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公開日:2020/10/15

SmartHR 人事労務研究所 大塚が向き合った、2020年法改正と「ペーパーレス年末調整」のさらなる進化について

目次

こんにちは。SmartHR 人事労務研究所 所長の副島(そえじま)です。今年もあっという間に年末が近づいてまいりました。

SmartHRのペーパーレス年末調整2020年版も無事リリース。毎年、私とプロダクトマネージャーで企画を詰めていたのですが、今年からは新しいメンバーがジョイン! 大塚 健斗さんが新たに加わり、ペーパーレス年末調整をさらに良いものへと進化させております。

いつもはインタビューされる側でしたが、今年はインタビューをする側として、2020年版のこだわりを大塚さんにインタビューしていきたいと思います。

大塚 健斗の写真

大塚 健斗

株式会社SmartHR 人事労務研究所所属

ユーザ系SI企業にて人事給与システムおよび給与業務のアウトソーシングを担当する事業に従事。主にシステムの導入コンサルティングを担当し、従業員数3万人を超える大企業や給与業務フルBPOを受託する企業など、20社以上を担当。2020年4月より、SmartHRに参画。

自身のバックボーンを活かし、法改正をキャッチアップ

大塚さんは2020年4月に入社されました。副島に代わって年末調整機能の開発に携わるにあたり、考えていたことを教えてください。

大塚:

SmartHR 人事労務研究所メンバーとして、初めてプロダクト開発に関わっていく状態だったので、何から始めたらいいのか、副島さんやプロダクトマネージャーの三好さんに相談をしていました。自分が何に貢献できるのかと考えると、前職時代に培った給与計算の知識をいかにアウトプットできるかが勝負なのかなと考えていました。

前職ではどのような仕事をしていたのでしょうか?

大塚:

前職は自社で開発する人事給与計算システムを、お客さまへ導入を行う部署に配属されていました。セミオーダー型のシステムなので、お客さまの賃金規程を把握して、その規程内容の計算が回るよう仕様に落とし、システム構築して納品するといったことをやっていました。

7年間の在籍中、さまざまなお客さまを担当していたので、給与計算の知識はかなり深まりましたし、数万人規模の大手企業のお客さまの場合、年末調整の機能を中心に利用するケースもあったので、お客さまに揉まれながらも知識と経験をつけていました。

SmartHRに入社されたのは緊急事態宣言が出ていた時でしたね。

大塚:

そうなんです。入社日当日からリモートワークとなったので、みなさんと対面で顔を合わせることができませんでした。なので「この状況下でも自分は何に貢献できるのか?」を考えた結果、まずは法改正の情報を改めて収集してみようと思いました。ここ数年は所得税の改正が多く、年末調整にとても大きな影響を与えることをもちろん知っていたので、国税庁のサイトを見ていたらなんと、4月に改正が可決されたものがあることを見つけたんです。

例年なら、法改正は1年前から公表されているんですが、年度の途中の4月になって改正があったのは驚きでした。

大塚:

年度の途中から寡婦が改正されて、「特別の寡婦」「寡夫」がなくなって「ひとり親控除」ができたことには驚きでした。そしてその改正内容を読み込んでいて疑問がわいたんです。前年から公表され、給与所得者の扶養控除等申告書に追加された「単身児童扶養」ってどうなるんだ?と。どこにも情報がなかったので、総務省に直接問い合わせたところ「記入不要になります」と言われて、思わず「えーーっ!!」となりました(笑)

年末調整機能だけでなく、SmartHR機能本体にも影響がある話ですもんね。

大塚:

この改正内容をどのようにプロダクトに反映するべきかを整理して、プロダクトマネージャーの三好さんに連携したのが最初の仕事だったかもしれません。

2020年版「ペーパーレス年末調整」の改善ポイント

法改正の対応以外にも、さまざまな改善が行われたと思います。大塚さんのオススメポイントを教えてください

大塚:

今年は、人事担当者さまの管理画面の改善に力を入れていました。

例えば、CSVのエクスポートは「収集情報単位」になりました。昨年までは申告書単位でのエクスポートだったのですが、本人情報、家族情報、配偶者情報といった単位ごとにエクスポートできるようになりました。これにより、給与ソフトへの情報連携がさらにやりやすくなったと思います。

▲ CSVのダウンロード設定画面

▲ CSVのダウンロード設定画面

また、「書類チェック方法」が大きく変わります。昨年までは「書類をクリック → チェックして一覧に戻る → 次の書類をクリック……」と、一覧画面を挟む必要がありました。今年は、「書類をクリックしてチェック→次の書類になってチェック……」と、次々に書類をチェックできるようになっています。

書類ごとにチェック有無を確認できるので、まずは給与所得者の扶養控除等申告書を一気にチェックして、次に保険料控除申告書をチェック、といったことがやりやすくなります。

大塚さん

「ペーパーレス年末調整」の今後の展望は?

最後に、『ペーパーレス年末調整』の今後の展望を教えてください。

大塚:

SmartHR 人事労務研究所は、自社の労務業務も担っています。自社のホンモノの書類の回収やチェックを行って、その経験を開発にフィードバックできるというのは、なかなかない環境です。実務観点のフィードバックを行うことで、さらなる進化に貢献していきたいと思っています。そして来年は年度の途中での法改正がないことを祈っています(笑)

2020年は書類の変更もあり、改正が盛りだくさんで人事労務担当者さまもキャッチアップが大変かと思います。新たに登場した「所得金額調整控除」もなかなか複雑な改正で、この内容をわかりやすく大塚さんが解説している記事がありますので、ぜひご覧になってください。大塚さん、ありがとうございました!

​大塚さん
担当者も従業員もわかりやすくて、使いやすい SmartHRのペーパーレス年末調整

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副島 智子の写真
執筆者

副島 智子

20人未満のIT系ベンチャーや数千人規模の製薬会社、外食企業など、さまざまな規模・業種の会社で20年以上の人事労務の経験を持つ。従業員、労務担当者、経営者の3つの視点を持ち、SmartHRのペーパーレス年末調整機能の企画、育児休業の解説など、メンドウで難しいものをわかりやすくカンタンにしてユーザーに届けることを得意とする。2019年7月に「SmartHR 人事労務研究所」を設立し、在籍中は所長を担当。

※この記事は最終更新日から1年以上経過しています。法律や助成金に関する情報には変更の可能性があるため、ご確認をお願いします。

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