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評価システムをSmartHRに切り替え。労務〜人事評価までを一元化した背景

浅沼さん、湊本さん、長谷さん
(左から、浅沼さん、湊本さん、長谷さん)
  • 課題
    労務管理とタレントマネジメントで異なるツールを利用し管理が煩雑になっていた
  • 解決策
    労務から人事評価まで一元管理できるSmartHRに集約
    社内ルール・ガイドラインの変更など、業務フローを全面的に見直した
  • 効果
    退職手続きが1件あたり30分→5分で完結できるように
    人事評価で従業員から届いていた月20件の問い合わせが0に
    グループ会社では、各社個別の人事評価フォーマットの運用が可能に

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同社は、早くからシステムによるバックオフィスのペーパーレス化を実現する一方で、自社開発したシステムの保守負担の増加に課題を感じていました。

SmartHR導入により社内でどのような変化が生まれたのか。人事・労務領域を担当している、社長特命執行部の湊本さん、浅沼さん、長谷さんに導入の背景とその後の変化についてお話を伺いました。

労務管理に人事評価が加わり、人事・労務を一元管理できるように

まずは、導入の背景を教えてください。

湊本さん:SmartHRの導入以前は、自社で内製したシステムを使用してバックオフィス業務を管理していました。ただ、10年近くシステムを利用するなかで様々な環境の変化が起こり、その都度対応に追われていた状況でした。

たとえば、社内では子会社の設立とともにグループを横断した経営が必要になったり、外部要因としても消費税の増税や法改正が起こったりなど、改修を含むシステム保守の負担が大きくなっていたんです

当時は4〜5名のチームで保守を担当していましたが、スキルの向上やキャリアアップの観点から専任の担当者を置くのが難しく、バックオフィス全体の運用や体制そのものをイチから見直したのがきっかけです。そこから新たなシステムを導入することを決定しました。

導入が2019年となります。様々な選択肢の中からSmartHRを選んだ決め手は何でしたか?

湊本さん:とくに惹かれたのは「業界内での高いシェア」と「わかりやすいUI(ユーザーインターフェース)」です。機能面についても確認しましたが、これまでの自社の運用にも十分に対応できると判断できました。

社長特命執行責任者 湊本さん

(社長特命執行責任者 湊本さん)

その後、人事評価機能のリリースにあわせてグループ会社にも導入いただきました。

湊本さん:はい。入退社の手続きなど労務の領域でSmartHRを導入した一方、人事の領域では別の会社のタレントマネジメントシステムを利用していたんです。この2つのシステムは、入力項目が似ている箇所が複数あり、どちらか一方に集約したいという声が社内でも大きくなっていました。

主にタレントマネジメントで利用していたシステムは、従業員情報こそ入力していたものの人事評価の機能などはうまく活用できていなかったんです。当然、保険の加入状況の管理などは考慮されていないシステムのため、こちらで労務管理は厳しい、と。

一方、SmartHRは主に労務手続きから利用を開始し、従業員データベースとしても必要な情報が蓄積されていたため、そこへさらに人事評価機能が加わったのであれば、従業員の人事・労務にまつわる情報を集約できると考え、SmartHRに一本化したという経緯になります。

「システムの機能にあわせて社内ルールを変える」という発想

導入はうまく進みましたか?

湊本さん:弊社では、その時々で優先度の高い業務を「重要プロジェクト」として扱い、オーナーに決裁権を与えて半年から1年スパンで集中的に取り組むという制度があります。SmartHRを重要プロジェクト化してからは、とくに加速度的に活用が進みましたね。

入退社書類の電子化にとどまらず、申請・承認機能の利用やそれに伴う社内ルール・ガイドラインの変更に至るまで、SmartHRの機能活用を前提にあらゆる業務フローを見直しました

以前までの業務フローに固執せず、柔軟に変更していく姿勢が素敵ですね。

湊本さん:「うちのルールはこうなので、この機能は使えない」ではなく、「効率化が見込めるこの機能の活用を前提に、社内の業務フローを変えよう」という発想ですね。柔軟に変化を受け入れる弊社のカルチャーともマッチして、うまく社内に浸透していった印象です。

グループ会社への導入で、つまずくことはありませんでしたか?

湊本さん:工夫した点でいえば、本社で構築した環境を再現するために必要な作業手順を細かく分けてマニュアルを作成したことですね。

記載された手順を1つずつ追っていけば、どのグループ会社でも再現できるように内容を汎用化しました。最終的には、本社の方で各社の導入の進捗状況を把握できるように一元管理していましたので、大きくつまずくこともなくグループ各社で導入が進んでいきましたね。

人事評価機能の導入が、以前までの評価項目や運用を見直すきっかけに

導入後の変化について教えてください。

長谷さん:労務手続きでは、入退社の書類の回収率が100%になったのはもちろん、退職手続きに1件30分かかっていた作業が5分で完結できるようになり、効率化を実感しています。

人事評価については、以前のタレントマネジメントシステムの利用時に従業員から届いていた月20件ほどの問い合わせが一切なくなりました。「これができません」「ログインできません」といった皆さんが困った状況での問い合わせがなくなったことを非常にポジティブにとらえています。

今は「SAML SSOアカウント」を設定することで、SmartHRへシングルサインオンでログインできるため、そもそも「パスワード忘れ」が発生しない状況になったことも大きなメリットですね。

参考:SAML認証(SSO)を使ってログインする

長谷さん

(長谷さん)

それ以外の部分で変化はありましたか?

浅沼さん:人事評価機能の導入が、以前までの評価項目や運用を見直すきっかけになったのは社内的にもインパクトがありました。

以前に利用していたタレントマネジメントシステムでは、仕様上1つの評価項目のフォーマットしか利用できなかったため、グループ会社もすべて本社と同じ評価項目を使わざるを得なかったんです。SmartHRの人事評価機能では、テナントごとに個別のフォーマットを用意し、各社ごとに異なるフォーマットで運用できるのが嬉しいですね。

また、評価対象者の評価シートを閲覧できるようにする「評価共有者」の設定ができるのも助かっています。管理者以外でも適切な人に閲覧権限を付与できるため、特定の人がボトルネックになるのを避けられるのでいいですね。「うちの会社の進捗どうですか?」というグループ会社からの問い合わせがなくなり助かりました。

参考:評価者と評価共有者を設定する

浅沼さん

(浅沼さん)

湊本さん:社内では「これ、“ひょうたん”になってない?」なんて言ったりするんですが、ひょうたんのあの細くなっている部分、まさにボトルネックが生まれないようにという点は常に目を光らせて組織づくりをしています。

効率化によって生まれた時間をビジネスサイドに費やす。人が成長できて活躍できる会社へ

今後、取り組んでいきたいことは何ですか?

浅沼さん:引き続きグループ各社への導入を進めていきたいと思っています。本社と同様、入退社手続きの効率化や文書配付、申請・承認、人事評価、このあたりは当たり前のものとして、その後の人事データの分析・活用まで展開していきたいですね。

長谷さん:グループ各社がうまく運用できるように、フォローをしていきたいと思っています。電子申請は、とくに有効な機能だと思っているので、まずはそれを使えるように。同時にマニュアルも随時更新して、SmartHRの運用が自然と溶け込んでいるような状態をつくっていけたらと思います。

湊本さん:人が成長できて、活躍できる会社にしていきたいと思っています。そのために、まず効率化できる部分は効率化して、新たに生まれた時間をビジネス側にさらに費やせる状態を目指しています。

そうすれば、会社はもちろん個人としてもさらに成長できますよね。そのためにSmartHRが役立ってくれている実感がありますし、今後もそういった環境づくりのために活用を進めていきたいですね。

会社の成長、そして従業員の皆さんの成長にもお役立ていただいていて感激しました。今後もお役立ていただけるよう尽力してまいります。貴重なお話をありがとうございました!

※掲載内容は取材当時のものです。