製造業の業務改革。従業員の不便を取り除き、働きやすい会社へ
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課題
- 給与明細の印刷と配布作業にはかなり時間がかかっており、業務の負荷がかかっていた
- 従業員の情報変更の対応も紙運用で、迅速に情報収集するのが難しかった
解決策
- 紙運用をしている業務のデジタル化で、総務課の業務改善の推進
- 工場と本社間の従業員の情報変更のやりとりも手間がかかっているため、情報収集方法を改善
効果
- 業務効率化を推進し、人事データベースとして活用することを期待
- まずは給与明細の配布をSmartHRに移行。給与明細に同封していた連絡書類もSmartHRから通達できるよう準備中
株式会社コーリツは、愛知県に本社を構える自動車部品の専門メーカーです。生産性向上のため全社でDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組まれるなか、SmartHRを導入しました。
その導入の背景、会社の目指す姿についてお話を伺いました。
情報の一元管理やペーパーレス化など、人事労務業務の改善のため導入
皆さんの業務についてそれぞれ教えてください。
Oさん:私とTさんは総務部で主に人事労務を担当しています。本社で人事労務業務を担当しているのは私たち含め3名で、他工場にも2名人事労務担当がいます。
Kさん:経営企画部で情報システムを担当し、管理部門で運用するシステムの導入や業務効率化の支援をしています。今は会社としてDXに力をいれているため、とくに業務のデジタル化を進めています。
DX推進において、人事労務業務を改善しようと思った背景は何でしょうか?
Kさん:適切な人員配置を議論するなかで、紙運用している業務をデジタル化すれば、総務課の業務改善がかなり進むという試算ができました。
とくに給与明細の印刷と配布作業にはかなり時間がかかっていたんです。給与明細配布の際に会社からのお知らせなど別の書類も同封していたため、業務の負荷がかかっていたのではないかと思います。
Oさん:従業員の情報変更の対応も紙運用でしたので、迅速に情報収集するのが難しかったですね。工場と本社も離れていますので、「送った」「まだ届いていない」という状況確認にも手間がかかります。これらも改善したいなと考えていました。
給与明細配布時にお知らせを同封しているとのことですが、工場勤務の方へ会社からの情報を伝達する場合、ほかにどのような手段を使っているのでしょうか?
Tさん:メールで連絡し、各工場の上司を経由して情報共有してもらっています。従業員全員がパソコンを持っているわけではないので、課長、係長から伝達してもらうことが多いです。
すぐにメールを確認できない場合もあり、重要な伝達事項が伝わるまでに時間がかかり、モヤモヤすることはありましたね。
わかりやすい操作画面とカスタマイズ性の高さが導入の決め手
SmartHRを導入した決め手を教えてください。
Kさん:他社サービスも試したのですが、SmartHRが一番操作しやすいと感じました。第一印象で「使いやすい」と感じたため、より詳しい機能を担当の方に伺い検討しました。
とくに「自由度の高さ」は魅力でしたね。入社の手続きやオンライン雇用契約・文書配付の機能、申請・承認機能において項目追加などの自由度が高く、カスタマイズ性に優れていると思いました。
また、管理者側だけでなく従業員にとって画面がわかりやすいかどうかも重視したポイントです。
導入決定まではスムーズでしたか?
Kさん:はい、スムーズに進みました。営業担当の方から詳細な資料をいただき、私は費用対効果などを試算した資料を作成して社内で検討を進めました。導入を検討する前から業務改善を推進する話が出ていましたので、導入における大きな不安もなく、タイミングもよかったかもしれません。
SmartHRの本導入はこれからですが、どのように活用されますか?
Oさん:まずは給与明細の配布をSmartHRに移行する予定です。あわせて給与明細に同封していた連絡書類もSmartHRから通達できるよう準備を進めています。
Tさん:今は従業員に段階的に連絡しています。まずは「給与明細の紙配布がなくなりますよ」というアナウンス、その次に「SmartHRを導入します」というアナウンスをする予定です。
スマートフォンを持たない方、パソコンが支給されていない方にはどのような対応をされる予定ですか?
Oさん:基本的には準備してもらうようお願いしています。「スマートフォンを持っていない」という相談は受けましたが、「この機会にスマートフォンにしよう」という形で前向きに検討してくれています。IT機器が苦手な方も「家族に教えてもらおう」というような反応で、大きな混乱はありませんでした。
Kさん:「紙がいい」という声をいただく場合に備えて、各工場で印刷できるよう、プリンターの設置を検討しています。
業務効率化を推進し、人事データベースとして活用することを期待
導入後、どんな変化が起こることを期待していますか?
Kさん:情報システム担当としては、やはり業務改善の実現と、コスト削減を期待しています。給与明細や年末調整、入退社手続きに関わる資料などを含むと1万5,000枚くらい削減できる見込みです。
業務についても、今かかっている業務工数を半減できるよう仕組み化したいですね。また、従業員にはこのようなデジタル化への興味を持ってもらえると嬉しいです。
Oさん:Kさんが話した点以外ですと、従業員の満足度向上につなげたいと思っています。今まで会社からの情報がうまく伝わっていないことがあり、「聞いていない」「知らない」という状況を改善したいと思っていました。
SmartHRを活用すれば、タイムラグなく全員にきちんと情報を伝達できます。伝達する側の工数削減はもちろん、こういった取り組みで従業員の「不便」が取り除けるといいですね。「SmartHR導入してくれてよかった」という声が聞こえるようになると嬉しいです。
Tさん:KさんとOさんが話したように、やはりまずはペーパーレス化を実現し、業務効率化を実現したいです。
ほかには、会社側で管理している人事情報を従業員側でも確認できることにもメリットがあると思っています。
現在、従業員側は会社が自身のどんな情報を持っているのかを正確に把握できません。そのため、「住所変更は会社にきちんと伝わっているのだろうか」と思ったら会社側に問い合わせる必要があります。
SmartHRを見れば会社が管理している個人情報を閲覧できるため、従業員側も安心できるのではないでしょうか。
従業員の基本情報以外では、「資格情報」や「通勤経路」などの情報も管理したいですね。現状は手書きした地図を紙で保管している状態ですので、うまく改善できるのではないかと思っています。また、弊社は自動車通勤の方が多いため、車両に関する情報管理もSmartHRで実施したいと考えています。
なるほど。そのような情報管理にも活用できそうですね。
Tさん:申請・承認機能を活用して従業員データベースとして整備したいです。弊社には外国人の方が10%ほどおり、在留資格の更新ごとに在留カードを提出してもらっています。そのチェックもうまくSmartHRを活用できるといいですね。
さまざまな人事施策を実行し、働きやすく長く働ける会社をつくる
このような業務改革を通じて、どんな会社にしたいと考えていますか?
Oさん:従業員満足度を上げ、皆さんが長く働ける会社にしたいですね。そのためには風通しのいい職場づくりが必要です。ちょうど今、多面評価制度の導入も検討しており、まずは管理職から実施する予定なんです。これからの時代、定着率の向上は会社の重要課題になると考えています。
Tさん:従業員に伝えるべき情報を、きちんと伝えられる環境を作りたいですね。本社と工場が離れており、夜勤の方もいるなかで直接情報を伝えるのが難しいからこそ、コミュニケーションの工夫が必要だと感じています。物理的な距離だけじゃなく、会社と従業員の心理的な距離も縮めていけるような取り組みも進めたいです。
Kさん:やはり従業員が働きやすい会社にしたいですね。働きやすい会社にするには、従業員の満足度向上も目指す必要があります。このような業務改善や人事施策をとおして、少しでも満足度向上につながればと思います。
引き続きSmartHRがご支援できるよう改善を進めてまいります。貴重なお話をありがとうございました!
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掲載内容は取材当時のものです。
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