SUPER STUDIOが実践する「人事情報の一元管理」を徹底解説!
こんにちは! SmartHR カスタマーサクセスチームです。
日々SmartHRをご利用いただいているユーザーさまから、「使いこなせているか自信がない」「他の企業ではどのようにSmartHRを活用しているのか気になる」という声をいただくことがあります。
そこで連載企画「みんなのKUFU」では、SmartHRを使いこなしているユーザーさまの、創意工夫の秘訣をお届けします。工夫を意味する“KUFU”は、株式会社SmartHRの旧社名であり、当社にとって思い入れのあるキーワードでもあります。
第2回目はD2C(Direct to Consumer)支援専門企業として、SaaS事業/D2Cコンサルティング事業を展開しているスタートアップ企業、株式会社SUPER STUDIOで人事労務を担当している、コーポレートデザイン室 佐藤 耕平さんと村瀬 寛晃さんにお話を伺いました!
従業員データの一元管理に役立つ「カスタム項目」
SUPER STUDIO社は給与計算や勤怠管理、人事評価でそれぞれのツールを利用しながら、こうした人事労務のデータを「SmartHRで一元管理する」運用を選んでいます。
佐藤さん:労務領域はミスを発生させないことが重要ですが、同時にオペレーショナルな仕事が多いので、ツールを積極的に導入することで、担当者のリソースが持っていかれないような仕組みを整えました。
SmartHRは、従業員に情報を提出してもらい、データベースとして一元管理するという根幹的な部分で活用しています。
SmartHRでは、行政手続きに関係ない項目でも、「カスタム項目」として従業員情報に自由に追加できます。従業員個人に紐づく情報としてSmartHR上で登録・管理できるので、人事労務に関するデータを一元管理できます。
たとえばSUPER STUDIO社では、従業員情報に「自転車通勤情報」の「カスタム項目」をつくり、「申請フォーム」で従業員が自転車通勤の申請をいつでも上げられるようにしています。
佐藤さん:自転車通勤は従業員からの要望でスタートした制度ですが、一見単純な話に見えて、実は労務担当にとって意外と奥が深いんです。距離によって課税対象かどうかが変わりますし、保険加入や駐輪代の支給なども把握しないといけません。
そのため、当社では「自宅から最寄り駅」「自宅から直接オフィス」など経路のパターンや距離、保険の加入状況、駐輪場の名称、誓約事項、駐輪代などをSmartHR上で申請してもらい、管理しています。
人事評価データをSmartHRに蓄積・分析
SmartHRに登録された従業員情報は、CSVやExcelで出力できる点も大きなポイントです。
SUPER STUDIO社は、SmartHRのCSV出力機能を活用し、人事評価情報の蓄積と分析にも取り組みはじめているそうです。
村瀬さん:当社は、グレード評価と賞与評価のそれぞれの軸で評価をしてます。評価者の情報や評価された時点でのグレード、グレードと賞与の各評価ごとの結果、実際の賞与額といった毎期のデータをSmartHRに追加しています。データはCSVで出力して、分析用のスプレッドシートに取り込みます。
グレード評価の結果が、年ごとや期ごとにどう推移しているか、対して賞与評価の結果はどうなっているか、各評価の比率などを分析できるようにしています。このデータをもとに、今後の評価の方向性を議論できるように整えていくつもりです。
村瀬さん:スプレッドシートでは、VLOOKUP関数やCOUNTIFS関数を使用してグラフの根拠データを集計しています。
作成する上での工夫の一例として、VLOOKUP関数を使用する際には、カスタム項目を追加するとCSVの列が増えていくことを想定して、列が増えても参照する情報がズレないようにMATCH関数を組み合わせています。
分析用のスプレッドシートのヘッダーを、SmartHRから出力するCSVのヘッダーと合わせておけば、列が追加されても自動で関数がデータを拾ってきてくれるという状態です。
運用を見据えて工夫を重ねていくと関数が複雑になってしまいがちなので、少し調べれば誰が見ても理解できるように、基本的にはシンプルに作ることを心がけています。
システムによっては登録しているデータの一部が出力できないことがあるのですが、人事労務の分野では蓄積したデータをどう活用するかが重要になってくるので、データをすべてCSVで出力でき、好きなように加工・分析できるのは大きなメリットですね。
オンラインアシスタントへの委託もスムーズに
入社手続きなど、人事労務まわりの業務の一部を社会保険労務士や外部企業に委託しているケースもあるでしょう。
そのような利用シーンも想定し、SmartHRでは外部協力者の方にアカウントを発行してSmartHRを活用いただける機能も用意しています。
SUPER STUDIO社はオンラインアシスタントサービスを採用し、委託先にSmartHRの管理者アカウントを発行。入社・退職手続きの対応や雇用形態の転換といった、労務手続きの定常タスクをすべてアウトソーシングしているそうです。
村瀬さん:労務手続きはもちろん、社内で利用しているツールのアカウントを発行する、といったタスクでも「SmartHR上で情報を参照する」フローに統一できました。
たとえば入社手続きなら「SmartHR上で入社日が●月●日になっている従業員を確認する」といったように、オンラインアシスタント主導で動いてもらえるような形にしています。
佐藤さん:一つひとつのタスク自体は単純なのですが、存在しているだけでも担当者の意識が持っていかれてしまうので、アウトソース化によりその負担が軽減したことには非常にメリットを感じています。
業務の属人化も防げるので、会社の規模が今後どんどん大きくなっていく上でも必要なことだったと思います。
まとめ
今回は、SmartHRで人事労務データを一元管理し、業務を効率化する仕組みづくりに取り組んだSUPER STUDIO社の事例をご紹介しました。
人生100年時代を迎え、生涯を通じた高付加価値労働を実現する重要性が増している現在。企業に対しても個人がオーナーシップを持ったキャリア開発を支援するための取り組みが求められています。
人事労務領域が担う業務の範囲は今後もますます広がり続けていくと言えるでしょう。
佐藤さんは「人事労務の定常タスクは多くの時間を占める上に、いかにきちんと遂行したとしても評価されにくいものが多いんですよね。だからこそ、そうした業務の効率化とアウトソース化を進めて、人事労務担当者がレバレッジの効く業務に取り組めるようにしたい。それが担当者自身のキャリアのためにもなると考えています」と語ってくださいました。
こうした業務領域の変化に対応し、人事労務に携わる皆さんが「価値ある仕事に集中する」ための効率化を、SmartHRがお手伝いできればと考えています!
佐藤さん、村瀬さん、ありがとうございました!
SUPER STUDIO社のSmartHR導入についてのストーリーも、あわせてぜひご覧ください。
※
掲載内容は取材当時のものです。