煩雑な人事評価の業務フローを一元管理で効率化。院内のDX推進に貢献
主な活用機能・サービス
課題
- デスクワークに割ける時間が限られており、効率化が不可欠だった
- 人事評価が複数のツール・ファイルを横断するため業務フローが煩雑
- 提出状況が把握しづらく、電話での確認が発生していた
解決策
- 労務管理で使用していたSmartHRの人事評価機能を利用した
効果
- 人事データの一元管理が可能に
- 評価の進捗状況の絞り込みが可能のため、現状把握が一目瞭然に
- 多数のExcelファイルの取り扱いが不要になり業務負荷が軽減
埼玉県戸田市にある医療法人慈公会 公平病院は、地域に根ざした安心・安全の医療を提供するとともに、一人ひとりの患者に寄り添った診療を提供しています。
同院では、ICT活用やDX化に積極的に取り組む一環で、業務フローの煩雑さに課題のあった人事評価についてSmartHRの人事評価機能を導入し改善に取り組まれています。
導入の決め手や導入後の変化について、総務課の松本さん、中田さんにお話を伺いました。
評価シートをExcelで運用。情報収集や進捗管理の煩雑さに課題
はじめに、公平病院さまの人事評価制度の概要を教えてください。
中田さん:人事評価には等級制度を導入し、年度ごとに部門別の行動計画を立てています。年度の初めに、それらに対する個人の目標を立てて、上長と面談し、半期ごとに達成状況を見ていくのが当院の人事評価の大枠です。
人事評価は、これまでどのように運用されていたのでしょうか?
中田さん:評価の時期になると、職員はExcelのシートで自己評価を行い、記入したシートを総務課へメールで送ります。そして総務課が確認した後、部署や等級、雇用形態にわけてSharePoint内のファイルへ格納します。それを所属長や一次評価、二次評価者が適宜確認しにいく流れでした。
これまでの業務フローについて、どのような点に課題がありましたか?
中田さん:まずは、作業が複数のツール・ファイルにまたがり管理が煩雑でした。加えて、進行管理にも苦労していました。Excelシートの提出状況が把握しづらく、提出済みでも記入が途中になっているケースもありましたね。その場合、部門長経由で連絡したり、直接電話をかけたりなどの対応が必要でした。
松本さん:私たち総務課は業務範囲が広く、デスクワークに割ける時間が限られています。発熱外来の受付や業者さまの対応、社労士との打ち合わせや委員会活動など、PC作業以外の比重も多くアナログな業務の効率化が急務でした。一方、公平病院では、ICT活用やDX化を進めており、ペーパーレス化をはじめとした業務の効率化に積極的に取り組んでいます。そのような背景もあり、人事評価もシステムの力で効率化できないものかと模索するなかで、SmartHRの人事評価機能にたどり着きました。
導入の決め手は、労務管理から人事評価まで一元管理できるSmartHRの高い汎用性
以前から労務管理を中心にSmartHRを利用いただくなかで、人事評価機能を含むプランに変更されました。機能検討や導入にあたり、どのような点を重視されましたか?
松本さん:まず、汎用性の高さは選定基準の1つでした。評価しかり「これしか活用できない」というツールでは業務が制限されますし、特定の機能のためだけに新たなツールを頻繁に導入するのは現実的ではありません。
そこで、「いま導入しているツールで対応できないか?」と見直しをしていたところ、SmartHRで人事評価ができることを知ったんです。労務領域で使っている従業員データベースをそのまま活用できますし、その他の人事データを含めて一元管理ができると思い、SmartHRの人事評価機能を選びました。
中田さん:その際、相談に乗ってくださったカスタマーサクセス担当の方が、親身に話を聞いてくださったのが印象的でした。今までのやり方よりも、かなりの時間短縮が可能で業務負荷の軽減につながるとイメージできました。
松本さん:何しろ初めてのことばかりでしたが、カスタマーサクセス担当の方が、既存の評価シートをもとに評価シートの作成イメージを作ってくれたんです。そして、目指すゴールから逆算して、プロセスやスケジュール作成の際にも相談に乗ってもらえて助かりましたね。
ご不明点や疑問点はどのように解決していますか?
中田さん:内容に応じてチャットサポートとカスタマーサクセス担当の方への相談を使い分けています。チャットサポートも親切で丁寧なので、質問しやすい雰囲気があります。私が聞きたいことや知りたいことをくみ取り、「こういうことですよね」と対応してくださるので、いつも安心して利用できています。
進捗の見える化で運用が改善。評価者も被評価者も便利に
人事評価機能の導入後、初めての評価が終了したと伺いました。どのような効果を実感されていますか?
中田さん:まずは、職員から提出されたExcelシートを確認してSharePoint上に振り分ける作業そのものがなくなったことが大きいです。工数が目に見えにくい部分ですが、業務負荷の軽減につながっています。
また、職員および評価者の進捗状況が見える化されたのも嬉しい点です。リマインド機能のおかげで提出遅れの人がほぼいなくなりましたし、回答漏れのチェックといった確認作業も減って助かっています。
それは嬉しい変化ですね。
中田さん:以前まで、進捗管理は担当の部門や評価者に任せきりだったんです。こちらからExcelシートを開かないと評価が終わったかどうかが確認できませんし、いま誰が評価をしているのかも把握しにくい状況でした。
現在は、評価の進捗状況で絞り込みができるため、どのステータスにどのくらいの人数がいるのかが一目瞭然でいいですね。評価が終わると自動的に次の評価者へタスクが移るので、評価者にとってもわかりやすくなったと思います。
松本さん:次の人事評価のときに新しくExcelシートを用意する必要がなくテンプレートを使いまわして運用ができるようになったことも、業務の効率化につながっています。
職員の皆さんの反応はいかがですか?
中田さん:いつもは、院内で使っているコミュニケーションツールで「いつまでに対応をお願いします」といったお知らせを送るんです。すると、必ず記入方法に関する質問が届くんですね。今回の人事評価でも「SmartHRで人事評価を行います」とお知らせをしたのですが、入力に関する質問もないですし、想定以上にスムーズに対応してくれました。
やはり以前は、Excelシートを使用していたこともあり、パソコンがないと入力や確認が難しかったと思うんです。今回からは、スマートフォンで好きなタイミングで入力や提出後の確認ができます。家からでも職場からでも確認できる点は、職員からも好評です。
松本さん:すでに給与明細の確認をはじめ、人事労務にまつわる手続きはすでにSmartHRを利用しているため、人事評価についても職員は違和感なく操作できている印象ですね。
SmartHRの機能を使いこなし、より良い人事評価・活躍支援に努めたい
最後に、今後の展望を教えてください。
松本さん:私たちにとって、より良い人事評価を作ることが理想です。今回は、これまで使っていた人事評価シートをベースに進めましたが、他にもより良い評価の方法があると思うんです。SmartHRで人事評価の仕組みを簡単にするだけではなく、他社さんの事例などを学びながら、人事評価そのものも良くしていきたいですね。
そして、もっとSmartHRの世界観に沿って、さまざまな機能を使いこなしたいと思います。集約した人事データを起点に、他の機能やシステムとつなげられる点はSmartHRの強みだと感じます。いま関心があるのは、タレントマネジメントの領域です。職員の皆さんが適材適所で活躍できる環境作りのためにも、まずは理想とする人事評価のかたちを目指したいですね。
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掲載内容は取材当時のものです。
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