企業成長を人事労務から後押し。採用力強化のためのデータ活用基盤を構築
課題
- 企業成長・従業員の増加を見据え、採用や配置検討に向けたデータ活用の基盤をつくりたかった
- 従業員情報を表計算ソフトとシステムで二重管理していたことで、人事・労務担当者の管理・更新の負担が大きかった
解決策
- 従業員情報をSmartHRに集約しデータベースとして一元管理
- 入社手続きや人事評価などの人事・労務業務全般をSmartHRで運用
効果
- 従業員情報をデータとして活用する基盤を構築。従業員構成の集計・可視化がスムーズになり採用力を強化
- 人事・労務業務の効率化で創出した時間で、新入社員のオリエンテーション体験向上に注力
株式会社Flatt Securityは、「世界に愛されるインターネット時代のものづくり企業」を目指し、プロダクトセキュリティ関連サービスを提供しています。同社は、表計算ソフトと既存人事・労務システムによる、従業員情報の二重管理を改善するべく、SmartHRを導入。従業員情報のデータベース化を実現し、データ活用の基盤を構築しました。SmartHRの導入背景や導入後の変化について、総務・経理部兼人事部の堤さんにお話を伺いました。
企業成長を見据え、従業員情報をデータベース化
SmartHR導入以前に抱えていた課題を教えてください。
堤さん:人事・労務システムを使っていたのですが、誤操作などで従業員情報に誤りが発生してはいけないと思い、従業員のマスターデータを表計算ソフトで管理していました。これにより従業員情報の二重管理が発生し、情報の更新・追加の作業が担当者として非常に負担でした。
たとえば従業員が引っ越しをした場合、当時は社内のチャットツールで従業員から私宛に住所が変わった旨の連絡が届いていました。その変更内容を表計算ソフトと人事・労務システムの2つに反映させなければいけません。
人事・労務だけでなく経理も担当していることもあり、このままの運用では従業員が50名・100名と会社が成長したときに、対応が追いつかなくなると危機感を覚えていました。
SmartHRの導入は、会社の成長を見据えての検討だったのですね。
堤さん:私個人の目線からいえば、情報管理を効率化したいという課題感が大きかったです。ですが、経営目線から考えると、データ活用の基盤をつくることで人員配置や自社情報の開示に従業員情報を活用しやすくなる側面があります。いまのうちから従業員情報のデータベース化を進めることが、会社の成長につながると考えました。
アップデートし続けるSmartHRの機能に“期待と信頼”
課題解決に向けて導入を検討されたなか、SmartHRの決め手は何でしたか?
堤さん:従業員情報のデータベース化に必要な機能がそろっていたことが前提ですが、開発の信頼感が大きな決め手になりました。以前からSmartHRさんの開発組織を身近に感じていたことに加え、SmartHRさんのビジョンから「人事・労務領域の課題を解決する」という強い想いを感じていました。そのため、導入後になにか困りごとが起きたとしても、解決に向けて真摯に動いてくれるという期待と信頼をもちました。結果、総合的に判断して選ばない理由が見つかりませんでした。もちろん既存システムのアップグレードや他のシステムも検討しましたが、同等の機能であれば今後もどんどんアップデートされていくSmartHRを使いたいと思ったんです。
導入前に抱えていた不安はありましたか?
堤さん:導入前に無料トライアルを経験し、操作性も確かめられていたので不安はありませんでした。私だけでなく従業員が使う点に関しても同様です。
というのも、ちょうどSmartHRの導入を検討していたタイミングで、母が勤め先の年末調整をSmartHRで進めていたんです。母に「操作で困ったりしなかった?」と聞いたら「困らなかったよ!」と一言。デジタルツールに不慣れな母でも難なく対応できたのであれば、弊社の従業員は問題ないと確信がもてた瞬間でした。
SmartHRのデータを集計・可視化し、採用に活かす
SmartHR導入後の変化を教えてください。
堤さん:表計算ソフトで管理していたマスターデータをSmartHRに移行し、従業員情報のデータベース化が進みました。従業員の身上変更もSmartHRの申請・承認機能を活用することで、承認すれば自動でデータベースの情報が更新されます。従業員情報の管理をSmartHRに一本化したことで管理工数を削減できました。
また、導入検討時は想定していなかった入社手続きや電子申請の活用も進んでいます。入社時に必要な情報収集がSmartHRで完結できるようになり、「この書類が足りないので確認いただけますか…?」といったコミュニケーションがなくなりました。入社日に書類を持参してもらうこともなく、入社前に必要な書類がそろうので、余裕をもって業務を進められています。
いまでは、年末調整や給与明細の機能も活用しており、従業員情報のデータベースを構築するとともに、人事・労務業務の効率化も実現しています。効率化によって創出した時間で新入社員のオリエンテーション体験の向上に注力できるようになりました。
また、データベースが構築できたことで、導入目的の1つであったデータ活用にSmartHRが活きています。たとえば、採用強化の一環として採用サイトでは、弊社でどのような人が働いているのかを紹介しています。ここでは従業員数やチーム構成の内訳をお伝えしていますが、このデータはSmartHRのデータを集計・可視化したものです。常に最新のデータがわかるので、高い頻度で採用サイトを更新できています。
SmartHRの導入から約1年後に人事評価機能も追加されました。評価業務の変化はいかがですか?
堤さん:評価業務に関しても、以前は表計算ソフトで評価シートを作成し、1つひとつ権限を付与して運用していました。SmartHRの人事評価を導入してからは、権限の付与がSmartHR上で簡単に設定できるようになり非常に便利です。
また、過去に別チームに所属していたメンバーの当時の評価を、現在所属しているチームの上長は閲覧できないようにするなど、過去の評価に対しても閲覧を限定できることも重宝しています。従業員への一斉通知や回収のリマインドも簡単に対応できるので、評価の準備や回収にかかる時間を大幅に削減できました。
経営強化に向けて、組織編成でもデータ活用を進めたい
将来を見据え、さらに活用したい機能はありますか?
堤さん:データ活用をさらに進めていきたいと考えており、そのなかでスキル管理機能に興味をもっています。弊社にはエンジニアが多く在籍しているのですが、エンジニアといっても使えるプログラミング言語が違ったり、得意な分野があったりと従業員一人ひとりに特長があります。
現状こうした特長は、現場のリーダーや人事が把握していますが、従業員が増えることでスキル情報の把握はどんどん難しくなっていきます。スキル管理機能を活用することで、メンバーの強みを可視化し、相互に活かす機会の創出や社内教育、採用にも役立てられると考えています。
また、スキル管理機能と人事評価で収集したデータをもとに組織編成を検討すれば、会社と従業員の成長につながります。SmartHRの導入によりデータ活用の基盤を構築できているからこそ、経営強化に向けて経営陣が会社の状態を把握できるよう人事部から情報を共有していきたいです。
今後SmartHRに期待していることはありますか?
堤さん:SmartHRの人事評価の導入を決めた理由の1つに、SmartHRさんが今後タレントマネジメント機能を拡充していくロードマップへの期待がありました。弊社が今後タレントマネジメントを推進していくタイミングで必要な機能がどんどん開発されるだろうという期待です。その期待通りスキル管理機能がリリースされ、やはりSmartHRを導入してよかったと感じています。今後もこれまで通り、いま描かれているロードマップを実現していってほしいです。
期待と信頼をお寄せいただけたのは、非常に嬉しく思います。引き続きSmartHRがご支援できるよう改善を進めてまいります。本日は素敵なお話をありがとうございました。
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掲載内容は取材当時のものです。