社労士と足並みを揃えて業務をペーパーレス化。みんなが活躍できる職場作りに手応え
課題
- 入社手続きや雇用契約書など紙のやりとりが煩雑だった
- 全国の店舗との書類の往復・管理に苦労していた
- 必要な従業員データを探すのが手間になっていた
解決策
- 労務管理ツールの導入で効率化を目指した
- 複数のツールではなくSmartHRへの一本化を決断
効果
- 入社手続きは5営業日から1営業日へ短縮
- 情報が一元化されたため、すぐに検索して確認できるように
埼玉県飯能市に本社を置く株式会社FAR EASTは、貿易会社として世界各地から商品を輸入するほか、輸入食品の販売店やレストランを経営する企業です。
紙を用いた入社手続きや雇用契約書の管理に課題を感じていたなか、SmartHRを導入。労務関連の業務改善をきっかけに、バックオフィス業務のペーパーレス化が進んでいます。
経理部の高野さんと、同社を担当する社会保険労務士(以下、社労士)の鈴木さんに、SmartHR導入の背景や日々の活用方法についてお話を伺いました。
導入の決め手は、働くすべての従業員にとって使いやすいこと
はじめに、お二人の業務を教えてください。
高野さん:私は、請求書の発行や支払い、売上げ管理などの経理業務を中心に、入退社手続きの補助や労務にまつわる書類の作成、郵送など、庶務全般を担当しています。
社労士 鈴木さん:私は、FAR EASTさんを担当する社労士として、入退社の手続きや給与計算など、労務まわりの業務に関わっています。
SmartHRを導入する前に抱えていた課題を教えてください。
高野さん:入社手続きや雇用契約書などの書類のやりとりや管理が、とても煩雑でした。月初になると、全国の店舗から入社したスタッフの書類が送られてくるのですが、バラバラと届き、全員分が揃うまでに時間がかかっていたんです。
雇用契約書も、鈴木さんに作成いただいて、社内便で各店舗へ送り、入社したスタッフにサインをしてもらい本部へ返却するフローでした。ただ紙の書類ということもあり、途中で紛失してしまうこともありました。
さらに書類が届いたあとは、コピーを取りスキャンして、PDFファイルにしたうえで鈴木さんへ送っており、お互いに手間がかかっていました。従業員のデータを探すときも、店舗別にファイリングされた履歴書の中から探していたので、「名前だけではどこの誰だかわからない」状況でした。
このように、社内だけでなく、鈴木さんにも負荷がかかっている状態が続いていたんです。とくに人の動きが多く、出店が重なる3月、4月は大変でしたね。
SmartHRを導入するきっかけを教えてください。
高野さん:ペーパーレスにして申請をデジタル化し、みんなの業務負担を減らせるような改善をしたいと考え、SmartHRを導入しました。決め手は、SmartHRのインターフェースです。これまでアナログな業務に慣れていたぶん、ツールを使い続けるには、分かりやすくて使いやすいことが大事ですし、シンプルでかわいらしい印象もありました。
複数の労務管理ツールを導入することも考えましたが、働くみんなの使いやすさを考えたら機能を分散させるのではなく、SmartHRに一本化したほうがいいと判断しました。
社労士 鈴木さん:機能面では、文書配付機能が良かったです。契約更新もオンラインで完結できる点が気に入っています。
入退社手続きの時間が5日から1日へ短縮。人事情報が一元化され検索も簡単に
続いて、導入後の変化を教えてください。
社労士 鈴木さん:入社したスタッフの方の情報入力に、月18時間はかかっていましたが、SmartHR導入後は月12時間ほどに短縮できています。入退社手続きも、5営業日から1営業日へ短縮しました。
従業員情報の管理がスムーズになりました。以前までは情報に抜け漏れが見つかった場合、高野さんから店舗に連絡をいれていただき、書類を待つ必要がありました。今はほとんどすべての情報が揃っていますし、仮に不足事項があっても、直接ご本人に入力いただけるのでリアルタイムに反映されて助かっています。
給与支払い用の口座を登録するときも、通帳の表紙画像など確認用書類の添付をお願いしているので、入力情報と間違いがあってもすぐに確認できます。仮に情報が抜けていても、ご本人へメールでお知らせして、直接入力いただけるのが嬉しいですね。
社労士目線では、SmartHRについてどのような印象ですか?
社労士 鈴木さん:私は、何よりもスタッフの皆さんの正しい情報が必要です。SmartHRを導入したことで情報が一元化され、見たいときに検索してパッと確認できるのは助かりますね。仕事柄、他の企業の労務業務も担当していますが、SmartHRを導入していない企業と比べると、スピードに天と地ほどの差があると感じます。
導入をスムーズに進めるために、社内ではどのような工夫をされましたか?
高野さん:所属長の皆さんに、SmartHRを導入した背景だけでなく、機能や操作の目的まで丁寧に伝えました。また、現場から来た質問には早く返答するように心がけました。アナログな管理に慣れている方には、電話やZoomをつないで、できそうなところから一緒に取り組んでいくようにしました。一足飛びにデジタル化をするのではなく、小さな成功体験を感じてもらって、従業員みんなが使えるように導入を進めてきましたね。
API連携や従業員サーベイ、スキルアップシートなども活用
導入以降の経過を振り返って、気づいたことを教えてください。
高野さん:SmartHRは、機能の改善やバージョンアップが早いところが気に入っています。それに、相談に対して、カスタマーサクセス担当の方から「できません」と言われたことがないんです。
機能上できないことでも、「他の方法がないか確認してみます」と答えてくださいます。ユーザーの気持ちを汲んで、運営に反映しているんだなと実感しますね。SmartHRには、「みんなが働きたい会社作り」が実現できるような機能を今後も開発してくれるんだろうなという期待感があります。
ですから、文書配付機能や従業員サーベイなど、今ある機能はカスタマイズしながらなんでも使うようにしていますし、改善リクエストも積極的に伝えています。
ありがとうございます。FAR EASTさんは、SmartHRの機能を効果的に使いこなしていらっしゃって、私たちも励みになっています。では、業務の効率化により、新たに取り組めたことはありますか?
高野さん:給与管理にマネーフォワード クラウド給与を導入して、SmartHRとの連携を予定しています。
社労士 鈴木さん:以前は、紙を見ながら給与情報を打ち込んでいましたよね。
高野さん:そうなんです。「SmartHRとマネーフォワード クラウド給与はAPI連携ができるんだよ」と聞いて、「どういうこと?」と思っていたのですが、連携後はクリックしただけですべてデータが送れると知り、驚いています。こんなふうに、APIもわからなかったアナログな私にも使えるSmartHRですから、どんな方でも使えるのではないでしょうか。
さらに、SmartHRを使って、鈴木さんやチームの皆さんと一緒にペーパーレスや申請のデジタル化に取り組んでいると、自然と「私にもできるかもしれない」という前向きな気持ちにもなります。操作がわからないときは、まわりがサポートしてくれるという信頼感もあるので、恐れずに進めますね。
社労士 鈴木さん:本当にわからないときも、FAR EASTさんには「ごめんなさい、わかりません」と素直に言える雰囲気があります。私自身も、本来は外部の人間ですが、皆さんは同僚のように仲間として接してくれるんです。
高野さん:私は現在子育て中で、パートタイムの就業ですが、今までで1番パワフルに働いていると自負しています。
「働きたい」の想いを大切に、みんなが活躍できる会社を作りたい
今後は、どのようなことに取り組んでいきたいですか?
高野さん:私たちが考える「働きたい会社」とは、一人ひとりが持っている働くことへの想いを、尊重できる会社です。制度的な働きやすさはもちろんですが、性別や国籍、年齢も関係なく、成果を出して楽しく働ける環境が理想です。楽しく働いている大人を見ていたら、子どもたちも「仕事って楽しいんだな」と感じてくれるはず。そういう大人を増やしたいですね。FAR EASTはチャレンジングな社風なので、そこにやりがいを感じて楽しんでもらいたいです。
私自身、出産・子育てを機に新卒で働いていた会社を辞め、6年間のブランクを経てFAR EASTで働いています。大好きな事務職で人の役に立ちたいと考え就職活動を始めましたが、なかなか仕事が決まらない日々が続き、「この会社がダメだったら事務職は諦めよう」と思って受けたのが、FAR EASTでした。
採用時に「高野さんと一緒に働きたいと思いました」と言われて嬉しかったことを今も忘れずに、仕事をしています。FAR EASTの1人として働けていることに、とても誇りを持っています。おばあちゃんになっても、みんなと働けるような環境を作っていきたいですね。
社労士 鈴木さん:外部の社労士である私から見ても、FAR EASTさんは、人を暖かく迎え入れて、楽しく働ける環境だと感じます。FAR EASTさんで働いている皆さんが「働けて良かったな」と感じられる会社になるよう、自分のパフォーマンスを最大限に発揮しながらサポートしていきたいです。
皆さんの想いが実現するように、SmartHRも引き続きご支援してまいります。本日は貴重なお話をありがとうございました!
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掲載内容は取材当時のものです。