SmartHRを活用し労務をすべて内製化。アウトソースに比べて工数は半分に
課題
- 会社の成長に伴い、労務担当者の負荷が大幅に増加していた
- アウトソーシング先とのコミュニケーションに多くの時間を割いていた
- 従業員情報が一元管理できていなかった
解決策
- 業務効率化のため、バックオフィス業務の内製化
- 人事データベースの構築
効果
- 社労士との書類のやりとりや情報共有の時間が削減でき、大幅に工数を削減
- 散らばっていた従業員情報を集約し、効率化に成功
株式会社モンスター・ラボはウェブサービスやアプリ、ゲーム開発などの受託事業をメインに、様々なビジネスを展開しているIT企業です。
あまり知られていませんが、実はアーティストが世に出るきっかけを作りたいという想いから、インディーズ音楽をメインとした音楽配信を行う会社として2006年に創業しました。
その流れは現在も受け継がれ、『モンスター・チャンネル』という店舗を対象とした有線放送のサービスを提供している他、グローバルソーシングサービス『セカイラボ』や、トラベルメディア『Vivo:ヴィーボ』を自社で開発するなど、幅広いビジネスを展開しています。
しかし、会社の成長に合わせてバックオフィスは人手不足となり、労務担当者の負荷が大幅に増加。また、従業員情報が集約されていない状況で、人事データベースの構築も急務だったといいます。
そんな中、2014年頃からバックオフィスの業務効率化を行い、合わせて人員増加を行うなど体制を整えることになり、2015年12月にSmartHRを導入しました。
今回はモンスター・ラボで労務の担当者さんにSmartHRを利用した感想と効果についてお話を伺いました。
バックオフィスの体制を整え、すべて内製化するためにSmartHRを導入
現在の会社の規模と体制を教えてください。
現在は東京に140名、海外を含めると500名の従業員がいます(2016年7月)。労務や人事、経理などのバックオフィス担当は総勢9名と数名のアルバイトで担当しています。
体制を整える以前は、1名で経理から人事まで全部やっていたので、業務が回らなくなるなどの問題がありました。
少ない人員で労務を行うことが難しくなったことや、アウトソーシングによるコミュニケーションの手間やスピードダウンも課題でしたので、2014年頃よりバックオフィスの体制を整え始め、現在では全て内製化しました。
そのタイミングでSmartHRを導入していただきました。
内製化するにあたり、人員増加に加えて業務を大幅に効率化を行う必要があり、労務領域の改善策としてSmartHRを導入しました。労務は自分ひとりだけなので効率化は急務でした。
ありがとうございます。労務は想像以上に専門性が高い領域ですよね。
そう思います。私も労務未経験でしたので、何かするたびに「どうやるんだろう」と悩んだり調べたりする時間が多くなり、本来の仕事に割く時間がかなり減っている状況でした。
SmartHRと社労士の活用で理想の体制に
実際にSmartHRを導入してみた率直な感想をお聞かせください。
まず、かなり使い勝手が良いです。「労務のソフト」とだけ聞けば複雑で扱いづらい印象を抱くと思いますが、デモで触った時から快適に使用することができたので「導入したい」と思いました。
さらに以前は社労士と書類や情報共有のコミュニケーションに大きな時間を割いていましたが、それを行う必要がゼロになったので大幅に工数が削減できています。
社労士にお願いすることで大変だったことはありますか?
以前は全ての手続きを社労士にお願いしていたので、こちら側に労務の知識が全くありませんでした。
ですので、社労士がどのような情報を欲しいのか分からずに作成した書類や情報を送ってしまい、「これが足りない」、「ここは書かなくて良い」などのやりとりや修正が非常に多く、コミュニケーションロスが度々発生していました。
今ではSmartHRを利用して自分たちの手でダイレクトに手続きができるので、書類の作成ミスや修正などがなくなり、社労士とのコミュニケーションロスがなくなりました。
社労士との関係はどう変わりましたか?
現在も変わらず顧問契約は結んでいますが、細かい手続きのお願いではなく、様々な相談をできる状況になり、理想の体制になることができました。
内製化したことで結果的に効率化された
SmartHRを導入したとはいえ、社労士にお願いしていた業務を社内で行うと、逆に手間が増えるとも考えられますが、実際どうだったのでしょうか?
確かに最初はある程度の手間はかかりました。SmartHRに登録が必要な情報は従業員本人に入力してもらいましたが、全従業員に周知したり、間違っている情報を修正したり補完するなどの作業が発生しました。従業員情報を一元管理していればもっと楽にできたのですが……。
エクセルや紙など、様々な情報が様々な方法で保存されていて管理に困っている企業は少なくないですよね。
私たちもまさにその状態でした。今となればSmartHRを導入することで、散らばっていた従業員情報を整理するきっかけになりました。古い情報の寄せ集めではなく、間違いのない最新の情報に更新することができて良かったです。
何より、すべての情報をSmartHRに集約でき、従業員に毎回尋ねるようなコミュニケーションの手間や、社労士とのやりとりも最低限になったので結果的に非常に効率化されました。
どんどんアップデートされて、要望がほとんどなくなった
SmartHRへのご要望はありますか? モンスター・ラボさんはサポートにお問い合わせがほとんどないので、困っていることがないのか気になっていました……!
確かにチャットサポートを使ったことは数回しかないです。基本的に使いにくいと思ったことがないので、自然とサポートをしてもらう機会も減っているという感じです。
強いて言えば複数の会社間のデータ連携もあれば嬉しいですね。子会社の管理も私が行っているので、まとめて閲覧できると助かります。
少し違う機能にはなりますが、先日マルチログイン機能が実装されました。ログアウト・ログインをせずに、事業所を1クリックで切り替えられる機能です。複数の関連会社を同一の管理者が管理している場合や、複数のSmartHR導入企業の顧問をしている社労士にとっては便利な機能です。
それは便利ですね! さっそく活用します。
他には弊社ならではの「外国人雇用あるある」なのですが、例えば国籍がセネガルやバングラデシュの場合はミドルネームがあるので入力できると嬉しいです。
数ヶ月前にビジネスネームや旧姓の入力欄がつきましたのでこちらで代用できるかもしれません! 外国人関係の対応は計画としてありますので、細かい点も順次対応していく予定です。
※外国人従業員の方でミドルネームをお持ちの場合、身分証等に合わせて姓・名の欄どちらかへの入力を推奨しています。(2020年12月現在)
あと、氏名変更の手続きもできるようになるとかなり嬉しいです。
氏名変更の対応は現在開発中です。もう少々お待ちください!
待ち遠しいです(笑)。これも細かい要望になるのですが、アルバイトと正社員で通勤手当の額が変わってくるので、運賃の詳細を入力できるようになると嬉しいです。
※「従業員の氏名変更」が可能になりました。(2020年12月現在)
実はその機能も少し前に実装されていて、通勤経路や片道運賃などの情報が細かく入れられるようになっています!
おぉ、すごい。(画面を見ながら)この「片道運賃」に入れれば良いのですね。かなり進化していますね……。
色々と細かいご要望を言いましたが、労務関係の業務の全てがSmartHRだけで完結するようになって欲しいということです(笑)。
なるほど。私たちもそれを目指しています(笑)。
とは言っても導入当時の要望がどんどん改善されてしまったので、ほとんどなくなってきました。
新入社員自らがSmartHRに従業員情報を入力。入社対応にかかる工数を大幅に削減
新入社員の情報はどのような流れでSmartHRに入力していますか?
入社日に2時間ほどのオリエンテーションを行い、入社する上で必要な説明をしているのですが、その中で新入社員自らが各種情報をSmartHRに入力しています。
情報入力で手間のかかることや問題などはありますか?
全くないです。SmartHRの導入前は「年金番号が分からない」などの問い合わせがよくありましたが、SmartHRを導入してからは入力画面にヘルプが書かれているので、この手の質問がなくなりスムーズになりました。
それまではエクセルで記入をお願いしており、管理の手間はかかるし、ミスも少なくありませんでした。
様々な面で貢献できて嬉しいです。最後になりますが、いつもオススメ度を1から10で聞いているのですが、いくつでしょうか?
10です。すごく良いシステムなのでもっと広がるべきだといつも思っています!
ありがとうございます!
広報椎葉さん:労務ってこんなに大変だったのですね……(笑)。
労務って本当に大変なんですよ!(笑)
さらに効率化できるように頑張りますので、これからもSmartHRをよろしくお願いいたします! ありがとうございました!
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掲載内容は取材当時のものです。