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導入事例

ペーパレス化とシングルサインオンで、800名の入社手続きを大幅に効率化

左から、吉野さん、山本さん、植村さん

課題

  • 入社手続きの情報回収・システムへの手作業登録の工数が膨大だった
  • 内定者との連絡手段が統一されておらず、情報伝達が煩雑だった
  • 内定者からシステムログイントラブルの問い合わせが頻発していた

解決策

  • 「入社手続き・雇用契約」を活用し、入社手続きをペーパレス化
  • 内定者への連絡手段として「文書配付」「お知らせ機能」を利用
  • 「IdP」を導入し、シングルサインオンで複数システムへログイン可能に

効果

  • 入社手続きのペーパレス化で人事の工数が51%減
  • ID・パスワードに関する問い合わせが月1件程度に激減
  • 入社手続きから入社後の勤怠打刻までシームレスな流れが実現

株式会社オープンハウスグループは、「便利地、好立地。」というキャッチコピーのもと、戸建住宅を主力事業として、マンション、収益不動産、アメリカ不動産など幅広い商材を取り扱う総合不動産会社です。土地の仕入れから建設、販売までをグループ内で完結し、アクセス性に優れた立地の物件をユーザーの手が届く価格で提供できる点が強みです。2023年9月期に連結売上高1兆円を達成し、現在は「不動産業界日本一」を目指しています。

事業が拡大するなかで採用数が増加した同社は、紙を中心とする入社手続きの運用課題を抱えていました。また、内定者からのシステムログインに関する問い合わせが多発しており、日々対応に追われていました。

SmartHRの導入によってどのように入社手続きを効率化し、いかにして「入社後すぐ働ける」環境を実現したのか。人事部の植村さん、人材開発部の山本さん、吉野さんに、SmartHR導入の背景から現在の活用状況、今後の展望についてお話を伺いました。

アナログな入社手続き作業や問い合わせ対応に限界を感じる

植村さん、山本さん、吉野さんの現在の担当業務を教えてください。

植村さん:私が所属する人事部では、社員に関わる制度立案から給与などの実務までを業務範囲としています。なかでも、私は人事制度や評価、システムの運用を担当しています。

山本さん:私と吉野は人材開発部に所属しており、新卒採用業務全般を担っています。仕入・販売を行う営業職の採用を私が、設計・建築を行う技術職の採用を吉野が担当しています。

SmartHRをご利用になる以前は、どのような課題や悩みを抱えていましたか?

植村さん:以前は年間約500名の新入社員の入社手続きを、紙を中心としたアナログな形式で行っていました。​具体的には、​まず内定者が必要書類に記入・捺印し、郵送で人事部に提出します。その後、届いた履歴書の内容を人事部が表計算ツールに入力し、ダブルチェックを経て社内システムに登録していました。書類に不備や不足があった場合は、その都度内定者に連絡を取り、修正した書類を郵送してもらっていたのです。こうした手戻り作業が頻繁に発生し、大きな負担となっていました。

山本さん:新卒社員の入社手続きは2月から3月にかけて集中するのですが、その時期は通常業務もこなしながら、入社手続きの作業に忙殺されていました。書類対応に慣れていない学生が相手なので、書類に不備や不足があって連絡をしても、なかなかスムーズに進まないケースもありました。

吉野さん:弊社の場合、情報セキュリティの観点から内定者が社内システムを使えない仕組みになっており、内定者に情報を提供するプラットフォームがないのも悩みでした。そのため、相手によって電話、メール、メッセージアプリなどを使い分けねばならず、煩雑に感じていました。

山本さん:また、入社後に使う勤怠システムなどのID・パスワードを事前に発行していましたが、利用するシステムが複数あったため、内定者が管理しきれず混乱が起きていました。その結果、「IDを忘れた」「ログインできない」といった問い合わせが新卒社員の約半数から寄せられ、内定期間から入社後まで対応に追われる状況が続いていました。

植村さんがお話しされている様子
(植村さん)

SmartHR導入の決め手は「圧倒的な使いやすさ」、800名の入社手続きもスムーズに

アナログな入社手続き業務などを解決するために、SmartHRを導入されたのですね。きっかけや決め手について教えてください。

植村さん:入社手続きのペーパレス化を進めるにあたり、4社のシステムを比較・検討しました。SmartHRの導入の決め手は、洗練されたUIによる圧倒的な使いやすさでした。新入社員、とくに新卒の方は、業務系のシステムに慣れていない方が多いですし、内定期間は気軽に質問できる環境でもないので、直感的に使えるかどうかを最重要視しました。SmartHRは、導線やUIがシンプルなうえに、チャットサポートやヘルプセンターなども充実しており、困ったときにはユーザーが自力で解決できるのも大きなメリットでした。

また、SmartHRの「文書配付」や「お知らせ機能」により、内定者にSmartHRを見てもらうだけですべての連絡を完結できます。スマートフォンのアプリからもアクセスできるため、手軽に情報や通知を確認できます。加えて、SmartHRの「IdP機能」を使えば、複数システムのID・パスワードを、SSO(シングルサインオン)で一本化できます。つまりSmartHRにログインするだけで、ほかのシステムにもログインできるというわけです。SmartHRを使えば、当初抱えていた課題や悩みをすべて解決できます。「SmartHRに勝るシステムはない」と思い、導入を決めました。

山本さん:ちょうどその頃、代表取締役より新卒採用数を拡大するとの方針が社内で発表されました。具体的には、当時250名前後の新卒採用をしていたのですが、「営業職で300名、技術職で50名入社」という目標となり、これまでの1.5倍近い人数を採ることになったのです。

吉野さん:ただ、採用数は増やすものの人事部門の増員は難しい状況でした。限られた人数で対応せざるを得ませんでしたが、SmartHRの導入がこの難局を解決してくれました。

植村さん:2025年春入社は結果的に、新卒採用者が446名と、前年の2倍近くに急増しました。また弊社は中途採用にも力を入れており、新卒採用と合わせると、新入社員は年間で約800名規模になります。これほどの数の入社手続きを限られた人員で対応できたのは、SmartHRを導入したおかげでした。

山本さんがお話しされている様子
(山本さん)

入社手続きに要する時間は51%減、IDなどの問い合わせは月1件にまで激減!

SmartHRの導入から利用までは、スムーズでしたか?

山本さん:SmartHRは、問い合わせ後すぐにヒアリングを実施いただき、テスト環境を提供してくれました。担当者の方から課題解決にどのような対応ができるかのアドバイスをいただいたり、実際の設定作業支援も含む週次の導入ミーティングを開いていただいたりと、手厚く支援していただきました。約3か月ほどの準備期間で運用を開始できました

植村さん:UIがとてもよいので、管理者側の設定も簡単だったのはうれしい誤算でした。弊社の場合、内定者の入社年度や職種、採用エリアなどを分類して設定できる「カスタム項目」や、情報の閲覧・更新の範囲を役職ごとに限定できる「カスタム権限」などを活用しています。

SmartHRの導入によって入社手続きにどのような変化がありましたか?

山本さん:入社手続きの業務が、圧倒的に楽になりました。以前は郵送されてきた書類をチェックして、不備があれば付箋を付けて、内定者に電話などで「ここに不備がありましたよ」「この書類が足りません」といった連絡をしなければなりませんでした。

一方でSmartHRは、内定者とのやりとりを一元管理できるため、効率的なコミュニケーションが実現しました。入社手続きでは回収機能と差し戻す機能があり、差し戻すときに「これが足りないですよ」と通知ができて非常に便利です。相手が送信したかどうかも一目で確認でき、受領ミスもお互いに起きません。また、内定者にスマートフォンアプリを活用してもらうことで、プッシュ通知による確実な情報伝達も可能になり、入社手続きがよりスムーズになりました。

植村さん:定量的な成果を挙げると、入社手続きにかかる時間が51%も削減できました。主な内訳としては、システムへの登録が56%減、不備対応が83%減と、とく大きな効果がありました。不備対応が減ったのは、SmartHRの画面設計が迷いにくく、入力箇所などがわかりやすいため、内定者の書き間違い自体が減ったのだろうと考えています。

吉野さん:SmartHRの導入によって思いがけないメリットがありました。

私が新卒採用を担当する建築技術職は、大学の建築学科での指定科目の単位取得状況によって、卒業後に2級建築士の受験資格を得られるかどうかが決まります。2級建築士の資格の有無は、その後の人員配置にも関わるため、SmartHRを使って「2級建築士になる意思ががあるか」「単位の取得状況はどうか」といった情報を素早く収集できて助かっています。

最初は「いままで担当者の手作業でできていた作業を、なぜわざわざコストをかけてデジタル化するのか」と懐疑的な方もいました。しかし実際に導入してみると、内定後すぐに情報を収集できたり、内定者の資料を簡単にアウトプットできたりと非常に利便性が高いことがよくわかり、関係者のなかで納得感が高まりました。

吉野さんがお話しされている様子
(吉野さん)

「IdP機能」の導入については、どのような効果がありましたか?

山本さん:社内で利用する複数システムにそれぞれID・パスワードがあるためログイン時などに混乱を招いていましたが、IdP機能を活用してSmartHRにログインすれば、ほかのシステムにもログインできるようになりました。そのため、内定者にSmartHRから勤怠システムにログインする方法を伝えるだけで完結し、非常にわかりやすくなりました。ログインに関する問い合わせ件数は、それまで毎月数十件ほどあったのが、月1件ほどに激減しました。

植村さん:SmartHRの2要素認証機能も高く評価しています。通常のパスワードに加えて、スマートフォンアプリで生成されるワンタイムパスワードの入力が必要になるため、セキュリティが強化されます。

業務効率化が、先々を見据えた仕事や新たな挑戦につながる

入社手続き業務が効率化され、人事の立場からはどのような価値を感じていますか?

山本さん:弊社の入社手続き業務は、いまでは内定者に「SmartHRに入力してね」と呼びかけて回収し、人事部が内容の確認をする、というシンプルな工程で完了できるようになりました。そのため人材開発部は、採用数の増加に向けて今後どう動くか考えるなど、本来時間を割くべき業務に充てる時間を増やせました。また、新たな業務課題にも取り組め、残業時間を大幅に削減できました

吉野さん:また、入社書類を揃えるためのリマインド作業がなくなり、2027年春入社に向けての準備を25年の2~3月に終えられました。先々のことを考え、先手を打った仕事に取り組めるようになり、非常に助かっています

SmartHRで、今後利用してみたい機能はありますか?

植村さん:「SmartHRタレントマネジメント」を活用したいと考えています。オープンハウスグループは、状況に合わせて機動的に異動や役職変更ができる組織です。昇降格も年に4回あります。経営陣が現場レベルで社員についてよく把握していて、最速・最短で人員配置を変更できるのです。これがオープンハウスグループの成長速度の秘訣でもあります。

一方で、現在、オープンハウスグループではM&Aを成長戦略の柱の1つとしています。M&Aで新たに参画した会社は、既存会社のようにスピーディな人事異動をすぐには実施できません。そこでグループ全体でタレントマネジメントを利用して、社員のデータ化・分析を進めたうえで、グループ全体での最適な人員配置を実現する仕組みをつくっていきたいと考えています。人事部として、M&Aのシナジー効果を生み出す取り組みに挑戦したいですね。

業務の効率化が、組織全体の成長にもつながっていくわけですね。最後に、貴社と同じような課題を抱えている企業様へのメッセージをお願いします。

植村さん:SmartHRはもともと、人事が人事のためにつくったシステムなので、現場担当者目線でつくられていて最適化されていると感じます。「従業員や管理者がシステムに疎いから、うちじゃ使えないよ」と尻込みしている会社にこそおすすめしたいですね。無償トライアルを使ってみれば、主要な機能が驚くほど簡単に使えることがよくわかると思います。一方でシステムに精通している方がいる会社では、IdPや外部連携などを使いこなし、業務をどんどん効率化できると思います。

またSmartHRは今も我々ユーザーに真摯に寄り添ってアップデートをし続けていて、「使ってみたら、かゆいところに手が届かなかった」という心配はありません。仮にあっても、「近いうちに何とかしてくれる」という期待感というか確信をもたせてくれる、そんな素敵な会社でありシステムです。これからも末永く活用できたらと思っています。

左から、山本さん、吉野さん、植村さん

温かいメッセージと貴重なお話を、ありがとうございました!

掲載内容は取材当時のものです。

1分でわかる!SmartHRのシングルサインオン(IdP機能)

IdP機能は、SmartHRにログインするだけで、社内で利用中のサービスにワンクリックでログインできる機能です。SSO(シングルサインオン)が可能になり、パスワードの管理やログインの手間を軽減します。本資料では、IdP機能の概要や特徴、導入による効果を紹介します。

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