2015年に生きる人が2025年にタイムスリップしたら、どんなことを感じるでしょうか。二次元コード決済、フードデリバリーサービス、ショート動画、リモートワーク、電気自動車、生成AI。
街にはかつてなかったテクノロジー活用があふれ、人々はより便利で、豊かな生活を送っているように見えるかもしれません。
この10年だけでも、多くの技術革新があり、僕たちの生活は変わってきました。しかし、そんな2025年の光景を見た過去から来た人は、同時にこうも思うのではないでしょうか。
「こんなに便利な世の中になっても、相変わらず、みんな忙しく働いているではないか」と。
1930年代、経済学者ケインズは「100年後には週15時間労働が実現する」と予測しました。技術が進歩すれば、人々はより短時間で労働を完了させられると信じていたのです。
一方で1950年代、経営学者ドラッカーは「技術の進歩は労働を奪うのではなく、より高度な知的労働へと変える」と考えました。資本主義社会においては、効率性の向上は時間の余白ではなく、より高度な労働を生み出すと捉えていたのです。
2025年を生きる僕たちの感覚に近いのは、ドラッカーのほうではないでしょうか。これから先もさまざまな技術革新が起こり、僕たちの生活や働き方は変化していくでしょう。しかし、「働く」との付き合いそのものは、そう簡単に手放せるものではありません。
だからこそ、僕たちは考えます。
技術が進歩していくのであれば、「働く」との付き合い方も、より良いものにしていけるのではないか。効率性や生産性を求めるだけではなく、「働く」という行為を通して、人生をより豊かにしていくことはできないか。
これが、SmartHR社として考え、挑み続けたい問いです。
今までの価値観や慣習にとらわれず、どうすれば一人ひとりが、その人らしく働いていけるのか。最新技術と創意工夫で、全く新しい「働く」の形を提案できないか。
この先SmartHRは、人事領域にとどまらず、バックオフィス全体の業務を変革し、新しい時代の組織づくりを支援するシステムとして、進化していきたいと考えています。
僕たちはこれからも、働く人や企業の声に耳を傾け、人が、社会が、本当に欲しいものをつくっていきます。
SmartHRがない働き方なんて、もう想像できない。そんな未来を目指して。