハードルが下がったと感じています。
また労務としても、導入以前は3名体制で臨んでいたのが、今回はマネージャーと私の2名だけ、しかも休日出勤の必要もなく完了できました。体感的にも年末調整シーズンだからといって特別に負荷がかかる印象もありませんでしたね。
継続的に活用することで、さらに効率化が進んだわけですね!
田中さん:そうなんです。それと実は今回最も嬉しかったのが、回収後の手続きが思った以上に楽だった点です。初めての年末調整のときは、たとえば住所変更があったり、扶養家族の異動があったりなど、SmartHRに取り込む情報自体の精度が完全ではなく、一部修正が必要でした。
それが今回はSmartHRを使って2度目の年末調整になります。従業員もすでに登録されている情報を確認し、間違いがなければそのまま反映できます。
仮に年末調整のアンケートで入力された内容と、登録済みの従業員情報に差異がある場合、あとで全員分の差分リストをダウンロードできます。これまで労務が人数分確認していた「住所チェック」の作業が不要になり、その工数を丸々削減できたことに感動を覚えました。
それは大きな効果ですね! ちなみに、先ほど年末調整の回収率が良くなったという話がありましたが、何か工夫したことはありますか?
田中さん:昨年から継続しているものもありますが、今年は特に「にぎやかに」しようと思って色々と工夫してみました。
にぎやかに、とはどのようなことでしょうか?
田中さん:従業員にとって、年末調整はどうしても手間のかかるイメージがあると思うんですが、「SmartHRなら、一瞬で終わるから!」という気持ちをどうしても伝えたかったので、なるべく軽いトーンで案内することを意識しました。
以前までであれば、「締切は◯日です」「厳守です」「終わらなかったら確定申告です」というように、まるで追い詰めるかのような文面で案内するのが定番でした。
それを前回からは広報にも協力してもらい、SmartHR Storeで購入したTシャツを着ながら年末調整の提出を訴える様子を社内報に載せてもらうなど、案内にも工夫しています。
田中さん:あとは今回、SmartHRさんが「年末調整お知らせバナー」を担当者向けにたくさん用意いただいたので、すぐに従業員向けの案内メールの中で使わせてもらいました。「年末調整マニュアル」も同様で、弊社用にアレンジを加えたうえで活用させてもらいました。
とにかく従業員には、「SmartHR → 年末調整 → あ、提出しなきゃ!」と、連想してサッと取りかかってもらえるように、楽しく、にぎやかに案内したことが、回収率アップの1つ要因だったのではないでしょうか。
すごい……! そこまで活用いただけているなんて感激です。こちらこそ、ありがとうございます!
労務手続きに対する従業員のハードルを下げたい
それでは最後に、労務としての今後のビジョンを教えてください。
田中さん:今ご紹介したように、1つの案内にしても「楽しく」「にぎやかに」という観点は忘れずにいたいですね。個人的には、目立ちたがりかと言われるとそうではなく、むしろひっそりしたいタイプではあるんですが(笑)。
労務としましては、従業員が不便さや不満を抱えずに、ストレスなく手続きができる環境をつくっていきたいと思っています。その中で、少しでも労務手続きに対する心理的なハードルを下げられたら嬉しいですね。
とても素敵なビジョンですね。心温まるお話をありがとうございました!
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掲載内容は取材当時のものです。
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