公開日:2026/02/19
年末調整の問い合わせ約400件削減。SmartHR「AIアシスタント」活用術
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目次
横山 知己 さん
株式会社毎日コムネット /「すまつた」オーナー
SmartHRユーザーコミュニティ「PARK」内のコミュニティ「すまつた」のオーナー。学生市場に特化して不動産・旅行・人材などの事業を展開する株式会社毎日コムネットに新卒で入社。旅行部門の営業に従事したあと、2012年に総務部へ異動。以降現在まで、労務・コンプライアンス・新卒採用を始めとした、管理部門における幅広い業務に携わる。人事労務・勤怠・給与計算システムの刷新プロジェクトの立ち上げを機に、社内バックオフィス業務のペーパーレス化・デジタル化推進に取り組んでいる。
岡田 朋久
株式会社SmartHR 労務部
2025年4月、株式会社SmartHRに入社。労務部に所属し、主に給与計算および年末調整業務を担当している。前職では小売業の企業において、労務業務を中心に、人事企画、コンプライアンス、新卒採用など、人事領域全般に幅広く携わってきた。制度運用から実務、企画までを経験しており、現場に即した視点を強みとする。SmartHRのプロダクトが持つ可能性と価値に共感し入社。ユーザーとのコミュニケーションを重視し、実務に根ざした知見を活かした価値提供に取り組んでいる。
「すまつた」は「SmartHRを使いたおしたい」ユーザーさまからなるコミュニティです。SmartHRの設定方法や活用事例、新機能のおすすめポイントや注意点などをメンバー間で共有し、定期的にイベントを開催しています。
「すまつた」内では今年の年末調整でもSmartHRをご活用いただくなかで、従業員からの問い合わせが減らないというお悩みが依然として多くあがったそうです。
そこでSmartHRは、「すまつた」が開催するイベントに登壇し、オーナーの横山さんからご質問いただく形で、こうした従業員からの問い合わせ対応を改善するために今年新たにリリースされた機能「AIアシスタント」の活用事例をお話しすることになりました。
イベント当日は労務部の岡田が登壇し、AIアシスタントの社内での活用状況や導入時の注意点、導入効果や副次的なメリットなどをお話ししました。この記事では、当日お話しした内容のエッセンスをまとめてお届けします。
年末調整期間中、396件の問い合わせにAIが対応
AIアシスタントの導入を検討している一企業として気になるのが、「運用の準備が大変ではないか」「導入後に従業員に使ってもらうにはどうすればいいか」というところです。こうした点について、SmartHRの社内で使ってみていかがでしたか?
弊社では、毎年の年末調整時に「年末調整ガイド」というマニュアルをつくるとともに、年末調整でよく発生する質問をFAQとしてまとめています。2025年の年末調整では、この2つをAIアシスタントに取り込んでみました。 そのうえで「困ったら、とりあえずAIアシスタントに聞いてみてください」と案内し、AIアシスタントの利用を促しました。
結果として、年末調整期間中にAIアシスタントに届いた質問は396件ほどでした。重複する内容の質問もたくさんあったので、これらすべてに労務担当者が対応していたらと考えると、かなりの負担軽減になったと思います。
また、昨年は運用に関わる問い合わせが50〜70件ほどありましたが、今年はそれが数件にまで減りました。わざわざ労務担当者に聞くほどではないけれども知っておきたいことがある。かと言ってマニュアルやFAQからほしい情報を探すのは大変だ。そんな人が想像以上にたくさんいるんだとわかりました。こうした人たちの疑問を、AIアシスタントが解決したのではないかと考えています。

そのおかげで全体の年末調整業務もスムーズに進み、ほとんどの人が期限内に申告を完了し、原本を提出できました。また、その後の労務担当者によるチェック作業でも、従業員に確認しなければならないレベルの不備はほとんど発生しませんでした。
既存のマニュアルをそのまま取り込むだけで OKというのが、AIアシスタントのいいところですよね。AI向けのマニュアルを別途作成しなくてもいいので、導入のハードルがかなり下がります。SmartHRさんの従業員数は約1,300名なので、400件弱の問い合わせが来ていたということは、3分の1くらいの従業員の問い合わせにAIが対応してくれた計算になりますよね。そう考えると、社内への浸透スピードも非常に早かったんだと思います。
労務担当者にわざわざ聞くほどでもないけれど気になる、というモヤモヤを抱えている従業員はたくさんいるでしょう。こうしたとき、AIになら気兼ねなく質問できます。従業員の心理的安全性の確保という数字に表れない部分でも、少なからず効果が出ていそうですね。
新入社員からの問い合わせ対応もAIで効率化
年末調整以外では、どのようなシーンでAIアシスタントを活用されていますか?
2025年10月から12月中旬までの間で集計したところ、AIアシスタントへの問い合わせは全体で6,795件ほどでした。そのうち労務領域の質問は約2,512件で、新規入社した従業員からのものが多いことがわかりました。

SmartHRでは新規入社の従業員に対して、丁寧なオンボーディングを実施しています。ただ多くの情報を一度に受け取るため、理解しきれない人もいるのが現状です。そもそも「この質問は、どの部署にすればいいんだっけ?」「労務担当者に問い合わせたいけど、連絡先がわからない……」という状況も考えられます。こうしたとき、AIアシスタントがあるおかげで立ち止まらず、「まずはAIに聞いてみよう」という流れができたのだと思います。
質問内容については、有給取得の申請方法や給与の支給日、身上変更に関する質問などが多いですね。 特に身上変更の手続きについては、ライフイベントが起きてはじめて意識するものなので、知らない人が多いんだと思います。こうした情報のほとんどは規定やマニュアルに書かれているので、AIアシスタントが問題なく解決してくれました。
今では、新規入社者からの問い合わせはほとんどなくなりました。これを労務担当者が一つひとつ答えていると、それなりの工数になります。従業員にとっても必要な情報をすぐに得られることは、大きなメリットですよね。その点で、AIアシスタントは従業員と労務担当者がWIN-WINになれる機能だと思います。
新規入社の方の中には、「初っ端から有給や給与の質問をすると変に思われないかな?」などと気にされる方もいらっしゃると思います。AIアシスタントがあれば、こうした不安を従業員に抱かせることなく質問してもらえるので、いいですよね。
法改正が増えている今、労務担当者の皆さまが従業員から質問を受ける機会もそれに比例して増えているでしょう。このうち法令の基礎知識やそれに対する社内ルールに関する質問をAIアシスタントが担ってくれれば、労務担当者は個別に対応すべきケースにしっかりと注力できるのではないかと感じました。
マニュアルには「正式名称以外の呼び方」も列挙しよう
初期設定のハードルは低いとのことでしたが、その後の運用を考えたとき、導入時に気をつけるべきポイントはありますか?
従業員は必ずしも、正式名称で問い合わせをしてくれるとは限りません。たとえば個人型確定拠出年金について聞きたい場合ひとつをとっても、「個人型」「iDeCo」「小規模共済等掛金」とさまざまな検索ワードが使われます。
このとき、AIアシスタントに取り込んだマニュアルには「個人型確定拠出年金」としか記載されていなければ、「iDeCo」「小規模共済等掛金」で質問した人は回答が得られないことになります。この点については、少し注意が必要かもしれません。

具体的には、AIアシスタントに読み込ませるマニュアルの作成段階で、注釈を入れておく、複数の言葉を列挙しておくというような工夫をするだけで、のちの運用が段違いに楽になると感じています。
また、AIアシスタントには単に従業員からの問い合わせ削減だけではなく、労務ナレッジの統一と蓄積という中長期的な間接効果もあると思っています。
労務担当者も人間なので、担当者の知識・経験レベルによって問い合わせ対応の品質に差が出てしまうことは避けられません。AIアシスタントの導入によってこうした差をなくし、いつでも統一された回答ができるようになることも、非常に大きなメリットだと思います。こうしたメリットを得るための投資と捉えれば、利用料金をはるかに超える価値のあるシステムだと実感いただけるはずです。

SmartHRの導入によってバラバラになっていた従業員情報がひとつにまとまったという声をよく聞きますが、AIアシスタントは社内独自のルールや特定の部署で使われている内規などをまとめて、扱いやすくしてくれる役目を果たしてくれるのではないかと思いました。
必要な情報を、届けたい従業員に届けるシステム
労務担当者はマニュアルやガイドを作成する機会が非常に多いですが、丁寧に説明しようとすればするほど、文量が多くなりがちです。「読みにくいかな」と不安に感じながらも、周知不足を防ぐためには作り込んでおかなければならない面もありますよね。
そんなときに、必要な人が必要な情報を知れるのが、AIアシスタントだと思います。AIアシスタントによって、文量の多いマニュアルを読む時間がないという従業員にも、必要な情報が正確に伝わります。このことが結果的に、労務担当者の負担軽減にもつながると今回の年末調整でわかりました。来年も積極的にアップデートして使っていきたいです。

マニュアルやガイドを作るのは大変なので、「作ったのに見られない」のは悲しいですよね。その点AIアシスタントがあれば、従業員それぞれのニーズや知識レベルに合わせてマニュアルやガイドの情報を届けられます。まずは、今年使った年末調整のマニュアルやFAQをそのまま読み込ませてみてください。AIアシスタントはこうした小さな一歩からでも、十分に効果が見えてくるシステムだと思います。

川端 奈帆
株式会社SmartHR SmartHRユーザーコミュニティ「PARK」運営メンバー
2020年にSmartHR入社後、マーケティンググループにてオフライン・オンラインイベントの企画運営を経て、2024年よりSmartHRユーザーコミュニティ「PARK」運営チームに参画。
SmartHRお役立ち資料集
この資料でこんなことが分かります
SmartHRの機能概要と導入メリット
従業員とのコミュニケーションを円滑にする機能
入社手続きのペーパーレス化で変わること
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