人事・労務のペーパーレス化で業務効率化。従業員の本音を集め、従業員満足度の向上を目指す
課題
- 各種申請が紙ベース。管理部と各拠点間やり取りに最大2週間かかっていた
- 既存のサーベイシステムでは、設計や分析の柔軟性が乏しく、十分活用できなかった
- 評価シートを紙と表計算ソフトで展開しており、従業員と管理部、評価者の三者間のやり取りが煩雑だった
解決策
- 入社手続きや各種申請をSmartHR上で回収する体制に移行
- 従業員サーベイ機能に乗り換え、複数のサーベイを実施
- 従来の評価シートをSmartHR上で再現し、運用スタート
効果
- 各種申請がほぼリアルタイムで回収・確認ができ、2〜3時間で承認まで終わる体制に
- 実施可能なサーベイが増え、「従業員の本音」を集められるようになった
- 評価シートの展開・回収が変化したことで、評価制度を見直すきっかけになった
サンキュウエアロジスティクス株式会社は東証プライム上場の山九株式会社のグループ会社として、国内最大級を誇る物流網の航空貨物分野を担っています。
国内4大都市圏の各拠点の人事・労務を取りまとめる本社では、紙ベースでの申請書類配付や回収、サーベイや評価制度の運用に大きな負担がかかっており、人事に関するデータの収集と蓄積をオンラインで完結可能なシステムとしてSmartHRを導入。
管理部 課長の大橋さんと係長の平野さんに、SmartHR導入の背景や導入後の変化について伺いました。
本社で各拠点の人事労務を取りまとめ。効率化にはペーパーレス化が急務に
大橋さん・平野さんの現在の業務内容を教えてください。
大橋さん:私たちは東京にある管理部所属で、人事労務を担当しています。平野が主になって財務とSmartHRのシステム管理を担当しています。私は課長として監修する立場です。
平野さん:弊社は東京、名古屋、大阪、福岡の4大都市に拠点があり、本社管理部で全社の人事・労務をとりまとめています。
SmartHR導入以前に抱えていた課題を教えてください。
大橋さん:申請書類のペーパーレス化と、既存の従業員向けのサーベイのコスト削減の2つが課題となっていました。
まず、申請書類について、従来は人事・労務に関する申請のすべてを紙で実施しており、現場と管理部の双方で、回収・管理に大きな負担が生じていました。
たとえば入社手続きでは、雇用契約書をはじめ書類が複数あり、すべてを回収するのに早くても2週間はかかっていました。
平野さん:一部を除き各拠点には人事・労務の窓口担当者がいないため、従業員が自分で書類を準備して本社へ送る必要がありました。
拠点によっては社内便が月に2回しかなく、先にメールで書類を送ってもらい、後日原本を郵送し回収する手間が生じていました。また、拠点側でチェックする人がいないため、書類の内容や申請フローに間違いがあるまま管理部に届いてしまい、その都度、差し戻しの手間が発生していました。
大橋さん:既存の従業員向けサーベイについては、システムの年間利用コストが課題でした。
また、設問の設計や回答者への開示範囲なども調整できませんでした。
せっかく従業員の声を集めても、現場へのフィードバックや、改善の施策につなげるのが難しく、運用コストに課題感をもっていました。
SmartHRを選んだ決め手は何でしたか?
申請書類の回収や年末調整を効率化。ペーパーレスで段違いの速さを実感
SmartHRを導入いただいて、どのような効果を実感されましたか?
大橋さん:SmartHRで人事・労務の申請書類をほぼペーパーレス化でき、回収スピードが格段に速くなりました。
従来は、各拠点からの回収に最大で2週間ほどかかっていたものが、ほぼリアルタイムで回収・確認ができるようになり、驚いています。
また、紙ベースでの年末調整も当時は記入ミスが多く、書類が訂正だらけになることも珍しくありませんでした。SmartHRの年末調整は画面上でわかりやすく誘導してくれるため、管理部での修正作業をかなり削減できました。
平野さん:ペーパーレス化されたことで、申請フローも従来より整備できました。
「上司を飛ばしていきなり管理部へ書類を送ってくる」といったことがなくなり、結果としてフローが進むスピードも上がって、早ければ2〜3時間で承認まで終わるようになりました。
また、画面上で書類の提出や受取の状況を確認できるので心理的な負担も減ったと思います。
大橋さん:また、紙の場合は物理的な保管場所も必要ですが、現在は保管場所を考える必要がなくなりました。
「外部の倉庫にしまい込んだ書類をわざわざ引っ張り出してくる」こともなくなり、その分の時間をほかで有効的に使えるようになりました。
人事評価についても、ペーパーレスを実現されたと伺いました。
大橋さん:はい。これまで表計算ソフトと紙で対応していた「業績評価シート」と「行動評価シート」をSmartHRの人事評価機能に切り替え、ペーパーレス化しました。
2023年が運用初年度のため、今はまだ既存の評価制度をそのままSmartHRに載せ替えただけですが、従来は従業員と管理部、評価者の三者間での書類の行き来が煩雑でしたので、さらなる効率化を期待しています。
また、SmartHRへの切り替えを機に、今後は評価制度自体もより最適な形に変えていきたいです。
サーベイの範囲を拡大することで「従業員の生の声」が聞こえるように
「従業員サーベイ」についての課題は解決されましたでしょうか?
大橋さん:従業員サーベイ機能では複数のサーベイを運用できるようになり、コストパフォーマンスが改善されました。
現在は、以前から実施している従業員満足度調査だけでなく、入社後3か月サーベイ、退職サーベイにも取り組んでいます。
SmartHRはあらかじめ用意されたプリセットサーベイがあり、そのまま使うことも、必要な部分だけ修正して使うこともできるので非常に便利です。
このほかにも、異動希望調査や宿泊研修のアンケート、最近では「インボイス社内説明会」の参加日程アンケートなど、社内のあらゆる調査・アンケートで従業員サーベイ機能をフル活用しています。
平野さん:私はサーベイの回答が集まる早さに驚きました。
また、以前は回収の進捗管理も手間でした。表計算ソフトで回答の有無を管理していました。現在はSmartHR上で未提出の人がわかるので、アフターケアもしやすくなりました。
大橋さん:実施できるサーベイが増えたことで、今までは得られなかった「従業員の生の声」が聞けるのもSmartHRの効果だと思います。
以前は、入社後・退社のケアはしておりませんでしたが、現在はSmartHR導入後にサーベイを実施するようになりました。SmartHRの従業員サーベイなら回答する側も本音を言いやすくなるでしょうし、管理側としても定点で観測・分析ができるのは非常によいと思います。
退職サーベイについても、退職面談で話を聞いていたころより本音が集まりやすくなったと感じます。サーベイの結果からケアすべき部分を可視化することができており、従業員が働く環境をよりよくしていくための、貴重な意見が得られていると思います。
SmartHRをきっかけに時代の変化にも対応していく
今後はどのようなことに取り組んでいきたいですか?
大橋さん:先ほど述べたように、今後は評価制度の見直しを進めたいと思います。
平野さん:2023年8月から文書配付機能を使い始めて、直近では社会保険料改定のお知らせを配信しました。配付文書のテンプレート化もできてきたので、これからさらに活用していきたいです。
同じく、最近使い始めたスキル管理機能の活用も進めていきたいです。さっそく、所属長から各従業員に保有する資格情報を提出するよう促してもらい、スムーズな管理体制を構築中です。これまでは従業員データベースのカスタム項目に入力していましたが、スキル管理機能を使うことで将来的にほかの機能との連携にも期待したいです。
平野さん:たとえば、文書配付などは「メールでやっても同じではないか」という意見もあります。しかし、メールだと埋もれて見つからなくなってしまったり、添付ファイルが行方不明になってしまうことも少なくありません。それがSmartHRなら配信記録が残り、クラウド保存で残るので書類を紛失する心配がありません。
メールをSmartHRに変えるだけで、管理する側も従業員側もお互いにとって便利になる。こうした小さな変化の積み重ねが、従業員満足度の向上につながると考えています。
もちろん、変えずに守るべきものもありますが、それにとらわれすぎず、新しい時代に適応した新しい人事・労務へと進化できるように、これからも取り組み続けていきたいです。
目の前の業務工数削減だけではなく、タレントマネジメントを推し進めるなかで、複数の機能を積極的に活用されている姿が印象的でした。引き続き、管理部の業務効率化と従業員満足度向上にSmartHRをご活用いただけると幸いです。本日は貴重なお話をありがとうございました!
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掲載内容は取材当時のものです。
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