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ペーパーレス化と文書配付機能の活用で業務工数と書類削減に成功

株式会社マネーフォワード

課題

  • 用紙や公文書の破棄や検索に莫大な工数がかかっていた
  • 雇用契約書作成や送付の手間がかかっていた
  • 外国籍メンバーを対象とした英語対応資料の作成が必要だった

解決策

  • 住民票や資格取得手続きなどのペーパーレス化
  • 確認作業や誤送信防止の仕組みづくり
  • 翻訳機能があるシステムの導入

効果

  • 月100名近くの入社手続き進捗の見える化に成功
  • 人事・労務情報のマスターデータベースを構築
  • 英語の補足資料作成をゼロに

法人・個人向けにお金の課題を解決するさまざまなサービスを展開している株式会社マネーフォワード。2018年10月にSmartHRを導入してから、ペーパーレス化を中心に入社手続きなど、労務担当者の業務削減を実現してきました。

従業員数はグループ全体で1,300名を超え、さまざまな国籍のスタッフが多数活躍している同社では、従業員が安心して労務手続きを行えるような取り組みを進めています。導入の背景や今後の活用イメージについて、人事労務部の兼松さんにお話を伺いました。

人事・労務情報のすべての起点をSmartHRに

SmartHR導入の背景を教えてください。

兼松さん:労務担当者の業務削減とペーパーレス化の2点が導入の主な目的でした。ペーパーレス化は、従業員目線でも手続きがオンライン上で完結できるため、その点も大きなポイントでした。具体的な活用シーンとしては、入社手続きで使用する入社者の方の情報収集です。当時は、住民票や資格取得手続きなどの用紙や電子申請できない公文書なども、倉庫に保管していました。破棄が一番大変で、いざ探したいときにひたすら紙をめくって探していたため、莫大な工数がかかっていました。

当時の従業員数は何名くらいだったのでしょうか?

兼松さん:私が入社した2019年度10月時点で500名ほどでした。2022年2月現在ではグループ連結で1,389名ですね。直近では、アルバイト雇用の方も含めると月100名近くご入社されることもあります。

SmartHRを人事情報のデータベースとしてご活用いただいていますが、実際どのようにご利用いただいているのでしょうか?

兼松さん:最近でこそ人事管理データベースのサービスはありますが、導入当時は、人事労務情報のマスターとして使えるサービスは多くありませんでした。

従業員もSmartHRを使って給与明細を確認したり、入社後の変更手続きも行っており、人事・労務情報のすべての起点をSmartHRにしています。

(人事労務部部長の兼松さん)

SmartHRの機能面などで利便性が一番高いとお感じになられていますか?

兼松さん:離職票が自動計算されるため、ほぼすべて電子化・自動化できることと、本当に感動したのは年末調整でした。給与所得者の扶養控除等(異動)申告書を回収しなくてよく、住所変更時にも回収が必要ないので、従業員から「出さなくていいんですか?」と聞かれることがあるんですよ。

ここ最近でいいなと思っているのが、権限設定の柔軟さです。カスタム項目もありますし、閲覧や編集の権限の自由度が高いので、人事労務部だけでなく、閲覧権限を制御して他部署と連携できるんです。

労務担当者さまや従業員からの評価はいかがでしょうか?

兼松さん:実際に申請するやり方がわからないという質問は少ないです。必要な部分を中心にヒントが随所にあるので、どこに何を入力するのかがわかりやすいからだと思っています。

労務担当の私たちも、SmartHRのヘルプページで足りています。チャットサポートで問い合わせる内容は、本当に細かい仕様だったり、「このイレギュラーパターンを入力してしまうと、今後どこにどう影響しますか?」などの、かなり込み入った質問だけですね。

文書配付機能の活用で雇用契約書作成の工数を削減

現在、SmartHRの各機能をどのように活用されていますか?

兼松さん:直近で1つ夢が叶ったのは、文書配付機能ですね。以前から会社には提案していて、本格的に導入を進めたのは2022年の3月からで、契約書の配付を5月1日入社の方から利用しています。

今までは別のシステムを利用していたのですが、毎月1日と15日の入社日に向けて契約書を1人ずつ作成して押印箇所を1つずつ設定していたため、1枚の契約書を作るだけでもかなりの工数を必要としていました。

それだけでなく、誤送信を防ぐために契約書を別で作成して、送信するメールアドレスを設定するので、かなりの作業だったんです。

導入いただいたご感想はいかがですか?

兼松さん:SmartHRは必要情報さえ入力すれば、ほぼ自動で契約書を作成から送信までできるので、大幅な工数削減につながりました。契約書作成と送付作業の手間が最小限になったと思っています。

また、グループごとの進捗を確認できるのも魅力ですね。これまで利用していたシステムでは、進捗状況がまったく把握できなかったので、そこが改善できたのは大きかったです。

入社手続きで利用がうまくいったので、100名以上のアルバイトの方の契約更新での活用を進めているところです。

その他の機能はいかがでしょう?

兼松さん:弊社にとって、多言語化対応機能は今後の重要なカギになります。現在エンジニアの30%は外国籍のメンバーで、今後はさらに増えていく予定です。SmartHRに限らず、新しいサービスを導入する際には、英語機能があることが大きな基準になっています。英語の補足資料を作らなくて済むことが、大きなポイントだと思っています。

今後は新任マネージャーの労務知識支援にも注力

最後に、今後取り組みたいことを教えてください。

兼松さん:組織が拡大している今、新任マネージャーが増えているので、人事労務周りの初期対応や知識習得の支援をしていきたいと考えています。

たとえばメンバーに育児休暇の取得を確認するとき、最初にキャッチアップするのは現場マネージャーです。社内のイントラネットなどで告知しているのですが、マネージャーへの昇格時に注意点などを説明しています。

SmartHRを中心とした人事労務の仕組みは構築できつつありますが、他部署ではスプレッドシートで管理している情報も少なくありません。インフラ部門や採用部門にもSmartHRの権限をお渡しして、必要箇所にだけ入力すれば契約書を作成できるなど、全員がSmartHRだけで完結できるフローも構築したいですね。

社内のみなさんの利便性を高められるよう、SmartHRも改善を進めてまいります。本日は貴重なお話をありがとうございました!

掲載内容は取材当時のものです。

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