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公開日:2025/12/04

「データ連携」で業務を大幅削減。 SmartHRで目指すシステム構成の最適化

目次

2025年9月18日開催の「PARK fes. 2025」から、PARKショーケースで発表いただいた、「システム間のデータ連携」についてお届けします。

株式会社山一ハガネは愛知県名古屋市にある、特殊鋼の商社です。従業員数は約220名で、自動車向け特殊鋼の卸売や、フィギュアスケートのブレード製作をしています。2名の人事担当者が採用活動から大学・高校訪問、従業員対応まで担当する同社では、時間の確保が最重要課題でした。その解決策となったのが、SmartHRとの連携を前提としたシステム構成の見直しです。導入前の課題やシステム構成検討の過程について、管理本部の加藤さんにうかがいました。

加藤 英樹の写真
登壇者

加藤 英樹

株式会社山一ハガネ 管理本部

営業職として顧客との信頼関係構築や課題解決に取り組んだ後、人事へキャリアを転じる。2020年に山一ハガネへ入社し、採用・育成・制度設計・労務管理など多岐にわたる人事業務を担当。「人との関わり方」や「相手との共感」を重視した対話を軸に、人事DXや部門横断型のプロジェクトにも積極的に取り組み、組織の変革に取り組んでいる。

システム間のデータ転記や照合作業が重荷に

山一ハガネでは、人事担当者が採用活動から大学・高校訪問、従業員対応までを2名で担当するので忙しく、時間の捻出が目下の課題でした。2019年にSmartHRを導入したのも、こうした試行錯誤の中でのことです。

当時、労務管理にSmartHRを活用しながら、給与計算や勤怠管理にはそれぞれ別のシステムを使用していました。システム間の連携はされておらず、データの移行はUSBを使って行っていました。SmartHRで入社手続き時に取得した新入社員の個人情報を、給与計算システムや勤怠管理システムに転記する作業も発生します。そうすると、どうしても転記漏れや入力ミスが出てきてしまい、大きなストレスになっていました。

一方で、役所への手続きは紙ベースで手続きしていました。紙ベースの手続きでも、やはりSmartHRに保存されている従業員の個人情報を紙に転記する作業が発生します。全体のフローを考えずに複数のシステムと紙ベースの手続きを混在させてしまったため、非効率な業務が頻発していました。他にもやるべきことがたくさんあるなかで、どうすればこの非効率的な業務を削減できるかが課題でした。

SmartHRとの連携を前提にシステムを再選定

ちょうどその頃、SmartHRがさまざまなサービスとのAPI連携をはじめていました。うちの会社のシステムも、API連携を使って再構成すればさらに効率的になるかもしれない。そう考えて、従業員フロントシステム(従業員が勤怠打刻、経費精算、休暇申請などの業務を行うためのシステム)としてSmartHRを中心に置き、SmartHRとの連携を前提に給与計算や勤怠管理といった周辺のシステムを選定しなおすことを決めました。

SmartHRを中心に置いたのは、API連携ができるシステムが多いうえ、従業員から直接情報を得られて入力ミスが減るだろうと考えたからです。その頃にはSmartHRを使った年末調整も1回終えていましたので、従業員からは反対の声もありませんでした。会社がどのようなシステムを使っていようとも、従業員はSmartHRだけを見ていればいい。こうしたシンプルなシステム構成にしたいと考えました。

給与計算システムと勤怠管理システムは、SmartHRの担当者と相談のうえ、SmartHRとスムーズに連携できるものを選びました。これによって、従業員情報に変更があるたびにSmartHRの情報を他のシステムに転記する手間がなくなりました。データをUSBで持ち出したりCSVでエクスポート・インポートしたりする必要もなくなり、給与計算にかかる時間を約8時間削減できました。

SmartHR導入前後のシステム構成の変化図。導入前はSmartHRから給与計算、勤怠管理システム、紙へ人事がデータ転記していたが、導入後はSmartHRを中心に給与計算・勤怠管理システムとデータが自動連携し、業務が効率化された。

今後はこうした非効率な作業をどんどん減らし、捻出した時間を重要な業務に使えるようにしていきたいと考えています。現在はSmartHR=従業員の窓口という認識を従業員にさらに浸透させていくため、全従業員に対して各自のスマートフォンにSmartHRのアプリをインストールするようにお願いしています。

3分でわかるスマートフォン向けアプリ

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3分でわかるスマートフォン向けアプリ

SmartHRの「スマートフォン向けアプリ」はSmartHRの各機能のスムーズな利用を促進する無料のアプリケーションです。メールアドレスを持たない従業員にもアプリを通じて通知が届くので、バックオフィスからの重要なお知らせを見逃しません。従業員もアプリからSmartHRの操作可能。時間と場所を選ばず、給与明細や年末調整、従業員サーベイなどの確認・対応ができます。

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SmartHRは「会社に必須のインフラ」

DXを進めるうえでは、「どのシステムを選ぶか」と同じくらい「システムどうしがうまく連携しているか」も大切だと感じています。一つひとつのシステムは優れていても連携のしくみが不十分だと、転記などの非効率な作業がどうしても発生してしまうからです。

当社の場合は従業員が一番慣れ親しんでいるSmartHRを中心に置き、「SmartHRとどう連携させていくか」を基準にすることで、最適なシステム構成を実現できました。SmartHRはデータが整理されており、マスターとして最適なシステムだと思います。

SmartHRは「人の顔が見えるシステム」だという点でも、ほかのシステムとは違うと感じています。使うたびに、担当者さんの顔が思い浮かぶんですね。「導入したら終わり」ではなく、何かあるたびに「お困りごとはありませんか」 「こんな機能ができました」とこまめに連絡をくださるからだと思います。システムの裏側には、うちの会社をよくしようと一緒にがんばってくれる人がいる。SmartHRはそう実感させてくれる、数少ないシステムです。

SmartHRは当社にとって人事・労務システムというよりも、必須のインフラだという感覚です。これさえ入っていれば、従業員はいつでもどこでも人事・労務手続きができて、人事・労務担当者の管理コストも削減できるのがいいですね。SmartHRのタレントマネジメント機能も導入しましたので、今後はさらに活用範囲を広げていきたいです。

※掲載内容は取材当時のものです。

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執筆者

川端 奈帆

株式会社SmartHR SmartHRユーザーコミュニティ「PARK」運営メンバー

2020年にSmartHR入社後、マーケティンググループにてオフライン・オンラインイベントの企画運営を経て、2024年よりSmartHRユーザーコミュニティ「PARK」運営チームに参画。

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