人事労務業務を効率化し、タレントマネジメント施策も進行中。リノメタルが取り組む「ヒトづくり」
課題
- 入社手続きや年末調整が紙ベース
- 従業員情報の管理体制が複雑になっていた
解決策
- SmartHRで入社手続きを効率化
- 従業員情報をSmartHRに集約
- SmartHRのタレントマネジメント機能の利用開始
効果
- 入社手続きや年末調整のペーパーレス化
- 評価シート作成にかかる工数削減
- 集約した従業員情報を起点とした組織改革の体制が整う
株式会社リノメタル(旧社名:株式会社フジキン)は埼玉県八潮市にある、「金属プレス加工」を中心に自動車部品の金属加工を手がける会社です。
1955年創立という歴史ある同社がSmartHRを導入し、人事労務の業務効率化と従業員情報の集約に着手。入社手続きや年末調整のペーパーレス化だけでなく、同社の掲げる「ヒトづくり」の実現のため、タレントマネジメント機能を活用している、代表取締役社長の荒金さんにSmartHR導入による効果を伺いました。
SmartHRのビジョンに共感した
SmartHRの導入を検討された背景を教えてください。
荒金さん:元々、従業員情報の一元化をしたいと考えていました。当時は従業員情報を複数のExcelファイルで管理していました。管理するファイルの数は増えていく一方で、情報によっては閲覧できる人を制限しなければならないため、管理体制が複雑になっていました。
また、入社手続きや年末調整などの労務業務も紙ベースの運用でした。紙で提出される情報を、複数のExcelファイルに入力・更新する作業が現場でも大きな負担になっていたと思います。
システムを比較検討するなかで大切にしていたポイントはありますか?
荒金さん:プロダクトを選ぶ際に、機能として「できる・できない」を整理したうえで、弊社の抱える課題を解決できるイメージに近いものを選ぶようにしていました。
しかし、それよりも弊社がとくに大切にしたのは、システム提供会社の掲げる理念や、どのようなことを達成したいのかなどのビジョンに弊社が共感できるかどうかでした。SmartHRさんにおいては、公開されているコーポレートミッション「well-working」に親和性を感じました。
企業の掲げるビジョンはプロダクトにも反映されると思っています。それをSmartHRの操作画面を見たときにも感じました。非常にわかりやすく、直感的に操作ができるUI/UX。私もかつてウェブデザインやコーディングの仕事に携わっていたこともあり、SmartHRのシンプルな操作画面にどれだけ高度な技術が使われているかを察しました。
常態化していた年末調整業務の休日出勤がなくなった
SmartHRの導入によって実感されている効果を教えてください。
荒金さん:従業員情報の一元化の第一歩として、まずは入社手続きをSmartHRに切り替えました。SmartHR導入前は紙ベースで入社手続きをしており、提出された書類の情報を総務課長がExcelに記入する体制でした。
年々採用人数が増えていくなかで、書類の作成や管理が回らないことにも悩んでいました。SmartHRを導入してからは雇用契約を結ぶのに一人あたり30分ほどで対応が済んでおり助かっています。
ありがとうございます。その他に効率化につながった取り組みはありますか?
荒金さん:そうですね。年末調整の業務負担が大幅に改善されたのはとても嬉しいポイントでした。
年末調整の対応は経理チームが担当しています。当時は「専用の封筒」を全従業員分用意し、必要書類を回収していました。従業員から回収するタイミングも経理チームから指定された時間帯で提出するようにアナウンスして、できるだけ一度に対応できるようにしていました。
それでも、中身を一つひとつ確認するのにかかる時間は膨大で、12月には休日出勤をして対応することが常態化していました。
今では一緒に年末調整に対応してくださる社労士の方を含めて、SmartHRを使って対応しています。経理チームにかかる負担も改善され、休日出勤する必要もなくなりました。
A3サイズの評価シートを2枚用意していた旧評価体制
その後、人事評価機能を導入していただきました。導入に至った背景を教えてください。
荒金さん:SmartHRへの従業員情報の集約が進むなかで、人事評価についてもひとまとめにしたいと考えました。
当時は労務業務と同じく、人事評価業務も紙ベースの運用でした。成果評価と能力評価でそれぞれA3サイズの用紙を1枚ずつ。個人の等級情報が記載されているため、それを中身の見えないクリアファイルに入れて配布する必要がありました。
年末調整と同じように、配布後の回収の作業負担がかかる運用だったのですね。
荒金さん:はい。SmartHR導入後はそうした負担も大幅に減っています。とくにSmartHRに切り替えたことで、評価項目の見直しや変更がスムーズになったのはよかったです。
これまでも評価項目をシンプルでわかりやすくすることに注力してきましたが、どうしても「A3サイズに収める」ことが優先的になってしまい、積極的な評価の見直しや項目の改善を進めることができませんでした。今は、回を重ねるごとに評価項目を改善していく体制になって、よりよい評価体制を模索している最中です。
また、評価を入力する従業員からも「評価が記入しやすくなった」との声がありました。弊社は事務技術部門と生産技能部門に分かれていて、とくに事務技術部門はパソコンを基本的に1人1台持っていることもあり、手で書く負担がなくなったと従業員も非常に喜んでいます。
モノづくりだけではなく、ヒトづくりのための続ける工夫
御社は人事評価機能をはじめ、タレントマネジメント機能を積極的にご利用されている印象です。
荒金さん:そうですね。弊社は「製造業」で、金属プレス加工による機能部品を扱うモノづくりの企業であると同時に、ヒトづくりに対しても情熱を持って取り組んでいます。
どんな企業にも言えることですが、企業は「人」で成り立っています。従業員全員がお互いを尊敬し、貢献し合えるような仕組みをつくるのがミッションです。こうした人事方針は社内への周知だけでなく、弊社のホームページでも明文化しています。
そうした組織を作り上げていくためには、SmartHRは重要なツールだと実感しています。人事労務業務は人事担当者の時間を奪いがちです。書類の回収や確認作業に忙殺されている状態では、組織全体へ貢献する人事施策を考える余裕も生まれません。
SmartHRを導入してからは、人事が本来取り組みたかったチームビルディングや心理的安全性を高める施策に着手できるようになりました。たとえば、弊社の雇用契約書は「株式会社リノメタルと○○はお互いの未来をますます明るくするため、以下の条件に基づき雇用契約を締結する」という文章から始まります。
これは非常にこまかい例ですが、これに限らず心理的安全性やチームビルディングにつながる工夫を続けています。
SmartHRをベースにヒトづくり、モノづくりのための組織改革へ
さらに今後はどのようなことに取り組んでいきたいですか?
荒金さん:今後は取り扱い部品の生産拡大にあわせ、組織を動かしていきたいと考えています。そこで先日から配置シミュレーション機能の利用をスタートしました。
当初はExcelを利用して組織編成の検討を考えていましたが、SmartHR上で従業員の顔写真を見ながらの検討作業が期待していたよりも使いやすいなと感じました。
こういったアクションができるようになったのも、SmartHRに従業員情報を集約できたことが鍵になっていると実感します。今後は配置シミュレーションをはじめ、SmartHRをベースにヒトづくり、モノづくりのための組織改革により一層力を入れていきます。
引き続きSmartHRがご支援できるよう改善を進めてまいります。本日は貴重なお話をありがとうございました!
※
掲載内容は取材当時のものです。
お役立ち資料
-
SmartHR機能まるわかりガイド
-
SmartHR導入事例集
-
すぐにわかる SmartHR資料 3点セット