スマートニュースが実践する「入社手続きの効率化」を徹底解説!
こんにちは! SmartHRでカスタマーサクセスを担当している宋です。
日々SmartHRをご利用頂いているユーザーさまから、「使いこなせているか自信がない」「他の企業ではどのようにSmartHRを活用しているのか気になる」と言われることがあります。
そこで、SmartHRを使いこなしているユーザーさまの、創意工夫の秘訣に迫る連載企画、「みんなのKUFU」を立ち上げました。工夫を意味する“KUFU”は、株式会社SmartHRの旧社名であり、当社にとって思い入れのあるキーワードでもあります。
記念すべき第1回となる今回は、スマートフォン・タブレット向けニュースアプリ「SmartNews(スマートニュース)」を運用するスマートニュース株式会社で労務を担当している、People Operationsの久保田紗和子さんにじっくりとお伺いしました。
それでは、入社手続きを文字通り“スマート”に実践している、スマートニュース社の創意工夫を徹底解説してまいります!
様々な国籍・雇用形態の従業員に対応する「従業員招待フォーム」
SmartHRでは、「招待フォーム」という仕組みを使って、従業員から入社前に様々な情報を集め、入社手続きの効率化を図ることができます。
スマートニュース社では、招待フォームを複数パターン用意し、雇用形態・国籍・その他の用途に応じて、従業員情報の収集を工夫しています。
久保田さん:弊社では、役員・アルバイト・日本籍・外国籍のパターンで招待フォームを使い分けています。最初はデフォルトの招待フォームだけで全ての社員に使っていたのですが、状況やニーズの変化に応じていくつかのパターンを用意しました。
具体的には、社会保険の加入有無や、非常勤役員の場合など、用途に応じて項目の表示・非表示を切り替えています。また、外国籍の方は在留カードなど回収する情報も異なりますし、英語表記に変えたりなどして説明の仕方を工夫しています。
このように、標準の招待フォーム以外に、雇用形態・国籍・社保加入有無などを用意しておくと、従業員から必要な情報だけに絞って収集が可能になります。
従業員招待フォームの「カスタマイズ項目」
先ほどご紹介した招待フォームですが、「カスタマイズ項目」を実装することもできます。
例えば、スマートニュース社では、
・貸与物のアンケート
・名刺の特記事項
・看護休暇の対象家族
などをカスタマイズ項目で収集しています。以下で順に見ていきましょう。
(1)必要デバイスのアンケート
従業員は希望するPCの種類やキーボードの配列などを入社前に選べるようになっています。
また、営業職の方は社用携帯やルーターなども貸与されるため、それらを選べるようになっています。
ここで収集した情報を、従業員の入社後に情報システム部門の方に連携して、必要機器を用意しているとのことです。
(2)名刺特記事項
名刺の特記事項を希望できるようになっています。例えば、「Dr.」などの肩書があれば、名刺に記載できるように、予め申請してもらっているようです。
久保田さん:基本的に全員の名刺を作るのですが、SmartHRの招待フォーム上で「SNSのアカウントを入れたい人はアカウント名を入れてください」という案内をしています。
特に営業は、最近中国への出張が増えていて、お客様とのやり取りで「Facebook Messenger」や「WeChat」などのツールを利用することもあるため、SNSアカウントなどを追記することが多いです。
(3)家族情報(看護休暇対象)
スマートニュース社では、扶養に入っていなくても子の看護休暇を使えるという制度があり(条件あり)、名前・生年月日・確認書類のアップロードをするだけで看護休暇の対象にできるようになっています。
そこで必要な情報を招待フォームに組み込み、従業員に送信しています。
久保田さん:例えば、法律で看護休暇は小学校に上がるまでの子が対象・期間が1年間などの決まりがあるのですが、弊社ではそれを倍ぐらいにしているんですね。かつ、被扶養者じゃないお子さまに対しても看護休暇を使っていいことにしています。その代わり必要情報はもらわないといけないので、名前・生年月日・確認書類などを登録する項目を作っています。
このように、先ほど紹介した招待フォームの種類をカスタマイズするだけではなく、招待フォーム内の入力項目もカスタマイズすることで、従業員情報収集の幅が広がり、手続き自体はもちろん関係部署と共に進める業務の効率化が可能になります。
また、情報収集に関しては、入社後に行うよりも入社時にまとめた方が従業員の負担も少なく、一気に集められます。
従業員情報収集をSmartHRで完結できると、入社の仕事も格段に効率化が可能です。
ぜひ、皆さまもご自身で従業員項目をカスタマイズして招待フォームに組み込んでみてください。
「社会保険労務士」とのシームレスな連携
SmartHRユーザーさまの中には、入社手続きをの一部を社会保険労務士に依頼しているケースがあります。
そういった利用シーンを想定して、SmartHRでは外部協力者の方にアカウントを発行してSmartHRを活用いただけるような機能も実装しています。
スマートニュース社では、入社手続き書類が作成されたら社労士の方にチャットツール「Slack」上で連携をとり、手続き申請を代行してもらっているようです。
久保田さん:入社する方の情報をそのまま見てもらっているので、扶養対象であれば必要な手続きを全部やってもらっています。従業員が招待フォームを提出したら、気軽に社労士さんにSlackで「見てください」と連絡しています。
協会けんぽ(全国健康保険協会)以外の健康保険組合は、電子申請に対応していないケースがほとんどです。そのため、協会けんぽ以外に加入しているユーザーさまにおいては、入社手続き申請時に社労士の方に依頼することで、効果的にSmartHRを活用できます。
すでに SmartHR を利用している社労士の方がいらっしゃれば、マルチロングインアカウントとして招待して頂ければすぐにでも一緒に利用が始められます。
まとめ
今回は、SmartHRで効率的に従業員情報を収集し入社手続きを行っている、スマートニュース社のベストプラクティスを紹介しました。
ダイバーシティ化が進み、働き方も多様化していくこれからの世の中において、「従業員招待フォーム」をカスタマイズすることで、各社の実態にあった仕組みで従業員情報を収集できれば、入社手続きにまつわる業務が格段に効率化されるはずです。
更に、独自に定める社内制度等を運用する上でも、「カスタマイズ項目」は役立ちます。
久保田さんは、「今般、採用から働き方まで多様化するスピードは速く、迅速な処理能力や多くの入社パターンへの対応力が求められています。SmartHRは今や労務に欠かせない存在であり、より機能を駆使してスマートニュースならではの“スマートな”対応力も強化していきたいと思っています。今後リリースされる新機能もとても楽しみですし、さらに効率化を図れると思うと待ち遠しいですね」と語っています。従業員情報収集や入社手続きに限らず同社の人事労務はますます効率化されるのではないでしょうか。
久保田さん、ありがとうございました!
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掲載内容は取材当時のものです。