セキュリティ性の高い「労務の社内ポータル」。100名を超える学生インターンの従業員情報管理もスムーズに
課題
- 入退社手続きが多く、それに伴う従業員情報管理が煩雑だった
- スプレッドシートでの管理は情報の正確性やセキュリティに課題があった
解決策
- 人事データの正確性やセキュリティの強化
- 煩雑な人事データ管理の効率化
効果
- 「労務のポータルサイト」として、安全に人事情報の管理ができるように
- 入社手続きに要する時間が、導入前の1/2に短縮
- 年末調整、給与明細、マイナンバー管理の効率化も実現
「徹底したユーザー目線」「ストーリー構築力」を強みに、デジタルマーケティング事業を展開している株式会社キュービック。独自のフィロソフィー『ヒト・ファースト』を掲げる同社は、設立14年目を迎える現在もなお、右肩上がりでの成長を続けています。
一方で、同社は急拡大に伴う人事労務上の課題を抱えたそうです。そして、その解決の手段として選んだのがSmartHRの導入でした。その真意と狙いとは? 導入を推進したコーポレートアドミニストレーションオフィス ゼネラルマネージャーの小森さんにお話を伺いました。
「労務の社内ポータルサイト」として導入
まずは、SmartHRを知ったきっかけを教えてください。
小森さん:実は、私が以前に勤めていた会社でも導入していたんです。その際に使いやすかった印象が強く残っており、弊社でも導入したいと思いました。
ありがとうございます! その以前勤務されていた会社ではどのような経緯で導入されたのでしょうか?
小森さん:労働者名簿がなく、人事データといえば個人の履歴書くらいだったんです。とはいえ一から手作りするのも大変なので、その代替として機能させつつ、「労務の社内ポータルサイト」になることを期待して導入しました。
ポータルサイト、ですか?
小森さん:はい。いわゆる“窓口”ですね。社内のあちこちに散らばっている社員の人事労務に関する情報を集約して、「ここを見れば大丈夫」という状態を作りたかったんです。
なるほど、理解しました。御社に入社された後に、最初からSmartHRを知っている状態で導入していただいたことになりますが、導入前にはどんな課題がありましたか?
小森さん:入退社の手続きが多いこと、また、それに伴う従業員情報管理の煩雑さが課題でした。
というのも、弊社では学生インターンの採用に非常に力を入れており、メンバー265名のうち約半数が学生インターンとなっています。そのため、自ずと入退社が多くなります。
また、労働者名簿のマスタを、Google スプレッドシートで管理していたのですが、情報の正確性やセキュリティリスクにやや難があります。
業務効率化や情報正確性の担保、セキュリティ強化などの観点から検討した結果、SmartHRの導入を決断しました。
既存社員の個人情報を集める際には「よくある質問」を用意して効率化
導入から定着にかけて、苦労された点があれば教えてください。
小森さん:既存社員に個人情報の入力を依頼して、それを完了させるまでの過程がやや苦労しました。
新入社員については、入社前に入力を終えてもらうことができますが、既存社員については、すでに過去に一度同様の情報を入力してもらっている中で、改めて入力を呼びかける必要があります。
そのため、いかに「効率的に」「わかりやすく」案内できるかという点では、やや大変だった印象があります。
その際に何か工夫したことはありましたか?
小森さん:まず、社員から同じ質問が多く集まることを想定し、「よくある質問」としていくつかのQ&Aを用意しました。入力を呼びかける際には、その内容と併せてアナウンスを行いました。
それでも解決できないことがあれば、Googleフォームを利用して個別に質問をもらうようにしました。その結果、事前準備の効果もあり、想定していた問い合わせ件数より少なく抑えられました。
「よくある質問」のQ&Aを用意する際には、ヘルプセンターに記載されている内容を使わせていただきました。雇用保険被保険者番号や年金番号など、どこを見ればよいかわからない場合でも画像つきで紹介されていたため、大変助かりました。
機微情報である「マイナンバー」を管理できるのが便利
以前に勤務していた会社でSmartHRを使用していた時と比べて、違いは感じますか?
小森さん:機能が大幅に充実していることに驚きました。「年末調整」や「オンライン給与明細」、中でも「マイナンバーの管理機能」が便利で助かっています。一般的なソフトの場合、社員には、入社時に会社へマイナンバーを持参して入力してもらわなければなりません。
一方、SmartHRであれば、入社前のやりとりの中で本人に入力を依頼できますし、それによってマイナンバーという機微な情報を持参してもらわなくてもよくなったのが非常に大きなメリットだと感じています。
それ以外で、導入前には想定していなかった使い方やメリットがあれば教えてください。
小森さん:SmartHRはAPIが公開されているので、従業員データを他の用途で使うために、スプレッドシートへ自動で出力できるような設定をしています。具体的には、在籍表や座席表の作成など、私が所属する部署や採用チームでも活用させていただいています。
入社手続きに要する時間は導入前の1/2に短縮
実際に導入していただいて、検討時に期待していた効果は得られましたか?
小森さん:はい、効果を実感しています。
「労務のポータルサイト」という意味では、他の人には見られないという状態の中で、セキュリティ面も担保されて、本人以外の改変のリスクもなく、SmartHRを見れば最新で正しいデータを確認できるようになりました。
定量的な観点では、どのような効果が得られましたか?
小森さん:弊社では、毎月インターンも含めると10名ほどの従業員が入社します。その際の入社手続きを考えると、以前であれば1人あたり60分ほどかかっていたところ、現在では30分ほどに短縮できています。
労働者名簿自体が自動で作成されることになるので、これまで行っていた「書類を元に内容を入力して、それが正しく入力できているかを確認する作業」も不要になりました。
労務の社内価値を高めて労使双方に貢献したい
コーポレートアドミニストレーションオフィスとしての今後の展望について教えてください。
小森さん:現在は労務手続きや給与計算の一部をアウトソーシングしているので、短期的にはそれを内製化できる体制に整えていきたいと考えています。その際、SmartHRの電子申請対応帳票がさらに充実してくるとありがたいですね。
中長期的には、労務から全社に価値提供していきたいと考えています。
たとえば、コーポレートの中でも、従業員に対して「従業員は、労働法における労働者である」という視点を持っているのは労務だけだと思っています。
経営者にとっても働く従業員にとっても理想的な労働環境を実現しようとなると、法的な知識も問われます。労働法に照らしながら、労使双方が満足できる働き方や各種制度、規則等を模索し、価値を発揮していきたいですね。
今年(2019年)の4月から働き方改革関連法が順次施行され、労働法まわりの情報や知識のキャッチアップは難しくなっていると感じますがいかがですか?
小森さん:そうですね。普段からアンテナを張ってはいるものの、各省庁の資料すべてに目を通すのは、なかなか難しいところがあります。
一方で、人事労務について情報発信されている御社のメディア「SmartHR Mag.」はよく拝見しています。2020年4月から適用される同一労働同一賃金の原則など、まだまだ実務上でイメージしづらい項目もあるため、今後もわかりやすく噛みくだいた情報を公開いただけると嬉しいです。
大変光栄です! 今後ともぜひご覧いただけますと幸いです。それでは最後に、ひとことメッセージをお願いします。
小森さん:繰り返しになりますが、SmartHRは、従業員情報が集まり、一元管理可能な「労務の社内ポータルサイト」だと思っています。引き続きうまく活用していきたいですね。
小森さん、本日は貴重なお時間をありがとうございました!
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掲載内容は取材当時のものです。
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