BAKEが実践する「多店舗・多拠点の従業員管理」を徹底解説!
こんにちは! SmartHR カスタマーサクセスチームです。
連載企画「みんなのKUFU」では、SmartHRを使いこなしているユーザーさまの、創意工夫の秘訣をお届けします。工夫を意味する“KUFU”は、株式会社SmartHRの旧社名であり、当社にとって思い入れのあるキーワードでもあります。
第3回目は大人気の焼きたてチーズタルト専門店「BAKE CHEESE TART」など、国内外で菓子製造・販売事業を展開する株式会社BAKEの人事チーム、並木亮輔さんと上田朋子さんにお話を伺いました!
「申請・承認機能」で社労士との連携をスムーズに
SmartHRのスタンダードプラン以上で利用できる「申請・承認機能」は、SmartHR上に登録されている従業員情報を、従業員自身の申請によって変更できる簡易的なワークフローシステムです。
BAKE社では、給与計算と社会保険の得喪手続きを社会保険労務士に外部委託しているため、氏名変更や住所変更などの行政手続きを伴う身上変更にもこの「申請・承認機能」を活用しているそうです。
並木さん:住所変更や氏名変更など行政手続きを伴うものは、SmartHRの標準にある [各種行政手続き] ボタンをすべて非表示にして、あえて同じものを申請フォームで作っています。
申請フォームに一本化することで、管理者ページに表示される申請の一覧も一箇所に集約されるので、見落としや重複のリスクなどが避けられるのもメリットです。
毎月SmartHR上の情報をCSVファイルでダウンロードして、委託先の社労士さんが利用しているシステムに合わせたフォーマットに加工してお渡しするというフローでお願いしています。
社内掲示板と「申請フォーム」で、すべての従業員を導く
雇用形態や拠点の異なる従業員1,372名(2020年9月末時点)を一手に支えている、BAKE社の人事労務チーム。住所変更ひとつにしても雇用形態などの違いによって必要な手続きが変わるため、従業員へのアプローチもひと工夫が必要です。
BAKE社では、社内掲示板に「住所が変わった」「子どもが生まれた」などのボタンをクリックしていくと、該当の申請フォームに直接飛ぶ仕組みを作っているそうです。
並木さん:当社の拠点は工場・店舗・本社と3つあり、それぞれのメンバーが普段触れているツールも違うのですが、社内掲示板はどの拠点、どのメンバーも見る機会が多いので、これを活用してSmartHRに誘導する仕組みにしました。
SmartHRにログインして、申請フォームのボタンをクリックして……というステップもショートカットしています。
たとえば子どもが生まれた場合、社会保険の加入有無によって扶養追加の申請が必要かどうかが変わりますが、自身がそれを把握して手続きをするのは難しいですよね。正社員なら正社員として、アルバイトならアルバイトとして、入り口は違っても全員が同じゴールにたどり着けるようにしたかったんです。
上田さん:社内掲示板では「画面のスクロールは1回まで」「ページが遷移してもいいから1画面になるべく収める」、申請フォーム自体も「入力する項目数はなるべく少なく」「選択肢をプルダウンリストにする」など、些細なミスを生じさせないための配慮をしています。
雇用形態による必要な申請の違いをSmartHR上だけで説明するのは現状難しいので、社内掲示板上で誘導していますが、いずれは「人事労務関連で何かあったら、SmartHRを開けば手続きできる」というふうにメンバーの認識も変えていきたいと思っています。
そのために社内掲示板にSmartHRのロゴを使わせてもらったり、メンバーへの意識づけを少しずつ図っているところです。
並木さん:これまでだったら「画面をクリックして、出てきた申請書に入力、印刷してハンコを押して、上長に渡して……」というステップだったのが申請フォーム上だけで完結するので、それだけでもメンバーにとっていいことですよね。
我々人事にとっては、紙で来ようがWebで来ようが急いでやればいいだけだったりもするのですが、メンバーにとって「今日は上長がいないからハンコがもらえなくて申請できない」なんて負担が減らせたのは本当に良かったなと思います。
店舗運営にも役立つ「カスタム社員名簿」
SmartHRのスタンダードプラン以上では、掲載情報や閲覧できる従業員の範囲を設定してさまざまなパターンの名簿が作成できる「カスタム社員名簿」機能もあります。
管理者アカウント以外にも従業員の情報を閲覧できるようにしたいケースに便利な機能で、BAKE社では、店舗アルバイトの緊急連絡先を所属長だけが閲覧できる緊急連絡先名簿に活用しているそうです。
並木さん:これまでは各店舗から人事に連絡しないと緊急連絡先が分からなかったのですが、カスタム社員名簿によって現場で確認してもらえるようになったのですごく助かりました。カスタム社員名簿、すごく良いです。
今後はSmartHRでの(文書配付機能を使った)雇用契約も本格稼働させていくので、時給などの給与情報も現場で確認できる仕組みに整えたいなと思っています。「自分の担当部署の時給はいくらなので、次の採用ではこの時給で提示しよう」といったイメージで、SmartHRにある情報を共有することで現場で判断できるようになれば、スピーディな採用にもつながると期待しています。
上田さん:現状アルバイトは一律で1年契約としているのですが、これは紙で管理している都合によるもので、店舗側はもっと柔軟な契約をしたいというのが本音です。この管理がSmartHRでできるようになれば、柔軟な契約形態ができるんですよね。
短期の契約を希望しているメンバーにも申し訳ない部分があるし、店舗側も採用に慎重になってしまったりと困っているので、そこを人事側としても変えてあげたい。そのために、SmartHRに完全移行するための準備を進めている段階です。
多様な働き方、多様な雇用形態となっている中で、紙の手続きが残っているだけですべてがアナログになってしまうので、SmartHRがメンバーにとっての人事コアシステムになるように、これからも使い方を考えていきたいなと思っています。
まとめ
今回は、拠点や雇用形態もさまざまな従業員をSmartHRを通じて支える、BAKE社の人事労務チームの事例をご紹介しました。
高年齢層の雇用拡大なども伴い、すべての従業員にかかわる人事労務の難しさはますます複雑化していくことが考えられます。
並木さんは、
「すべてのメンバーに自分自身のやるべき業務に集中してもらうために、人事がどうアクションして働きやすくしてあげるか。結婚や出産といった重要なライフイベントを迎える人、LGBTなどさまざまな属性のメンバーがいる中で、どんなアプローチをしていくか。また、それによって経営方針や会社としての目指すべき姿をどう達成するのかを考えていくのが僕らの仕事だと思っています。
『人事労務ってちょっと怖いな、気軽に聞きづらいな』というイメージを取り払って、『困ったことがあれば、まず人事に相談してみよう』と思ってもらえる、よろず屋のような部署にしていきたいですね。
そしてメンバーが次のステップに進むときに、『BAKEでこんな良い経験ができた』『こういう制度があって本当に働きやすかった』と思ってもらえるような仕組みや組織づくりをしていきたいと思っています。」
と語ってくださいました。
さまざまな人々の働きやすさを支え、すべての人が「価値ある仕事に集中する」ための効率化を、SmartHRがお手伝いできればと考えています!
並木さん、上田さん、ありがとうございました!
あわせて、BAKE社のSmartHR導入についてのストーリーもぜひご覧ください。
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掲載内容は取材当時のものです。