人事・労務を一元管理。障害の有無を問わず単一の評価運用を実現
課題
- 既存の人事評価システムがスクリーンリーダーに対応していなかった
- 視覚障害のある従業員が独力で対応できる体制ではなかった
解決策
- スクリーンリーダーに対応するSmartHRの人事評価機能を導入
効果
- 労務領域と合わせ人事評価をSmartHRに集約
- 視覚障害のある従業員も自身や被評価者の評価業務を独力で完結
- 人事・労務の効率化により組織改革を進める土台が整う
アクセシビリティの観点で人事評価をSmartHRへ乗り換え
SmartHRの人事評価機能を導入した背景を教えてください。
梶尾さん:SmartHRの人事評価機能の導入以前は別のシステムを利用していました。社内では人事評価向けシステムとして展開していましたが、管理職によって活用度合いにバラつきがあったり、使い方に関する問い合わせが来たりする状況でした。
さらに、課題として既存システムのアクセシビリティの低さがありました。視覚障害のある従業員は、業務にスクリーンリーダー※を利用していますが、既存システムがスクリーンリーダーに対応していなかったため、独力での利用ができませんでした。
※スクリーンリーダーとは:画面の情報を読み上げるソフトウェア
すでに労務領域ではSmartHRをご活用いただいていますね。
梶尾さん:はい。SmartHR導入後、労務領域を担っている経営管理部は業務効率化が進みました。紙ベースだった雇用契約や入退社対応がすべてSmartHR上で完結できるようになっていて、従業員情報もSmartHRに蓄積されるようになっています。
このように労務領域ではSmartHRの導入効果を実感していたこともあり、SmartHRの人事評価機能について知ったとき、人事評価についてもSmartHRにまとめた方がよいと考えました。
視覚障害のある従業員の方の人事評価はどのような対応をされていましたか?
梶尾さん:当時の人事評価システムがスクリーンリーダーに対応していなかったため、視覚障害のある従業員には別途Google スプレッドシートで評価シートを展開し、対応してもらっていました。
同時に該当の従業員は数名の部下をマネジメントする立場にあったため、人数分の評価シートも同様の対応をしていました。人事としてはこの別途対応に負担に感じることはありませんし、弊社はこのような合理的配慮自体、当事者にとっては求めやすく、また周囲の人も手を差し伸べやすい文化があります。
しかし、評価期間での対応以外のタイミングで「今、部下の目標設定について確認したい」と、思っても、人事への連絡や評価シートの発行を待つことを考えてしまい、結果的に頼みづらいと感じさせてしまうシーンもあっただろうと思います。
このような背景があり、アクセシビリティ方針をもとにプロダクトを開発されているSmartHRへの乗り換えを決めました。
これまでの評価シートをSmartHRでスムーズに再現
SmartHRの人事評価機能の導入はスムーズに進みましたか?
梶尾さん:偶然にもそれまで人事担当者の退職と人事評価機能の導入時期が重なり、私が各種設定を引き継ぐ形で導入を進めていきました。
私が設定に関わった範囲では、マニュアルを参照するほどでもなく、カスタマーサポートに聞かなければいけないシーンもなかったと思います。これまで使っていた評価シートなどを変更することなく、SmartHR上で再現でき、運用スタートできてよかったです。
導入に際して、従業員の皆さまからの問い合わせはありましたか?
梶尾さん:これまで使っていたシステムから切り替わるので、使い方などの問い合わせが来ることを想定していましたが、現状はそのような問い合わせは来ていません。
弊社の従業員はすでに労務領域でSmartHRに使い慣れているから、あまり迷うことがなかったのかもしれません。これは使用するシステムの数を減らし、人事評価をSmartHRにまとめたメリットだと思います。
私のような管理者の立場としても、社内からの散発的な問い合わせや質問がなく、運用に乗せられたのは非常に嬉しいポイントでした。
評価体制が整い、さらに新たな評価軸の検討へ
人事評価機能の導入後の変化について教えてください。
梶尾さん:SmartHRの人事評価機能に切り替えたことで、すべての従業員が同じ評価体制で運用できる状態になりました。ユニバーサルデザインを推進する弊社にとっては非常に価値ある状態です。
視覚障害のある従業員にも導入プロセスの段階で触れてもらい、「これだったら大丈夫!」と、言ってもらえました。今では評価期間の対応のみならず、日々のマネジメント業務でも自分のタイミングで評価や目標などの情報にアクセスできるので心理的にもプラスに働いていると思います。
人事評価において今後取り組みたいことはありますか?
梶尾さん:今後は評価軸の見直しに取り組みたいと考えています。現状は目標に対してどのような結果を残したかというパフォーマンスベースの評価体制です。
理想は、個人が何をしたいのかなどの自分の人生軸とミライロの軸が交差する点はどのようなものかを言語化し、それをもとにしたマネジメントや評価ができるようにしていきたいです。SmartHRの人事評価機能であれば、そのような評価軸を加えた人事評価が設定できると考えています。
SmartHRの複合的な活用で組織改革を進めたい
従業員サーベイ機能で従業員へのヒアリングを実施されているそうですね。
梶尾さん:はい。従業員の声を反映した形での組織改革であったり、制度の見直しをする体制のまず第一歩として、従業員サーベイの利用をスタートしました。
これまでもGoogle フォームを利用した組織サーベイを実施してきましたが、SmartHRのプラン変更のタイミングからより活発に実施するようになりました。まだ、「活用できている」とは十分に言えませんが、サーベイ結果が人事評価や組織改革を進める要素になってほしいです。
今後の展望について教えてください。
梶尾さん:SmartHRの活用範囲を広げたことで、私にとって労務領域向けのシステムから、組織課題に向き合うシステムという印象に変わりました。
具体的にミライロとして、またミライロで働く従業員にとっての理想的な組織については言語化の途中ですが、SmartHRの各機能の活用を進めながら、組織改革を推進していくつもりです。
SmartHRさんには今後も迅速なサポート対応や、機能開発を期待しています!
引き続きSmartHRがご支援できるよう改善を進めてまいります。貴重なお話をありがとうございました!
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掲載内容は取材当時のものです。
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