イオングループの「人事オペレーション変革プロジェクト」を推進
■ 包括契約の背景
2020年4月、イオン株式会社は経営資源(ヒト・カネ)を直接部門へ集中すべく、『人事オペレーション変革プロジェクト』を開始いたしました。本プロジェクトでは、グループ企業全社のペーパーレス化を推進するとともに、経営資源とデジタル活用を有機的に結び付け、本社・本部のローコスト化を図り、経営資源を適切な場所に投入することで、変化が激しく不確実な社会情勢にも柔軟に対応できる仕組み構築を目指しています。
プロジェクトを進める中で、システムへの入力・紙での保管・店舗などへの発送・行政へ書類提出のための移動時間がかかっていた入社手続き、身上変更・年末調整等に着目。クラウド人事労務ソフト「SmartHR」を使用し、各種手続きのペーパーレス化を実現、人事部門スタッフの生産性向上、従業員の手続きの効率化を図ります。1つの窓口でどこからでも手続きが完了する「企業と従業員との新しいコミュニケーション方法」の実現可能性を感じ、包括契約に至りました。
「SmartHR」導入により、従業員本人はスマートフォンを活用して人事情報を直接入力し、人事担当者は受け取ったデジタル情報のまま、行政手続きなどに活用できます。企業内の手続きを時間や距離の制限なく行えます。
■ 今後の展開
包括契約により、イオンは、「SmartHR」を『人事オペレーション変革プロジェクト』の起点とし、様々なHRテクノロジーサービスやマイナポータルとのAPI連携を踏まえたデータフローの設計・連携方法によりプロジェクトを進めてまいります。
イオングループ企業内では、既に「SmartHR」導入実績がある企業も複数存在しています。株式会社SmartHRは、イオン株式会社との包括契約により、密な連携を取りつつ、イオングループ各社への「これまでにない新しいHRを創造する提案」を推進します。
■ 「SmartHR」に期待すること
2018年に私がイオン株式会社 執行役に就任した際、会議室の利用や休日出勤の申請、給与明細配布など、全ての手続きを紙で行っていることにバックオフィス業務のデジタル化の遅れを感じました。とりわけ煩雑な手続きが発生している人事手続きでの手間を減らすため、『人事オペレーション変革プロジェクト』を立ち上げました。その中で、人事業務に関してはデバイスを活用し、最少のアクション数で業務を行えることの重要性を重視しています。「SmartHR」などの新しいサービスを導入し、グループ各社がより良い人事労務環境の構築を推進できるよう、支援していきたいと思います。
今後は、個人情報を一箇所に集約し、1つの申請口から人事労務に関わる全ての申請が可能な状態を作る構想を練っています。パートタイマーやスマートフォンを持っていない方を含め、今回のプロジェクトを進めることで、当社と類似の規模・業態企業にとっての事例となり、業界の基準を上げていけるよう尽力します。このたびの包括契約を通じて、SmartHRにはイオン内で当たり前となっている固定概念に対し、より新しい風を吹かせていただけることを期待しています。
イオン株式会社 執行役 人事・管理担当 兼 リスクマネジメント管掌 渡邉 廣之 様
※
掲載内容は取材当時のものです。