本部・店舗・委託先との連携が円滑に。従業員と向き合った2年の歩み
課題
- 各店舗において従業員の入れ替わりが多く、従業員情報の管理に苦労していた
- 紙ベースでの管理のため、従業員情報に変更があった際に、本部や、外部委託している社労士が内容を把握しづらい
解決策
- 人事データを一元管理し、各店舗や社労士・税理士との情報共有をスムーズに
効果
- 年末調整の所要期間が1ヶ月半から2週間に
- 書類に関しても一部、原本の提出が必要な書類を除き、大量の書類を郵送する必要がなくなったことで管理上の負担が減少
- 内容に不備があればすぐに指摘をもらえるため、スピーディに該当者へ連絡できる
株式会社岐阜タンメンBBCは、岐阜県、愛知県に「ばりばり軒」「岐阜タンメン」のブランドを展開し、店舗運営を通じて地元を中心に多くの熱狂的なファンを抱える、人気の飲食企業です。
事業拡大にともなう店舗・従業員の増加により、これまでの紙をベースとした同社の労務管理上での課題が浮き彫りになりました。
本部、店舗間でのスムーズなコミュニケーションの実現を目指し、どのように課題に向き合ってきたのか。従業員の労務管理を一手に担う、総務部長の熊本さん、管理部経理の大野さんにお話を伺いました。
従業員情報の更新・管理に課題
SmartHR導入以前の人事労務上の課題を教えてください。
大野さん:各店舗において従業員の入れ替わりが多く、従業員情報の管理に苦労していました。紙ベースでの管理でしたので、従業員情報に変更があった際に、私たち本部や外部委託している社労士さんのほうで内容を把握しづらい点が課題でした。
本部・店舗・外部委託先との間では、どのように従業員情報の受け渡しを行っていたのですか?
大野さん:FAXを使うことが多かったですね。社労士さんとのやりとりに使う所定の用紙がありましたので、新しく人員を採用した場合など、その都度送っていました。
ただ、中にはFAXの使い方に慣れていない店長もいて、用紙を裏表逆に送ってしまったり、店舗名の記載がないために、社労士さんから本部へ確認の連絡が届いたりなど、どうにか効率化できないものかと考えていました。
決め手は各店舗や外部委託先とのスムーズな連携
SmartHRはどこで知りましたか?
熊本さん:人事系のサービスが集まる展示会へ参加したときに知りました。様々なサービスが紹介されていましたが、売上管理など、私たちが新しく求めていない機能も含めて、広く浅いパッケージでサービスを紹介している企業が多かったように思います。
その中でも、SmartHRは人事労務に機能特化されていたのが目を引いて、「これならウチでも使えそう」と、その日参加した私と大野、社長の嶋津の3人で話していたのを覚えています。
実際に説明を聞いてみても、シンプルでわかりやすいのが好印象でした。その後はすぐに導入に向けて動き始めましたね。
最終的な導入の決め手は何でしたか?
熊本さん:データベースとして、各店舗や社労士さん・税理士さんともスムーズに情報共有ができる点です。店舗や従業員が増える中でも、安心して個人情報を管理できる点が嬉しいですね。まさにこういうサービスを探していました。
年末調整の所要期間が1ヶ月半から2週間に
導入後の変化を教えてください。
大野さん:特に変化が大きかったのが年末調整です。導入以前は書類の配付から回収、確認まで、1ヶ月半近くかかっていた作業が2週間ほどで完結できるようになりました。
書類に関しても一部、原本の提出が必要な書類を除き、大量の書類を郵送する必要がなくなったことで管理上の負担が減りました。
内容に不備があればすぐに税理士さんから指摘をもらえるため、スピーディに該当者に連絡できるのもいいですね。感動を覚えながら手続きを進めていました。
SmartHRのなかでも、特に気に入っている機能はありますか?
大野さん:マイナンバーの管理ですね。今までは、従業員からマイナンバーのコピーを用意してもらい、店舗で回収した後に鍵のかかる場所で保管。それを月1で本部へ提出してもらっていました。
ただ、その場合だと、社労士さん側での手続きのなかで、マイナンバーが必要になった際にすぐにお渡しできない場面がありました。それがSmartHRを使うことで、従業員が登録した内容を社労士さん側でもすぐに確認できるようになり、助かっています。
従業員の皆さんからの反響はいかがでしたか?
大野さん:店長から嬉しい声が届いています。店舗では年末にシフトの関係で週1程度しか出勤がないアルバイトの方がいることもありますが、その出勤のタイミングで書類の提出を忘れてしまうと、翌週以降に回収が持ち越しになってしまうことがありました。
今ではオンライン上で手続きが可能ですので、都合のいいタイミングで提出できてお互いに助かるといった声が上がっています。
それは嬉しい反響ですね!
大野さん:入社手続きも同様です。店長にもシフトがありますので、実際に採用した方に直接会って書類の受け渡しをするのが意外と難しく、コロナ禍の状況を踏まえてもオンラインで手続きができるメリットを感じています。
段階的な導入で無理なく定着。活用の用途もさらに広がる
導入当初は、入社の手続きや年末調整を中心にご活用いただき、最近では給与明細機能やオンライン雇用契約・文書配付、お知らせ機能など、活用の幅を広げられていると伺っています。どのような状況なのか教えてください。
大野さん:実は当初から、給与明細機能なども活用していく予定ではいたのですが、本部主導で短期間に詰め込みすぎるよりは、まずは従業員にSmartHRに慣れてもらうことを重視して段階的に導入を進めていきました。
紙からの移行ということで大きな変化ではありましたし、実際に運用していくためには、私たち本部はもちろん、現場の店長や従業員にも十分に慣れてもらうことが前提です。
その点、本部の意向だけで主導してはならないので、各所の反応を確認しながら丁寧に進めつつ、導入後2年ほどが経過したタイミングで、活用範囲をさらに広げた状況ですね。
店長や従業員さんの活用状況を確認しながら、丁寧に運用を進めてきたのですね。
大野さん:弊社の従業員の年齢層は幅広く、10代から70代まで働いています。理解と定着を促すという意味では、丁寧に落とし込んでいくことが重要でした。
導入当初は、店長向けに何度か説明会を開催し、従業員向けにはスマホユーザーが大多数を占めることから、スマホでの利用を想定した簡単なマニュアルも用意しました。
それが功を奏したのか、導入当初こそ問い合わせがあったものの、それ以降はあまり問い合わせはなかったように思います。
実際にユーザーとして使ってみても迷う場面がほとんどなく、使い勝手が良いのが問い合わせ数の少なさに表れているのだと感じています。
すべての手続き書類をSmartHRで完結できる状態へ
最後に、今後SmartHRをどのように活用していきたいですか?
熊本さん:まずは今、弊社で取り扱っている労務手続きに関する書類を可能な限りSmartHR内で完結できる状態に近づけることが目標です。その後は、蓄積したデータをもとに組織運営や人事配置へと活用の幅を広げていきたいですね。
大野さん:弊社の中で、SmartHRは基幹システムという位置づけです。毎日のように機能が改善されていますので、そこに期待して私たちもさらに活用を進めていきたいですね。
現場の店長や従業員さんと向き合い、着実に効率化を推進されている姿が印象的でした。本日はありがとうございました!
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掲載内容は取材当時のものです。