労務・タレントマネジメントを一元化。パーパス実現に導く組織づくりの起点に
課題
- 入社者の増加に伴い、紙の書類の配付や回収・各種届出に苦労していた
- 紙と表計算ソフトでの管理により、情報の一元管理が困難だった
- 旧タレントマネジメントシステムは、ほかのシステムとの連携が不十分だった
解決策
- SmartHR導入により従業員情報を一元化、業務の属人化防止にも効果
- HRストラテジープランでの利用により、労務管理・人事DB・タレントマネジメントまで一元管理を実現
効果
- 雇用契約の締結・変更が1週間から1〜2日に
- 従業員情報の一元化に伴い、業務フローの見直しを実現
- スキル管理機能を活用し、薬剤師の資格も効率的な管理が可能に
株式会社メディカルリンクは三重県松阪市に本社を構え、調剤薬局を軸に県民の健康づくりに寄与するサービスを提供しています。
同社で代表取締役を務める楢井 慎さん、人事労務の飯坂 優香さんにSmartHR導入の背景と効果について伺いました。
店舗数の増加に伴う入社手続き負担の増加が課題だった
御社について簡単にご紹介ください。
楢井さん:私たちは、三重県の地域医療と健康づくりに貢献することをテーマに事業を展開しています。『健やか薬局』の名前で県民の皆さんに親しんでいただいている調剤薬局を、県全域で28店舗展開。あわせて在宅医療や管理栄養士による栄養相談などのサービスも提供しています。
調剤薬局と並行して、管理栄養士が監修している「みんなのカフェ」を運営するなど幅広いサービスを提供している点が印象的です。
楢井さん:お薬の提供にとどまらず「健康に生きる」ことをお届けするのが私たちの役割です。その実現のため、手段にとらわれず柔軟な発想で事業を展開しています。
この想いについては、私たちのパーパスとしても掲げているほか、従業員の評価指標にも実現に向けたKPIを設定して組み込むなど、組織づくりにも反映させています。
SmartHR導入以前に抱えていた人事・労務上の課題を教えてください。
飯坂さん:紙を中心とした労務手続きの負担が大きくなっていたことが課題でした。調剤薬局の店舗数の増加に比例して、入社者の手続きも増えます。おのずと紙の書類の配付や回収、行政への各種届出のやりとりが多く発生していて、業務が煩雑になっていました。
従業員情報については表計算ソフトにより管理していましたが、情報が点在していたため一元管理が難しく、最新の情報を保つのに苦労していました。
導入検討が進んだきっかけは何でしたか?
飯坂さん:人事労務担当者が1名退職したことを機に、これまでの紙を中心とした業務フローを根本的に見直すことになりました。今後の組織のあるべき姿を踏まえ、人員追加ではなくシステム導入により効率化を図るべきだと考え、本格的な導入検討に至りました。
また同時に、可能な限り紙でのやりとりを減らすことで、業務の属人化を防ぎたいという狙いもありました。
人事・労務の従業員情報が一元管理可能な点が導入の決め手
さまざまな選択肢があるなかで、SmartHRを選んだ決め手は何でしたか?
楢井さん:労務管理だけでなく、人事データベース、タレントマネジメントに至るまで一気通貫で管理できる点です。
実はSmartHRの導入以前に人事評価や名簿機能を使っていたシステムがあったのですが、ほかのシステムとの連携が十分ではありませんでした。
当初より、人事領域においては一元管理を目的に複数のシステムを連携して使用したいと考えていました。そのなかでSmartHRにも人事評価や名簿機能があることがわかり、なおかつほかのシステムとの連携も柔軟であることが決め手になりました。
組織づくりの観点でも、弊社の基幹システムとして組織運営上のハブになるイメージがわき、SmartHRに集約することにしました。
導入当初からHRストラテジープランを選択されたのは、そのような背景があったのですね。
楢井さん:はい。加えて、同業の知人からの紹介も後押しになりました。操作画面のわかりやすさやカスタマイズの柔軟性、具体的に申請・承認機能でできることなどを詳しく伺うなかで、好印象をもつようになりました。
従業員の利用シーンを想定した際にも、スマートフォンからの利用でも使いやすい点、業界ならではの薬剤師の資格管理の点でも、効率的に利用できると感じられた点も後押しになりましたね。
マニュアルを自社用にカスタマイズして案内することで、問い合わせの数を最小限に
導入以降、どのように機能を利用しはじめたのでしょうか?
飯坂さん:従業員をSmartHRに招待することからはじめ、マイナンバーの登録、そして年末調整での利用と、徐々に使用する機能を広げていきました。
従業員の方々の反応はいかがでしたか?
飯坂さん:社内の掲示板でSmartHRを導入する旨の案内をしただけでしたが、想定したよりも質問の数が少なく、従業員からの抵抗を感じることもなくスムーズに進んだ印象です。
楢井さん:従業員が理解しやすいように、SmartHRさんから提供されたマニュアルを飯坂が弊社用にうまくカスタマイズして展開したのがよかったと思っています。
お問い合わせが来る前に、先回りして対応していたのがスムーズな利用開始につながったのですね。
飯坂さん:その意味では、全社に展開する前に別の人事担当に内容のレビューを一度依頼したのもよかったと思っています。一緒に資料を見ながら「ここはこうした方がよい」と話し合いながら改善できたのも役立ちましたね。
創意工夫が感じられるエピソードですね。担当者目線でSmartHRを利用するなかで、疑問点や不明点が出た際はどのように解消しましたか?
飯坂さん:ヘルプセンター、チャットサポート、SmartHR スクールを適宜使い分けて疑問点を解消してきました。導入当初は機能自体のイメージがつかないこともあったため、直接カスタマーサクセス担当の方に問い合わせることもありました。
徐々にSmartHRの使い方に慣れてくると、新しい機能もスクールやヘルプセンターを確認しながら進める機会が増えてきましたね。
不明点については都度チャットサポートを利用しています。こちらの意図を正確に把握してもらえることが多いですね。ほとんど1度の回答で知りたいことを的確に教えてもらえるので、たいへん助かっています。
入社手続き・雇用契約・年末調整で効果を実感、業務フローの見直しにも着手
導入後の変化を教えてください。
飯坂さん:当初の課題だった入社手続きについては、とくに効率化を実感しています。
入社手続きについては、郵送準備で1〜2時間くらいかかっていたのが、メールでの案内のみになり約15分までに短縮できています。文書配付機能を使用することで押印が不要になるため、雇用契約の締結がスムーズですね。
これまで雇用契約の締結や変更の必要があった際は、雇用契約書の作成や印刷、郵送物の作成、県内の北から南まで移動する時間や日数も含め、完了までに1週間ほどかかることもありました。それが現在は1〜2日で完結できるようになりました。
年末調整はいかがですか?
飯坂さん:事前準備はまず税理士さんから記入用の書類をもらうことから始まるので、その仕分けを考えると、2〜3日は最初の段階でかかっていたところが、ほぼ1日かからずに終わりました。今年で年末調整は2回目だったので、前年の入力内容が保存されているのが嬉しいですね。
従業員の方から何か反響はありましたか?
飯坂さん:具体的にお声をいただいたことはありませんが、新しい機能を追加してもマニュアルと簡単な案内だけで各自の利用が進んでいくので負担も少なく助かります。従業員目線で質問が出ないくらい、操作が直感的に使えるものとして定着しているのだなと認識しています。
まだ機能のすべてを利用できているわけではありませんが、従業員情報を一元管理できるようになったこと、それに伴い業務フローの見直しができた点も導入効果の1つですね。
SmartHRをパーパスの実現に向けた組織づくりの起点に
最後に、今後はどのようなことに取り組んでいきたいですか?
飯坂さん:薬剤師や管理栄養士など専門的な職種も多いので、スキル管理機能を利用して従業員データベースをより充実させていきたいですね。その先では、分析レポートにより集めたデータを分析し、組織の課題改善に活かしていきたいと思います。
楢井さん:SmartHRは人にまつわるあらゆる情報が集まり、活用できるプラットフォームだと思っています。組織運営を考えるうえでのベースになるものなので、人事労務が使うだけではなく、パーパス実現に向けた全社の組織づくりにも活かせるように、最適な運用を目指していきたいですね。
理想の組織づくりのベースとしてSmartHRをご活用ください。貴重なお話をありがとうございました!
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掲載内容は取材当時のものです。