平均年齢61歳、70代でも「スマホで簡単」。老舗企業がSmartHRで進めるバックオフィスDX
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課題
- 書類作成から配布まで紙中心、工数が膨大
- 提出された年末調整書類の不備確認や修正依頼が煩雑
解決策
- ITデバイスが苦手な従業員でも簡単に扱えるSmartHRを導入
- 限られた期間で導入を進め、その年の年末調整からペーパーレス化を進める
効果
- 数日を要していた書類配布業務が数時間で完結できる体制に
- 70代の従業員も迷わずSmartHRで給与明細を確認できた
- 人事考課もSmartHRへ移行予定。バックオフィスDXが進行中
明治33年創業、着物文化を継承し、日本の伝統美を伝え続ける株式会社鈴花。創業125年目を迎える老舗企業でありながら、近年では顧客電子カルテや着物版デジタルクローゼットアプリ「和服らいふ」など、DX(デジタルトランスフォーメーション)を積極的に推進しています。
今回は、従業員の平均年齢が61歳であり、ITツールに不慣れな方が多い同社が、どのようにして「SmartHR」をバックオフィスDXの要として導入し、社内に浸透できたのか。その背景から効果、そして今後の展望まで、総務部長 兼 DX推進室長 有田さんと総務部 柴田さんにお話を伺いました。また、鈴花 土井店 営業 西嶋さんには従業員としてSmartHR利用における変化や感じられたことについてお話を伺いました。
誰でも使いこなせる操作性が導入の決め手
SmartHRを導入される以前は、どのような課題を感じていらっしゃいましたか?
柴田さん: 当社では約60店舗を展開しているのですが、以前は給与明細や人事考課、雇用契約書、年末調整など、本社から各店舗へ配布される書類がすべて紙でした。書類の作成から印刷、店舗ごとの振り分けに膨大な時間と労力がかかり、勤怠・給与に関わる業務だけで月の半分以上を費やしていました。とくに年末調整と人事考課の時期は、現場のバックオフィス担当者にとって大きな負担でした。
有田さん: 年末調整では、従業員から提出された書類の不備確認や修正依頼に追われ、非常に手間がかかっていました。人事考課でも、本社では進捗状況が把握できず、書類がどこにあるのかわからなくなることも多々ありました。その都度、店舗に電話で確認したり、紛失した場合は再作成したりと、期日までにすべての書類を回収するのは非常に困難な状況でした。
そのような課題を抱えるなかで、SmartHRの導入を決めた背景を教えてください
有田さん: 決め手は「スピード感」と「サポート体制」でした。当時、年末調整を皮切りにSmartHRの運用を開始したいと考えていたのですが、導入から開始までわずか2か月しか猶予がありませんでした。それでも、担当者の「必ず間に合わせます」という言葉を信じ、打ち合わせを進めた結果、無事に期日に間に合いました。丁寧かつスピーディな導入サポートのおかげです。
さらに「スマホでの操作性」も大きな魅力でした。当社は平均年齢61歳という環境においても、誰でも簡単に扱える設計になっている点が決め手となりました。年末調整では、アンケート形式で回答を進めるだけで申請が完了する画面設計に、従業員からも好評でしたね。

複数人で数日要していた書類配布が、1人でも数時間で完了。効果を実感
SmartHRを導入されて、どのような効果や変化がありましたか?
柴田さん: まず実感したのは「紙での業務が激減し、業務効率化が進んだこと」です。入社や退職時の届出書類がSmartHR上で電子申請できるようになったことで、手続きが非常に簡素化され、完了までのスピードも向上しました。これまで、給与明細などの書類配布には複数人で数日を要していましたが、今ではたった1人で数時間で完了できるようになったのは大きな変化です。

ITツールに苦手な従業員も迷わずスマホからSmartHRを利用できる
有田さん: 社内からの反響も予想以上でした。操作に迷いにくい設計のおかげか、詳細な説明がなくても積極的に活用してくれる従業員が多く、身上変更や各種申請を自らSmartHRで提出してくれるようになりました。最初、ITツールに苦手意識をもっていたスタッフも、給与明細や契約更新など定期的な利用を通じて徐々に慣れていき、今ではSmartHRに関する問い合わせはほとんどなくなりました。
はじめてSmartHRに触れたときの印象について教えてください
西嶋さん:「えーなにこれ!私なんかに使いこなせるわけない」というのが第一印象でした。それでも、店舗の従業員同士で使い方を教え合ったり、社長が自ら、SmartHRの使い方を実演してくれたこともあり、段々と自分でもできることが増えました。
これまで紙での準備が必要だった年末調整なども自分のスマートフォンから対応できるので便利になりました。自分のスマートフォン上で、「はい/いいえ」を選択するだけで、簡単に書類提出ができてびっくりしました。そのほかの操作画面もわかりやすく、操作に迷うことも少ないです。社内報などもSmartHRに届くので、スマホアプリに触れる機会も増えています。

実際にご利用してみて率直な感想を聞かせてください
西嶋さん:とくに給与明細が自分のスマートフォンで確認できるのが素敵ですね。以前は紙で配布されていた給与明細を、自分で管理・保管する必要がありました。適当に扱うわけにはいきませんから、しっかり家に帰ったら過去分とあわせて保管していました。また、勤務時間に手渡しされた給与明細が不意に、どこに置いたかわからなくなることがありました。そうした煩わしさから解放されています。
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さらなるバックオフィスDXを進め、「心地よい職場環境」づくりへ
今後の展望についてお聞かせください
有田さん: 今年からSmartHRの人事評価で人事考課を実施するための準備を進めています。そして、社員のスキルを見える化することで、適材適所の配置やスキル研修を強化していくタレントマネジメントにも取り組んでいきたいと考えています。
柴田さん: 当社がDXを進める上で最も大切にしているのは「人にやさしい職場づくり」です。SmartHRの導入もその一環であり、人事・労務業務をデジタル化することで、社員の負担を軽減し、より本質的な業務に集中できる環境を整えてきました。
有田さん: DXというと「デジタル化」が注目されがちですが、私たちは「人が主役」だと思っています。社員の平均年齢が61歳という環境でも、誰もが使いやすいツールを選び、社内勉強会などを通じて、全社員が一歩ずつ共に歩みを進めてきました。今後は、部署の垣根を越えて情報を共有しながら、リアルとデジタルを融合した「心地よい職場環境」を創り上げていきたいですね。
年齢や経験に関係なく、SmartHRの導入効果を感じられているとのこと、嬉しく思います。引き続きSmartHRがご支援できるよう改善を進めてまいります。本日は貴重なお話をありがとうございました!
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掲載内容は取材当時のものです。
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