入社手続きをペーパーレス化で工数削減。捻出した時間で人材活用を目指す
課題
- 紙ベースの入社手続きが煩雑化していた
- 雇用契約書締結のために出社が必要だった
- 人事データ管理が複雑だった
解決策
- 入社手続きや各種申請をSmartHRで実施
- 文書配付機能を活用
効果
- 入社手続きなどの労務業務を大幅圧縮
- 組織設計や人材活用を考える時間を捻出
- 既存システムと連携し人材活用へ
沖縄ITイノベーション戦略センター(以下、ISCO)は沖縄県の官民が一体となって、ITイノベーションの実現により社会に貢献する機関として2018年に設立されました。
沖縄県の全産業の振興をミッションに、情報発信、事業プロデュース、人材育成支援などを展開しています。
SmartHR導入後、ペーパーレス化を推進。入社手続きの効率化によって人材活用のための時間を捻出できたとのこと。その導入の背景や変化について、総務セクション加賀谷さん、中村さん、上地さん、備瀬さんにお話を伺いました。
管理システムがバラバラ。紙よりも時間がかかることもあった
御社の組織形態について教えてください。
加賀谷さん:我々、ISCOは沖縄県経済の振興を図る産業支援機関のひとつです。データとデジタルの利活用を進め、産業にイノベーションをもたらす機会を県内の企業に向けて創出していく立場にあります。
官民一体となって2018年に設立されてから今年で5年。総職員数100名のうち、約80名が有期雇用の職員で構成されています。
現在のチーム構成と実際の業務内容について教えてください。
中村さん:ISCOには8つセクションがありますが、事業支援セクションと総務セクションが組織の下支えとなる部署になります。
SmartHRを日々活用しているのが、総務セクション内の労務管理をメインに担当しているグループになります。同じく総務内で給与などを担当するグループもあるため連携をしています。
導入前の課題について教えてください。
上地さん:入退社手続きに関してはすべて紙で対応していました。設立当初は20名の組織だったので対応できたのですが、この5年で100名ほどの組織になり、紙ベースでの労務業務に限界を感じてシステム導入を検討しはじめました。
組織が大きくなるにつれて労務業務が煩雑化していたんですね。
上地さん:そうですね。勤怠管理や給与管理についてはすでにシステムを導入していたのですが、バラバラに運用していたこともあり、「効率化」ができていたとはいえない状況でした。
ハローワークへの申請の電子化にもチャレンジしたのですが、システムに慣れるのに時間がかかり、むしろ紙でやっていたほうが早かったこともありました。
SmartHR導入の決め手はどのような点にあったのでしょうか?
上地さん:システムを使うのはITリテラシーが高い人ばかりではないので、「使いやすさ」は選定のポイントでした。活用ができなければ結局、業務の効率化もできないですからね。
中村さん:既存のシステムとの連携ができる点もありがたかったですね。組織内ですでに運用しているシステムは独立したデータベースになっている場合が多く、それらと連携してデータを一元化したいと考えていました。
ペーパーレス化で「印鑑」「出社」の必要がなくなった
SmartHRの導入にあたって工夫されたことはありますか?
備瀬さん:トライアル期間に総務の担当者2〜3人で使い方や展開方法を確認することからはじめました。
その後は総務、全社と順に導入を進めました。紙ベースの各種申請には総務だけでなく、テレワークで働く人を中心に、全社的に課題感があったのでSmartHRの導入には前向きに取り組んでもらえました。
導入後の変化を教えてください。
備瀬さん:入社手続きのフローがSmartHR上でわかりやすく表示されているのに驚きました。いつまでに何をすればいいのかが一目でわかりますし、進捗も管理しやすいので非常に助かっています。
備瀬さん:雇用契約の手続きについても文書配付機能を活用することで、印鑑が必要なくなり、ペーパーレスになりました。テレワークで働く人も多いので、事務所へ書類を提出する必要がなくなったことは業務改善につながりました。
紙ベースで対応していた時代を知る職員からは、「これ、すごくイイね!」と嬉しい声ももらえました。
上地さん:手続きによっては総務側が職員とスケジュールをあわせて、事務所で印鑑を押してもらうケースもありました。なかなか予定が合わない場合は手続き自体が後ろ倒しになっていたので、総務として非常に嬉しい改善です。
具体的には職員からの各種申請の手続きには約2日かかっていましたが、今では2時間ほどに短縮されています。入社手続きに伴う健康保険証の発行も大幅に短くなりました。これまでは入社から最大で1か月ほど要していたところ、今では1週間以内に届けられるようになり、職員からも好評です。
中村さん:今年入社した20名についてはSmartHRで入社手続きをしまして、備瀬や上地がいうように総務の業務改善ができました。
その20名からもペーパーレスでの手続きがたいへん好評でした。これから既存の80名の契約更新も控えておりますので、さらにいい反応があると思いますよ。
人材活用を推進し、職員が伸び伸びと働ける職場づくりに注力
今後、取り組んでいきたいことを教えてください。
備瀬さん:SmartHR内にある「書類テンプレート」を活用して、雇用契約書を作成したいと考えています。現在はこれまで使用していたWord形式の雇用契約書をPDF化したものをSmartHRでお送りしています。
そのほかの書類も順次対応して、さらに効率的に手続きが進められるように整備していきたいですね。
上地さん:手続きなどの作業に割く時間が圧縮されたので、「考える」時間を取れるようになりました。今後は組織設計や人員配置などの戦略的な人事業務と、SmartHRをさらに活用していくために、システムの連携と人事データの整備を推進していきます。
中村さん:弊社にいる豊富な経験やスキルをもった人材がより伸び伸びと働ける職場づくりをしていくことが管理部門である総務セクションの役割です。
上地がいうように今後はSmartHRの活用をさらに進めていき、人材活用に取り組んでいきたいです。
とくに人事評価については本格的に運用に向けて準備を進めています。ぜひ、SmartHRさんにもサポートいただきたいですね。
加賀谷さん:組織設計の観点で「従業員サーベイ機能」に注目しています。組織として職員の声を聞いてみたいと思うケースはたくさんあります。
組織変更や全社施策についてそれぞれの立場でどのように感じたり、考えたりしたのかを把握して、次の施策に活かしていくような流れを作りたいですね。
中村が言ったような人事評価の分野においてもSmartHRは期待されています。使い方や情報の活用の仕方などサポートいただけるとありがたいです。
引き続きSmartHRで人材活用においてご支援できるようサポートをさせていただきます。貴重なお話をありがとうございました!
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掲載内容は取材当時のものです。