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導入事例

3,000人規模の人事システムをSmartHRに1本化し、戦略人事を推進

左から、山本さん、関口さん、松田さん、西岡さん

課題

  • 従業員情報が複数システムに点在し、戦略的な活用が困難だった
  • 配置検討における従業員情報は、キャリアアンケート結果と管理職の記憶に依存していた
  • 労務領域では店舗を経由した紙の手続きが多く、負担がかかっていた

解決策

  • 労務管理とタレントマネジメントをSmartHRに1本化
  • 「キャリア台帳」機能で研修、評価、アンケート結果などのあらゆるデータを管理
  • SmartHRの外部パートナー連携により、スムーズなシステムリプレイスを実現。5か月での安定運用

効果

  • 「人事情報はSmartHRを見ればわかる」状態になり、情報収集の効率が向上
  • 回答率90%を超える従業員サーベイにより組織課題が明確化。経営層への具体的なフィードバックが可能に
  • 入社手続きと年末調整を電子化。本部と従業員の直接やりとりにより、回収がスムーズに

北海道を中心に、ドラッグストアや調剤薬局「サツドラ」などを約200店舗展開する株式会社サッポロドラッグストアー。およそ3,000名の従業員を抱える同社は、かねてより人事労務領域のDXを推進し、2018年から労務管理でSmartHRを利用してきました。

2025年にシステムのシンプル化を目指し、SmartHRの活用をタレントマネジメント領域まで拡張。複数の人事システムをSmartHRに1本化しました。こうした取り組みの背景には、点在する従業員情報を一元化し、データにもとづいた戦略的人事を実現したいという強い想いがありました。

今回は、リプレイスプロジェクトを推進した人事戦略室ゼネラルマネジャーの山本さん、組織開発担当の関口さんと、労務領域でSmartHRを活用されてきた人事運営室 労務担当マネジャーの西岡さん、給与厚生担当マネジャーの松田さんに、プランアップの経緯から具体的な活用法、そして今後の展望まで、詳しくお話を伺いました。

約200店舗の労務業務をデジタル化し、店舗経由の紙手続きから脱却

貴社では2018年からSmartHRを労務領域でご利用いただいています。まずは、当時の課題と導入の背景についてお聞かせください。

松田さん:最大の導入目的は、紙の手続きからの脱却でした。たとえば入社手続きでは、履歴書や身元保証書などをすべて紙で提出してもらい、原本をお預かりして確認後に返送するという工程を踏んでいました。作業に時間がかかるだけでなく、社内便で回収するにも一定の日数を要するため回収も手間がかかり、本部・従業員双方にとって大きな負担となっていました。

それに加え、従業員一人ひとりの職務履歴をすぐに確認したり、保有資格を一元管理したりする仕組みがなかったことも大きな課題でした。

SmartHR導入の最終的な決め手は、充実した年末調整機能と、将来的にほかのシステムと連携可能な拡張性でした。

松田 ゆかりさんがお話されている様子
人事運営室 給与厚生担当マネジャーの松田 ゆかりさん

労務管理領域において、SmartHRの導入によりとくに効果を実感された業務は何でしたか?

松田さん:入社手続き身上変更がシステム上で完結し、格段にスムーズになったのはもちろんですが、とくに効果が大きかったのは雇用契約書の電子化です。

当時、従業員が2,000人を超えているなかで、契約書を2部ずつ印刷して各店舗に送付し、店長経由で署名・回収するという膨大な作業が発生していました。SmartHRの「文書配付」機能で、この一連の流れがシステム上で完結し、作業時間は大幅に短縮されました。

西岡さん:年末調整も劇的に変わりました。私が店長だったころは、本部から送られてくる台紙に必要事項を手書きで記入し、送り返すというフローでした。また、従業員から「ここはどう書けばよいですか?」と聞かれても、当時店長の私もよく理解していないので、本部に確認する必要があり、大変だった記憶があります(笑)。

いまはSmartHRのガイドに従って入力できますし、店長を介さずに従業員本人が直接手続きを完結でき、現場の負担は大幅に削減されました。問い合わせ対応もほとんどなくなりましたね。

西岡 諭志さんがお話されている様子
人事運営室 労務担当マネジャーの西岡 諭志さん

戦略人事の実現を阻んだ、複数システムに散らばる情報

タレントマネジメント領域にもSmartHRの活用を広げられました。そこに至るまでに、どのような課題感があったのでしょうか。

山本さん:我々が人材戦略として注力しているのが、1on1などを通じたフィードバック文化の醸成です。コミュニケーションの質を高めるには、相手のキャリアプランや強み・課題、過去の評価などを総合的に理解する必要があります。そのため、私たちは従業員一人ひとりのあらゆる情報を蓄積・活用する「ヒューマン・インベントリー・データ」の考え方を重視しています。

そうしたなかで、情報が多くのシステムに点在していたことが最大の課題となりました。雇用契約に関する情報はSmartHR、キャリアに関するアンケートや研修履歴・評価情報は別のシステム、詳細な人事情報は別のデータベースで管理されている状態でした。

山本 英司さんがお話されている様子
人事戦略室 ゼネラルマネジャーの山本 英司さん

人員配置などを検討する際も、ご苦労されているのではないでしょうか。

山本さん:そうですね。店舗の従業員の異動は比較的多く発生しますが、店舗運営の責任者と人事担当者の頭のなかにある情報をもとに検討されていました。たとえば、キャリア形成に対する想いやライフワークバランス、成果パフォーマンスなどといった従業員一人ひとりの細かな情報です。これでは再現性がなく、担当者が代われば配置検討の質が低下するおそれがあります。まずは情報を一元化し、データにもとづいた人員配置ができる体制を整える必要がありました。

システムの1本化を目指して──3,000人規模のシステムリプレイスを成功させた秘訣

そこで、タレントマネジメントシステムのリプレイスという大きな決断に至るわけですね。SmartHRに1本化する決め手は何だったのでしょうか。

山本さん:決め手は大きく2つあります。1つは、複数のシステムを1つにまとめることによる、費用対効果の大きさです。これは経営層を説得するうえでも重要なポイントでした。

そして、もう1つの決め手は、サーベイ実施とタレントマネジメントデータの蓄積の両方が、SmartHRで実現できることです。従業員に関するあらゆる情報が1つの場所に集約され、従業員も管理者も1つのシステムを見ればよいといったシンプルさが非常に魅力的でした。

実際に数千人規模のリプレイスを進めるうえで、工夫された点はありますか?

関口さん:人事評価のスケジュールの都合上、短期間で移行を完了させる必要があったため、内部リソースだけでは難しいと判断し、外部パートナーの力を借りたことが成功の鍵でした。SmartHRさんにご紹介いただいたx-originさんと、どのデータをいつまでに移行するのか、綿密なスケジュールを組んで進めました。システム移行をx-originさんに対応いただけた分、私たちは運用整備に集中できたので、予定どおりSmartHR上で人事評価を始められました。

関口 果穂さんがお話されている様子
人事戦略室 組織開発担当の関口 果穂さん

情報の点在解消で、フィードバック文化の醸成を後押し

リプレイス後、5か月という短期間で活用が軌道にのっていますね。利用浸透が進んだ要因は何だとお考えですか?

関口さん:もともと全従業員がSmartHRを使い慣れていたことが非常に大きいです。SmartHRで評価の運用を開始した際に操作に関する問い合わせはほとんどなく、むしろ「見やすくなった」などの声があがりました。

山本さん:スマートフォンでの使いやすさもポイントです。店舗の従業員は、会社の情報を自身のスマートフォンで確認することが多いのですが、SmartHRはブラウザでもUIが見やすいです。以前、別の社内ツールを導入した際に、アプリのインストールに抵抗がある方もいたので、その点、SmartHRはスムーズに受け入れられました。

情報の点在という課題は解消されましたか?

関口さん:現在も情報の整備を進めているところですが、現時点で「人事のことはSmartHRを見てください」と、シンプルに従業員に案内ができるようになりました。以前は「評価はこのシステム、サーベイ結果は表計算ソフトかシステム、雇用契約まわりはSmartHRを見てください」と発信していたので、従業員もわかりやすくなったと思います。

点在していた情報が、タレントマネジメント機能の活用によりSmartHR1つにまとまったことを表した図

関口さん:キャリア台帳」は、従業員一人ひとりのあらゆる情報がまとまっています。具体的には、過去の研修受講履歴といった従来のシステムに格納していた研修情報を「スキル管理機能」に移行し、キャリア台帳で見られるようになっています。

従業員からは非常にわかりやすいと好評で、現場の管理職からは「自分が異動したときに、新しい部下の過去から現在に至るあらゆる情報を即座にキャッチアップできて助かった」という声があがりました。そのほか、1on1の事前準備に活用したりと日常的に活用されています。

従業員サーベイでは、どのような効果を感じていますか?

山本さん:エンゲージメントサーベイとコンディションサーベイを実施していますが、回答率は90%を超えています。これだけ高い回答率を確保できると、データとしての信頼性が増し、より深い分析が可能になります。

サーベイの内容はキャリア台帳と連携できますし、従来のシステムの回答データも移行し、キャリア台帳から一人ひとりの回答結果の推移が見られます。「過去の回答内容を見て、部下のキャリア志向について、自分の思い込みとのギャップに気づけました」との声もあがっています。

サーベイの結果から、新たな気づきはありましたか?

山本さん:サーベイの回答データから、我々が課題として掲げていたコミュニケーションに関する課題が、浮き彫りになりました。また、経営に対する信頼感など、これまで可視化が難しかった部分も明らかになりました。従業員が本音を言いやすい環境が、SmartHRというツールを通じて構築できているように感じています。

このデータを提示のうえ経営層にフィードバックすることで、より柔軟な経営判断がなされ、従業員のエンゲージメントが高まるといった、よいスパイラルが生まれることを期待しています。

データ活用で戦略的人事を実現

最後に、SmartHRを活用した今後の展望についてお聞かせください。

山本さん:今後は「配置シミュレーション」機能や「HRアナリティクス」機能を活用し、データにもとづいた人材配置を実現していきたいです。実は、当社の退職理由のなかで比較的多いのが「この先のキャリアが見えない」というものです。とくに、店長クラスの退職理由として多く挙げられます。

これからは、SmartHRに蓄積した従業員データを最大限に活用し、若手の抜擢や多様なキャリアパスを具体的に提示することで、この課題を解決したいと考えています。

従業員一人ひとりが自分のキャリアを主体的に考え、成長を実感できる環境を整えることが、私たちの最終的な目標です。SmartHRには、そのための強力なパートナーとして、これからも期待しています。

労務管理の効率化から始まり、タレントマネジメント、そしてキャリア形成支援へ。貴社の挑戦が、多くの企業さまのモデルケースとなりそうです。本日は貴重なお話をありがとうございました。

掲載内容は取材当時のものです。

1分でわかる!SmartHRタレントマネジメント

SmartHRタレントマネジメントについて簡潔にご説明した資料です。

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左から、山本さん、関口さん、松田さん、西岡さん

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