公開日:2026/08/04
情シスのSaaSアカウント管理を効率化する、SmartHRのID管理機能とは

目次
SaaSの利用が広がるなか、入社・異動・退職にあわせたアカウント管理は、情報システム部門にとって負担の大きい業務です。外部サービスごとにアカウントを作成・削除していると、対応漏れや棚卸しの遅れが起こりやすくなります。退職者のアカウントが残ったままになると、無駄なコストの発生だけでなく、セキュリティリスクにもつながりかねません。
本記事では、情シスのアカウント管理で起こりやすい課題を整理したうえで、SmartHRのID管理機能によってアカウントの可視化・作成・削除をどのように効率化できるのかを解説します。あわせて、労務機能を含まない情報システム部門向けの構成として導入できる点も紹介します。
SaaSアカウント管理で起こりやすい課題
SaaSの利用が増えるほど、従業員1人ひとりが持つアカウントの数は増え、管理対象も複雑になります。とくに、入退社や異動にともなうアカウントの作成・削除を手作業で対応している場合、管理の抜け漏れが起こりやすくなります。

主な課題は、次のとおりです。
- 各SaaSの管理画面が分かれており、誰がどのアカウントを持っているか把握しづらい
- 入社・異動・退職の情報共有に時間がかかり、アカウントの作成・削除や権限変更が漏れやすい
- 管理が担当者の記憶や個別の管理表に依存し、属人化しやすい
こうした課題は、日々の運用負荷にとどまりません。退職者アカウントの放置による情報漏えいや不正アクセスなど、ガバナンス上のリスクにもつながります。属人的な運用から、仕組みによる管理へ切り替える視点が重要です。
アカウント管理に取り組む必要性と放置リスク
アカウントの作成・削除や棚卸しは、単なる事務作業ではなく、放置すると経営上のリスクにも直結する業務です。情報システム部門には、業務効率化だけでなく、セキュリティや内部統制の観点からも適切なアカウント管理が求められます。

(1)情報漏洩による経営危機
退職者や異動者のアカウントが残ったままになると、不正アクセスや情報漏えいの入口になりかねません。使われていないアカウントほど見落とされやすく、リスクに気づきにくい点にも注意が必要です。
(2)無駄な固定費
退職者や未使用のアカウントが有償プランのまま残ると、ライセンス費用の無駄につながります。利用状況を可視化することで、不要なコストを抑えやすくなります。
(3)監査・統制リスク
「誰が、どのサービスに、どの権限でアクセスできるか」を説明できる状態は、内部統制やISMS、プライバシーマークなどの監査で求められます。台帳が最新でない場合、棚卸しや監査のたびに大きな負担が生じます。
これらのリスクは、SaaSの利用が増えるほど見えにくく、かつ重大になっていきます。だからこそ、人手による都度対応ではなく、従業員情報と連動した仕組みでアカウントを管理することが重要です。

SmartHRのID管理機能でできること
SmartHRのID管理機能は、従業員情報と各SaaSのアカウント情報を紐づけて管理する仕組みです。アカウントの可視化から作成・削除までをひとつの画面で進められるため、属人化しがちなアカウント管理を標準化できます。

(1)アカウント保有者を一元管理できる
各サービスのアカウント保有者をSmartHR上で一覧化し、誰がどのサービスを利用しているかを一元管理できます。SaaSごとに管理画面を確認する手間を減らし、棚卸しの前提となる情報を整理しやすくなります。
(2)要作成・要削除の対象を把握できる
SmartHRで保持している従業員データベースと連動し、入退社・異動・雇用形態変更にともなう作成・削除対象のアカウントをリストアップできます。対応すべき対象を可視化することで、作業漏れの防止につながります。
(3)アカウント管理業務を効率化できる
作成・削除対象の確認、台帳更新、棚卸し、アカウントの作成・削除など、アカウント管理にまつわる手作業をまとめて効率化できます。複数の管理表や個別の連絡に依存しない運用を目指せる点もメリットです。
ID管理にとどまらない情シス向けの活用
SmartHRには、アカウント管理以外にも情報システム部門の業務に役立つ機能があります。従業員情報を起点に、社内周知や申請、ポータル運用などにも活用できます。

(1)従業員リスト
氏名などの「基本情報」だけでなく、「入退社情報」や「部署情報」など自由に項目をカスタマイズした従業員リストを作成できます。CSVファイルで一括登録も可能です。
(2)従業員情報申請
アカウント発行の依頼やPCの保有状況など、従業員から必要な情報を集められます。メールアドレスやPCを持たない従業員も対象にできるため、現場を含めた情報収集に役立ちます。
(3)組織図・名簿
SmartHR上の従業員データをもとに、ツリー式の組織図を自動で作成します。掲載する情報・共有範囲はカスタム可能。手動での編集・確認作業が不要のため、作成にかかる工数を大幅に圧縮できます。自動更新を設定すれば、常に最新の組織図が表示されます。
(4)お知らせ機能
部署や雇用形態などに応じて、必要な相手に社内向けの情報を発信できます。セキュリティルールの周知やシステム変更の案内などにも活用できます。
アカウント管理はどう変わるか
SmartHRのID管理機能を活用すると、手作業や個別管理に依存していたアカウント管理を、従業員情報と連動した運用に切り替えやすくなります。Before / Afterで整理すると、次のとおりです。
Before(手作業での運用) | After(ID管理機能の活用) |
|---|---|
サービスごとに手作業でアカウントを作成・削除する | 入退社・異動にあわせて、作成・削除対象をまとめて確認できる |
削除漏れや棚卸しの抜けによるセキュリティリスクが残る | 対象を可視化し、対応漏れを防ぎやすくなる |
担当者依存・属人化によって工数が増える | 運用を標準化し、確認や棚卸しの負担を減らせる |
アカウント管理を仕組み化することで、日々の作業を効率化するだけでなく、監査対応やセキュリティ対策の土台も整えやすくなります。
導入事例:確認作業の負担を83.3%削減
SmartHRのID管理機能は、アカウントまわりの確認作業の削減にも役立ちます。製造業のT社さまでは、SmartHRのID管理機能を活用し、確認作業を約83.3%削減しました。
従業員情報と各サービスのアカウントを紐づけて管理し、退職者アカウントの削除漏れを防ぎます。あわせて、担当者の確認作業を減らし、より重要度の高い業務に時間を使いやすくなります。

労務機能を含まない情シス向けの構成として導入できる
SmartHRは、労務手続きの機能を含めず、アカウント管理に必要な機能に絞った構成でも導入できます。

「人事・労務の機能までは必要ないが、SaaSアカウントの管理は仕組み化したい」。そのような情報システム部門にとって、SmartHRのID管理機能は無理のない形で始められる選択肢の一つです。
従業員情報を起点にアカウント管理を整えることは、情シスの運用負荷を減らし、セキュリティと業務継続性を高める第一歩になります。SaaS管理に課題を感じている場合は、まずアカウントの可視化から取り組みましょう。
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お役立ち資料
情報システムプラン(ID管理)のご紹介
この資料でこんなことが分かります
- SmartHRの情報システムプラン(ID管理)とは?
- 企業が直面するアカウント管理の課題
- SmartHRの「ID管理」とは?
- プラン内容とサポート体制
古川 和芳
情報システムソリューション担当PMM。上場企業のマーケティング事業領域の子会社役員などを務め2020年より、情報システム事業者向けの事業の責任者として事業の立ち上げや組織づくりに従事。2023年10月、株式会社メタップスの事業買収に伴いSmartHRに入社。
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情シス業務が逼迫する背景
人事情報分散が招く非効率
人事情報ハブの基本的な考え方
ID管理で効率化できる業務

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