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中長期的な人事戦略実現のために。人事データの一元管理を実現

三井金属エンジニアリング株式会社
(左から、山東さん、高田さん)
  • 課題
    労務手続きが紙またはExcelだったため、申請者も管理者もアナログ対応が手間
    郵送による評価シートの往復が煩雑
    従業員情報が分散され、キャリア・能力開発の計画が困難だった
  • 解決策
    基幹システムで不足していた機能をSmartHRで補完
    機能面での重複もなく、無駄なコストが発生しなかった
    人事評価、従業員サーベイ、各種労務機能の順に導入し定着を図った
  • 効果
    現場の工事担当や営業職からも導入へのネガティブな声はなかった
    人事評価の進捗管理が一覧化され、各部門での進捗状況の把握が容易に
    従業員サーベイでは、96.2%という回答率で会社への髙い期待感が得られた

三井金属エンジニアリング株式会社は、非鉄金属製錬、エネルギーや石油化学製品など、私たちの生活に必要な生産物を製造する各種産業プラント(工場や設備)のプランニングやプロジェクトマネジメント、メンテナンスを一貫して手がけるエンジニアリング企業です。

同社は、目標管理を起点とした人事評価の効率化、中長期を見据えた本格的な人材マネジメントに着手。従業員がより働きやすい環境づくりを目指して、SmartHRを導入しました。そこに至るまでの背景と導入後の変化について、管理本部 総務部の高田さん・山東さんにお話を伺いました。

従業員情報が分散され、中長期的な人事戦略を立てにくかった

SmartHR導入前の課題を教えてください。

高田さん:もともと社内の労務手続きが紙もしくはExcelだったため、申請者も管理者もアナログな対応が手間になっていました。人事評価に関する従業員情報も分散されており、従業員のキャリア・能力開発のための中長期的な計画の立てづらさに課題を感じていました。

そのような課題を抱えるなか、導入検討が進んだきっかけは何でしたか?

高田さん:2022年に人事制度の大幅な改定があったことがきっかけです。これまで年功序列だった給与体系が見直され、等級ごとの基準と行動評価に応じて給与が支給される仕組みに変わりました。それに伴い人事評価シートを介したコミュニケーションが増加しました。

以前までは従業員がExcelに内容を入力し、印刷したものが総務に郵送で送られてくるフローでした。ただ、受け取り確認やその後の対応含め、双方にとって手間がかかる状態だったんです。この手間を効率化できないかと考えたのが、システム導入の検討に至ったきっかけです。

労務管理から人事評価までを高水準で両立できる点が導入の決め手

さまざまな選択肢があるなか、SmartHRを導入した決め手は何でしたか?

高田さん:比較検討の際、目標管理の効率化を売りにする人事システムが多く見つかりました。一方で、評価の機能と両立して、いわゆる労務領域である従業員情報の変更、履歴管理、入退社手続き、社会保険の電子申請機能に至るまでの範囲を高水準で機能提供しているシステムはほかに見当たりませんでしたこの人事・労務を横断して一元管理できる点がSmartHRの魅力であり、決め手になりました。

山東さん:従業員目線でいえば、UI(ユーザーインタフェース)も重要な判断材料でした。以前までは紙媒体で運用していた部分もありましたので、システム導入によって従業員から抵抗感が生まれないよう、わかりやすいデザインであるべきとの考えのもと、SmartHRを選びました。

山東さん

(山東さん)

ありがとうございます。御社では、ほかのシステムとも連携して活用されていると伺っています。SmartHRを含めた位置づけを教えてください。

高田さん:以前から使用している基幹システムでは、主に経理と会計、お取引先のデータ管理を扱っています。すでに給与計算のシステムは備わっておりますので、それ以外で不足している機能をうまくSmartHRで補完できました。機能面で重複が発生しなかった点も、無駄なコストが発生せずにスムーズな導入につながったポイントですね

そのほかでは、採用管理システム『sonar ATS』を導入しています。SmartHRにはsonar ATSと連携できるAPIが用意されており、API連携に伴う開発費用が発生しない点も魅力でした。採用から入社後までの従業員情報をシームレスに管理できる点も、導入の後押しになりましたね。

コアな従業員情報からは“遠い”機能から順に導入

導入後につまずくことはありませんでしたか?

山東さん:直感的に扱えるUIなので、管理者・従業員問わず戸惑うことなく利用できていますね。弊社には、現場の工事を担当するエンジニア職や社外を飛び回る営業職など職種もさまざまですが、PCに触れる機会が少ない従業員からネガティブな声があがるようなことはなかったです。

高田さん:管理者として操作するうえで、どうしてもわからない部分が出てきたら、私は気軽にチャットサポートへお問い合わせしています。カスタマーサクセス担当の方にご相談する選択肢もありますが、よくある質問はSmartHRさんの社内でもノウハウが蓄積されていると思い、まずはチャットサポートに相談しています。いつも30分前後で質の高い回答を得られており、満足しています。

チャットサポートのご活用ありがとうございます。社内での定着のために工夫したことはありますか?

高田さん:従業員に無理なく定着するよう、機能ごとに段階を踏んで導入を進めました。なかでも工夫したのが導入の順番です。最初に着手したのが人事評価、その後に従業員サーベイ、そして身上変更などの申請・承認を含む労務手続きの流れです。

その理由を教えてください。

高田さん:連携している基幹システムへの影響が少なく、仮に何かあった場合でも修正が効きやすいためですね。従業員の個人情報や給与など、コアな部分からはなるべく“遠い”ところから着手していくイメージです

対象となる従業員が400名ほどいる一方で、私たち管理本部のリソースは限られています。導入スピードと定着度を最大限に高めるのと同時に、考えうるリスクを最小化する意味でこの順番は効果的だったと感じています。

従業員目線でも、人事評価、従業員サーベイと、初期段階で全員がSmartHRに多く触れる機会をつくれたのも良かったと思っています。

高田さん

(高田さん)

初のエンゲージメントサーベイで96.2%の回答率。従業員の会社に対する高い期待を実感

導入後の変化について教えてください。

高田さん:まずは人事評価の部分です。進捗管理が一覧で見やすくなったため、各部門で人事評価の状況を管理しやすくなりました。また上司・部下が各々で人事評価シートを持つことがなくなり、人事評価内で最新の情報が共有化されるため、目標管理の根幹になる目標が間違ったままになるケアレスミスを防げる効果は大きいです。

山東さん:従業員サーベイの実施もインパクトが大きかったですね。ちょうど経営体制と人事制度が変わったタイミングで率直な感想を尋ねたエンゲージメントサーベイを全従業員を対象に実施し、全72問という設問数にも関わらず96.2%という高い回答率が得られました。そのうち自由記述の設問2つは、それぞれ50件ずつのコメントがつくなど想定以上の反響でした。

従業員の皆さまの高い関心度が伺えますね。今回の結果をどのようにご覧になっていますか?

山東さん:初めてのサーベイでなおかつ実施時期としても注目が集まりやすい状況でしたが、これだけ多くの声を集められたことは、会社への期待と高い関心をもってもらえている証拠なのではと感じています

今回は従業員の気持ちやモチベーションを確認することが主な目的でしたが、付随して自由記述の回答欄内に「在宅勤務」の継続を希望する声が一定数見られました。これまでは、いわゆる感染拡大防止を目的とした施策の1つでしたが、コロナ禍が収束に向かっても引き続き在宅勤務ができるように、制度化に向けて社内で準備を進めているところです。

それ以外に、導入後の変化を感じる点はありますか?

高田さん:弊社では、建設事業で海外へ出張する従業員に対してワクチン接種を実施しており、その管理をこれまでのExcelからSmartHRの申請機能を活用した手続きに切り替えています。ワクチン接種は1度で終わりではなく、数年に1度発生します。これまでできていなかった申請と情報の蓄積が可能になったため、SmartHR導入による費用対効果としては、より価値が高まったと感じています。

コア業務に集中できる環境を整え、その先の業績貢献へ

今後、取り組んでいきたいことは何ですか?

高田さん:SmartHRの機能としては、分析レポート機能の活用を進めたいと考えています。従業員数の推移、年齢構成、時間外労働などのデータを見える化して、新たな人事施策や経営に活かしていきたいですね。

中長期的な目線でいうと、従業員が自らの職務、付加価値を高める仕事に集中できるような環境づくりを推進していきたいと考えています。定型的な業務は効率化を進め、本来注力すべき業務に時間を割けられるよう取り組んでいきたいですね。

山東さん:私は、従業員のエンゲージメントの向上に注力していきたいと思っています。弊社はエンジニアリングの会社として、人が財産であり、人がビジネスを作り、支えている会社です。従業員のエンゲージメントを高めることで、その先の成果、会社としての業績向上につながると考え、さまざまな施策にも積極的に取り組んでいきたいですね。

従業員の皆さまに対する思い、そしてお二人の会社をより良くしたいという気持ちが伝わってきました。さらなる機能活用を含め、ぜひSmartHRをお役立てくださいませ。貴重なお話をありがとうございました!

※掲載内容は取材当時のものです。